JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2015年度>2015年5月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.02研究監メッセージ
研究環境と発想の転換を
「研究監」は、JSTでの重点分野ごとの研究開発を一気通貫でリードする役割を担っており、各専門分野で担当が分かれています。今月は「ナノテクノロジー・材料」分野を担当している研究監の古川雅士さんです。
P.04匂い研究の最前線 1
多様な切り口で匂いに迫る
東京大学の東原和成教授が研究総括を務めるERATO東原化学感覚シグナルプロジェクトのテーマは「匂いとフェロモン」。このプロジェクトでは、総合的かつ精力的に化学感覚シグナルの解明に向けた研究を進めている。ユニークな2つの成果にスポットを当てながら、東原プロジェクトの狙いを紹介したい。
P.08匂い研究の最前線 2
匂いを検知する細胞センサーの開発に成功!
私たちはさまざまな匂いを嗅ぎ分けることができる。それは、鼻の中に匂いに反応するセンサーである「匂い受容体」があるからだ。東京大学の竹内昌治教授が研究総括を務めるERATO竹内バイオ融合プロジェクトは、この受容体を持った細胞をつくり、世界で初めて空気中の匂い物質を検知する細胞センサーの開発に成功した。この細胞センサーは、鼻の構造を模倣している。人間の鼻の構造と比較しながら見てみよう。
P.12ERATO 細野透明電子活性プロジェクト/知的財産戦略センター
第2回 知的財産特別貢献賞 細野秀雄教授が受賞!
「知的財産特別貢献賞」は、独創的な研究成果に基づく知的財産の創造と活用を通じてわが国の科学技術の発展に寄与し、経済・社会的にも大きく貢献した優れた研究者に贈られます。第2回となる今年は「高精細ディスプレイに適した酸化物半導体の発明」により、細野秀雄 東京工業大学フロンティア研究機構教授・同学元素戦略研究センター長が受賞しました。「IGZO-TFTとはいったい何か?」マンガ家Toriさんが細野先生の研究室を訪ね、その魅力に迫ります。
P.14JSTの最近のニュースから…
NEWS & TOPICS
【研究成果】 ナノグラフェンを精密に作る 【研究成果】 A-STEPの成果から医療系ベンチャー2社が誕生 【話題】 ナノテクを支える現代の匠-ナノテクノロジープラットフォーム技術支援賞 【話題】 第4回 科学の甲子園-千葉県代表 渋谷教育学園幕張高等学校が優勝
P.16気候変動緩和や省エネ・エネルギー効率性向上に関わる技術、システム、政策の設計と評価
多様なつながりを大事に、技術で未来環境を創造
科学技術振興機構 低炭素社会戦略センター(LCS)主任研究員 田中 加奈子
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研究室でサンプルの匂いを確認するERATO東原化学感覚シグナルプロジェクト研究総括の東原和成さん。匂いに関する遺伝子レベルの解析から、匂いが脳に及ぼす影響まで幅広く多面的な研究を行うことで、社会生活を豊かにしたいというのがプロジェクトの目標だ。