第3回プログラムオフィサー国内セミナーが3月1日に東京、お台場の日本科学未来館にて開催されました。
今回のセミナーは本年度の取り組みにおける最終回であり、第1回及び第2回プログラムオフィサー国内セミナーの集大成とも言うべき大変意義深いセミナーとなりました。
まず始めに、今回の科学技術振興調整費のプログラムに関して、科学技術振興機構研究推進部・課長代理 企画評価室・副調査役の内田信裕氏より今までに開催したセミナーに関する要点をお話しいただきました。
その後招待講演として、カナダとオーストラリアの競争的研究資金配分機関より1名ずつご講演を賜わりました。
まず、カナダNSERC(the Natural Sciences and Engineering Research Council of Canada)のDirector of Information, Communications and Manufacturing Division, Research Partnerships Programs DirectorateであるMs. Barbara Muirより
「カナダの競争的研究資金制度とPO制度」と題し、ご講演いただきました。
続いてオーストラリアARC(Australian Research Council)のExecutive Director of Engineering and Environmental Science
であるDr. Stephen Walkerより 「オーストラリアの競争的研究資金制度の運営」についてご講演いただきました。
次に、財団法人政策科学研究所 主席研究員 理事待遇 研究部長である大熊和彦氏より「国際比較の視点からみた資金配分機構の特徴」についての調査報告を頂きました。
基調講演では、財団法人政策科学研究所の理事・東京大学名誉教授の平澤冷氏より「資金配分機構で必要とされるマネジメントと専門人材」についてお話を頂きました。
パネルディスカッションでは、「日本のPD・PO制度の在り方」というテーマの下に、2時間にわたるディスカッションが繰り広げられました。
前総合科学技術会議議員であり、現在は科学技術振興機構顧問及び科学技術振興調整費運営統括、PDである井村裕夫氏を議事進行役に、パネリストには財団法人かずさDNA研究所長、総合科学技術会議専門委員の大石道夫氏、独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 PDの桂直樹氏、独立行政法人 科学技術振興機構 PDの北澤宏一氏、内閣府 大臣官房審議官の塩沢文朗氏、厚生労働省 大臣官房厚生科学課 研究企画官の高山昌也氏、財団法人政策科学研究所の理事・東京大学名誉教授の平澤冷氏、そして独立行政法人 日本学術振興会 PDの本庶佑氏をお迎えいたしました。
各機関における現在のPD・POの現状及び今後の取り組み、競争的研究資金の柔軟な運用についてなど、大変詳細に渡った議論が交わされました。会場からも多くの質問がなされ、第3回プログラムオフィサー国内セミナーの締めくりとして、また今後の日本におけるPD・POの在り方に資することが期待される大変重要なイベントとなりました。
このセミナーを開催するにあたり、ご講演いただいた方々はもとよりご出席いただきました皆様、そしてご尽力いただいた全ての方々に心よりお礼申し上げます。