1. ImPACT山川プログラムの概要(プログラム公式ホームページ参照)
2.昨年度の取り組みについて
昨年度の本取り組みでは、49件の応募があり、有識者による一次選考の結果、アイデアの革新性や脳科学的可能性の観点から12件が入選アイデアとして選ばれました。入選アイデアの中から実生活での運用可能性等もふまえてさらに5件に絞られ、パプリカキサントフィル(江崎グリコ株式会社・一般財団法人生産開発科学研究所)やビール苦味成分(キリン株式会社)、オフィスストレッチ(コクヨ株式会社)や臨床美術(凸版印刷株式会社)、カラーレンズ(東海光学株式会社)について実証トライアルを行いました。実証トライアル結果の発表及び入選アイデア12件の表彰は、本プログラムが開催する公開シンポジウムにて実施させていただいております。
詳細については以下のプレスリリースをご参照ください。
3. 脳の健康指標(BHQ)による評価について
本取り組みでは、実証トライアルにおける提案アイデアの脳の健康への影響の評価に、ImPACTプログラムにて独自に開発した脳の健康指標(BHQ)を活用します。これは脳MRIの様々な撮像方法から得られるデータを基に算出していますが、例えば昨年度の取り組みで得られたデータからは以下のような傾向がみられています。
実証トライアルに参加いただいた実験協力者約150名の脳MRI撮像データより、脳(全脳)の灰白質の厚さを解析したものを指標化して表したものですが、年齢が高ければ高いほど指標が低下する傾向が見られました。この指標を使い、1ヶ月の実証活動の前後で指標の低下が抑えられることが示されたものは、脳の健康に良い影響を与える製品・サービスとして開発できる可能性があると考えています。上記では全脳を対象とした容積値の指標を示しましたが、BHQとしては、他に神経線維の拡散度を基に計算するものや、全脳の下位項目として、これまでの脳科学の知見を基に、認知制御・社会性・モニタリングといった機能に関連する領域に注目したものも指標化が可能です。
アイデア募集期間 | 平成28年7月19日~平成28年8月18日 |
締切 | 平成28年8月18日12:00 |
応募用紙 | applicationform.ppt |
【必要事項】
※②につきましては、入選アイデアのホームページ等での発表の際に使用しますので、ノンコンフィデンシャルな情報を記載ください。
③、④につきましては、公開することはございません。(下記「アイデア提案応募用紙記載事項等の情報の取り扱いについて」も)参照ください)
・実証トライアルにおける役割分担は以下のようになります。
提案者の分担領域:実験協力者のリクルート及び実証活動の管理について、提案者の責任において実施していただきます。また、MRIの撮像の際には最低1名の立会をお願いしています。実証協力者との別途必要な契約や活動全般に関する謝金等についても提案者の責任でお願いいたします。各種法規制に従った実施をお願いいたします。
本プログラム及び一般社団法人ブレインインパクトの分担領域:本プログラムによるサポートは、実証トライアル活動の中の、脳情報の取得と解析・評価(MRIによる撮像とそのデータの解析・評価)の部分になります。具体的には、実証活動の前後で、提案者にMRI撮像拠点まで連れてきていただいた実験協力者の脳情報の計測(MRIによる撮像)やアンケート調査を行うこと、得られたデータを解析して指標化し、評価を行うことが含まれます。
・本プログラムで計測した脳情報(MRI撮像データ)については、各MRI撮像拠点及び一般社団法人ブレインインパクトにて保存させていただき、社会における脳情報の活用の促進の為、匿名化した上で2次利用可能な形での有効利用を想定しております。MRI撮像当日は、実験協力者に対して丁寧な説明および同意の取得を行いますが、実験協力者のリクルートに際しても、その旨のご説明をお願いいたします。
・実験協力者は、成人の健常者30名とします。
脳情報の計測の実施場所は現在のところ下記の4機関を予定しておりますが、実施を希望する機関がございましたら記述ください。
・9月中旬の結果発表後、2~4週間程度の調整期間を経て、実証活動を1ヶ月程度、脳情報の計測についてはそれぞれ最低2週間を想定し、実証活動後の計測期間まで含めて12月半ばまでに完了するスケジュールとしてください。
・実験で得られたデータについては、基本的にはBHQの統計値のみお渡しします。実験協力者個々人のBHQの値や解析過程のデータについてはお渡しすることはできません。
・実証トライアルの結果の概要部分については、公開シンポジウムでの発表の他、プレスリリースや本プログラム公式HP等での公開を予定しております。
・実証トライアルに採用されたアイデアの提案者は、本プログラムが一般社団法人ブレインインパクトと共同運営している会議体「B3C会議」への参加や同会議でのご発表をお願いしております。
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