科学オリンピックだより
TOPへ
P2

ダウンロード

「科学オリンピックだよりvol.9」
PDF (3,050KB)

 
視覚的にわかりやすいように開発されたプログラミング言語「スクラッチ」を体験するワークショップが、11月3日に中京大学豊田キャンパスで開かれ、中高生たちがプログラミングの楽しさと奥深さに触れました。
 「どんな迷路でも脱出できるプログラムづくり」という課題を与えられた参加者は、実物の迷路を歩いて脱出方法を検討した後、チームで相談しながらプログラムを組み、作品を発表。まとめでは、「協力して課題に取り組んだことが新鮮だった」「スクラッチは手軽で面白い」といった声が上がっていました。
 今回のイベントは、国際情報オリンピックへの関心を高めてもらおうと企画されたもの。兼宗進・大阪電気通信大学教授は、「今日体験したことは国際情報オリンピックにもつながる内容。楽しみながら参加できる大会なので、ぜひ挑戦してください」と中高生たちにメッセージを送りました。
 11月18日〜20日に東京・お台場で開催された「サイエンスアゴラ2011」の一環として、国際科学オリンピックに関するパネルディスカッションが行われました。

 過去の日本代表メダリストの他、体験型学習講座「未来の科学者養成講座」、研究施設見学や実験体験ができる「サイエンスキャンプ」の参加者ら6名のパネリストが登壇。科学オリンピックを目指す中高生やその保護者を前に、科学に興味を抱いたきっかけ、国際大会や科学イベントで得た経験などを語り、フロアからの質問に答えました。

 ディスカッションでは、2012年3月に行われる「科学の甲子園」も話題に。その名の通り、都道府県代表の高校生がチームで科学の能力を競う大会で、現在各地で選考会が実施されています。個人でエントリーする科学オリンピックだけでなく、仲間と参加できる舞台が加わったことで、チャレンジのチャンスが広がりました。

 都内中学校で科学部部長をしている2年生の男子生徒は、「運動部の大会のように文化部にも競える場がほしいと思っていたので、科学オリンピックや科学の甲子園には興味がある」とのこと。同じ道を志す先輩との交流は刺激になった様子で、「あきらめずに探究を続けることの大切さを感じました」と感想を語ってくれました。