JSTトップシーズ発掘試験 > 平成19年度シーズ発掘試験 研究概要一覧(分野別Index)

平成19年度シーズ発掘試験 研究概要一覧(分野別Index)


【電気・電子分野】   【建築・土木分野】   【農水・バイオ分野】
11 半導体デバイス   41 建築・土木構造、設計   71 紙、繊維
12 電子デバイス   42 建築・土木材料   72 農業
13 通信技術(装置)   43 都市・交通   73 林業・水産・畜産
14 情報処理技術(装置)   44 建設施工   74 食品
15 電力技術       75 バイオテクノロジー
16 電気・電子応用       76 化粧品
17 ソフトウェア        
         
【物理・計測分野】   【金属分野】   【生活・社会・環境分野】
21 計測・分析技術   51 金属材料   81 エネルギー
22 センサ   52 金属加工   82 廃棄物処理
23 光デバイス   53 選鉱・精錬   83 リサイクル
24 プラズマ・放電       84 防災
25 振動・音響       85 生活
26 応用物理       86 健康
         
【機械分野】   【化学分野】   【医療・福祉分野】
31 機械装置   61 無機・セラミック   91 治療薬
32 制御・ロボット   62 有機化学   92 診断薬
33 機関   63 高分子化学   93 治療技術(装置)
34 運輸   64 複合材料   94 診断技術(装置)
    65 表面加工、成膜   95 人工臓器・医用材料
        96 福祉・介護
         
        【標記分野以外】
        00 その他


課題のNo.については採択時のプレス発表と同一です
 申請書の「課題の技術分野」に記入された「主分野」で分類しています
 研究者、コーディネータはH19年9月における情報を掲載しています



 半導体デバイス:27件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
83 ハイブリッド車用PWMインバータ駆動IPMSMの効率最適化制御に関する研究 村田 年昭 北見工業大学 鞘師 守 北見工業大学 本研究はPWMインバータ駆動IPMSMドライブシステムのハイブリッド車への応用を目指して、ドライブのモデリングと最大効率運転のアルゴリズムを確立することにある。鉄損を考慮したモデルにより効率最適化制御系のフィードバックゲインを求める。このフィードバックゲインをC言語で書かれた制御アルゴリズムに読み込み、最大効率運転特性を把握する。鉄損分抵抗の同定がキーポイントになるので、磁気エネルギーモデルによるダイレクトトルク制御系を構成し、鉄損分抵抗の推定に関して、インバータ運転の特性を求める。
88 銀薄膜微細構造の作製とサイズ効果の検討 川村 みどり 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 現在の銅配線においては、更なるダウンサイズ化に伴う線幅の減少に起因した、急激な配線抵抗の増大が問題視されてきている。一方、銀は金属中で最も低抵抗であり、またEM耐性にも優れるとの研究結果は報告されているが、新規配線材料を目指した基礎的な研究は十分行われていない。そこで本課題では、銀薄膜の微細構造を作製し、そのサイズが抵抗率へ及ぼす影響を調査する。
124 世界最高性能有機薄膜トランジスタの開発 小川 智 岩手大学 近藤 孝 岩手大学 近年、アモルファス状態での有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタのキャリアー移動度が1 cm2/Vsを超えるものが報告されている。しかしながら、それらは、無機半導体におけるアモルファスシリコンでの性能を追従するものに過ぎない。本応募課題の目的は、無機半導体におけるポリシリコングレードのキャリアー移動度(100 cm2/Vs)を超え、これまでに誰も実現することができなかった世界最高性能の有機薄膜トランジスタを開発するものである。
148 変形可能なガラス基板上へのダブルゲート微結晶Si TFTを利用したインバータの試作 原 明人 東北学院大学 小野澤 瑞大 仙台市産業振興事業団 変形可能なガラス基板上にプラナー型自己整合メタルダブルゲート微結晶Si 薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、移動度50cm2/Vs の低温 poly-Si TFT に匹敵する電流駆動能力を有するTFT を低コストで実現することを目指す。さらに回路の基本となるインバータを試作してその特性・性能を把握する。
153 デバイス特性揺らぎにRobustな20GHz動作超高速ロジック回路の開発 遠藤 哲郎 東北大学 大野 健一 科学技術振興機構 本試験では、Current Control-MOS Current Mode Logic(CC-MCML)回路という独自技術を用いて、20GHz動作速度にて安定に動作させることができるロジック回路技術を開発することを目的とする。具体的には、回路シミュレータを用いて、デバイス特性揺らぎの影響で数GHzレベルに留まっていたロジック回路の動作速度を20GHz帯域まで高速化することを目指す。
156 ナノパルスレーザを用いた単結晶Ge加工変質層の完全修復技術の開発 閻 紀旺 東北大学 峠 竹彌 東北大学 本試験では、パルス幅が数ナノ秒の Nd:YAG レーザ第2高調波を加工面に1回照射するだけでGe加工変質層における相変態や転位などを一括して完全な単結晶構造に修復する技術を開発することを目的とする。具体的には、単発レーザ照射による深さ方向の結晶構造変化および変質層除去特性の検討、面方向の変質層修復特性および最適照射条件の検討を行なう。
299 超高速性・広波長帯域性を有する2光子吸収型全光スイッチの試作 坂東 弘之 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 現在,1Tbit/s以上の超高速光通信を可能とするため,光信号を電気信号に変換せず,制御光にて直接スイッチングする全光スイッチの開発が期待されており,各種基礎研究が産学官で精力的に行われている。本研究は,現在の光スイッチ技術において他方式に比べ優位性のある最新技術の「2光子吸収」技術を用いる。その実用化に向け2光子吸収型全光スイッチのプロトタイプの試作とそのデバイス特性を調べることを目的とする。
369 超高速・低電圧動作ポテンシャル制御量子井戸光スイッチの開発 荒川 太郎 横浜国立大学 永井 義人 横浜国立大学 次世代光ネットワークにおいて光スイッチはキーデバイスの一つであり、動作の高速化、低動作電圧化が求められている。本課題では、通常の半導体量子井戸とは異なる特殊な構造を有するポテンシャル制御量子井戸を利用した超高速・低電圧動作の光通信波長帯2入力2出力光スイッチを開発する。本量子井戸の巨大な電界誘起屈折率変化特性を用いることにより、従来、その応用範囲が極めて広いにもかかわらず実用化が困難であった超高速・低電圧動作の電界屈折率型半導体光スイッチの実現を目指す。
381 三極型高周波プラズマCVD法による32nm 世代LSI用カーボンナノチューブ配線の作製技術の開発 庄 善之 東海大学 田巻 一彦 神奈川科学技術アカデミー 2010年に実用化が予定されている32nm世代の大規模集積回路(LSI)では,配線材料として カーボンナノチューブ(CNT)の使用が提案されている.本研究では,代表研究者が開発した三極型高周波プラズマCVD法を用いて,大面積のSiウエハー(300mm)上の配線部分に,400℃台で,CNTを作製する技術を開発する.その結果,32nm世代のLSI開発に必要なCNT配線の作製技術を確立する.
385 超臨界流体を用いた熱CVDによる高アスペクト比ホールの埋め込み技術の開発 秋山 泰伸 東海大学 加藤 博光 東海大学 超臨界流体を利用し、高アスペクト比を要するホールの穴埋め技術の開発であり、半導体材料に関する研究である。半導体の高集積化において、三次元の高アスペクト比の凸凹上への配線、絶縁体あるいはその他半導体材料を凸凹上に均一に成膜する技術の開発が要求されている。そこで、本研究では超臨界流体を用いた熱CVD装置を試作し、次世代半導体に要求される高アスペクト比でナノスケールの穴埋めや均一成膜の達成を目的とする。
435 高精度CMOS基準電圧発生回路を用いた温度センサの開発 松田 敏弘 富山県立大学 山田 惠宣 富山県立大学 集積回路(LSI)で最も広く使用されているCMOS技術を使用し、LSIに内蔵可能な低コスト・高精度の温度センサを開発することを目指す。申請者らの特許である基準電圧発生回路を微細CMOS技術に応用し、しきい値電圧の差を利用したコンパクトで高精度な温度センサを、実用化のための実証デバイスとして試作・評価する。
501 10GHzを超える高速クロック分配を実現するキャビティシステムの開発 加藤 初弘 山梨大学 鈴木 通夫 山梨ティー・エル・オー 本提案は、チップ上に形成したキャビティ内に、きわめて高い周波数(>10GHz)の定在波を安定して共鳴させることで、通常の配線では分配困難な超高速クロックの分配をULSI上で実現する手法に関するものである。本検討では、これまでに得られた解析結果を元に実際にキャビティを試作し、その駆動方法について検討するとともにその実際の共鳴状態を計測して、本方式の基礎的な実証を行う。
505 超臨界流体を利用した三次元集積回路配線形成技術の開発 近藤 英一 山梨大学 菅原 幸雄 山梨大学 本提案は、CO2超臨界流体内での反応によりCu酸化物を、きわめてアスペクト比の高い穴などの部分まで堆積させる技術である。本計画では、成膜速度向上をはかるため、原料の検討とこれにかかる設備の改造を行った後、堆積評価を実施し、超臨界流体を利用した三次元集積回路用貫通配線形成技術の開発を行う。
554 酸化物半導体を用いた紫外・可視領域受発光素子開発 中村 篤志 静岡大学 出崎 一石 静岡大学 本提案は、ZnOを用いた発光ダイオードを形成するにあたって、p型ZnOをリモートプラズマによる不純物ドープと表面処理により安定化し、用いる電極材料、構造について低接触抵抗とするべく検討を行うものである。形成したZnOの物性から、良好な電気的接合が期待できる材料を絞り込み、発光輝度・寿命の向上に必要な電極材料の選択及び電極構造の最適化を目標として条件設定を、解決することで表示・照明素子実現への足がかりとする。
555 熱電デバイス用均一組成SiGeバルク単結晶成長技術の開発 早川 泰弘 静岡大学 斉藤 久男 静岡大学 本提案は、溶液から結晶を成長させる際に、意図的に熱パルスを加えて不純物を導入することで結晶成長速度を計測し、この結果を元に、成長中の溶液、結晶の組成が一定となるような結晶育成環境を整えることで、均一組成領域の長い熱電デバイス用のSixGe1-x バルク単結晶成長技術を開発するものである。今回は、組成を一定に保つ冷却速度を求めるとともに、成長速度に影響する温度勾配の効果についても検討する。
628 高密度分散量子ドット埋め込み構造を用いた広帯域光源の開発 渕 真悟 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 分散量子ドットを用いた広帯域光源を開発している。既に、分散量子ドットから十分な広帯域発光を得ており、又、光出力の増大を目的として、高密度InAsP分散量子ドットの形成に成功している。しかし、キャップ層成長のために昇温すると、InAsP量子ドットが肥大化し発光しなくなる。本研究では、高密度InAsP量子ドットを肥大化させずに埋込む方法として、二段階成長キャップ層を用いる。そのために、キャップ層材料や具体的なガスフロー・温度シーケンスを検討する。
631 多元系溶媒による3C−SiC結晶の低温溶液成長 宇治原 徹 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 SiCは次世代パワーデバイス用材料として期待されるが、その実用化においては、基板結晶の高品質化と同時に、これまであまり研究が行われていない低温安定3C-SiC相基板の実現が重要である。高品質結晶や低温安定相の成長には、溶液法が有効であるが、基板結晶サイズを作製するには、低温でかつ高速成長が必要となる。本研究開発では、多元溶媒により溶液成長による3C-SiCバルク結晶の実現を目的とする。
643 縦型マイクロチャンネルエピタキシーを利用した結晶基板作製技術の開発 成塚 重弥 名城大学 松吉 恭裕 名城大学 当研究室が提案する独創的な転位低減化結晶成長技術であるマイクロチャンネルエピタキシーを縦型に展開し、太陽電池用結晶基板を安価で量産性の良く作製する手法を開発する。選択成長マスクパターンを作製した基板上に、縦型マイクロチャンネルエピタキシーにより、厚さ100ミクロン程度の板状の結晶構造を配列的に成長する。この板状の結晶構造を分離取り出すことにより、そのまま太陽電池用基板として使用できる。本手法を用いれば、無駄ならびに労力が大きい切削研磨という過程無しに、膜厚がそろった半導体結晶基板を効率よく量産することが出来る。
644 GaN系窒化物半導体による高性能電力変換素子の開発 岩谷 素顕 名城大学 松吉 恭裕 名城大学 本研究課題では、ワイドギャップかつ、2 次元電子ガスという量子構造が適用可能な、GaN 系III 族窒化物半導体による高性能電力変換素子実現を目指す。特に本研究課題では、電力変換素子として、実用化のキーテクノロジーであるノーマリーオフ型を実現するために、本研究グループが開発したp型GaN層をゲート部分に用いる接合型FETを用いることによって、高性能デバイスを実現することを目的に研究を実施する。
798 半導体中の遷移金属不純物の除去方法開発 白井 光雲 大阪大学 清水 裕一 大阪大学 半導体デバイスプロセスでは、プロセス中に混入する遷移金属不純物がデバイスの特性を劣化させる。この問題を解決する方法の一つとして、デバイス領域から十分離れた領域に適当なドーパント原子を入れ、このドーパント原子に遷移金属不純物を吸い取らせるゲッタリング法が取られている。デバイススケールが小さくなるにつれ、このゲッタリング収率に対する要求がより厳しいものとなっている。本研究では、より高いゲッタリング収率をもつ不純物原子の組み合わせを理論的に予測し、実験的にその効果を検証することによって新しいゲッタリング法を開発するものである。
809 有機スピンバルブ素子の開発 夛田 博一 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 21世紀のユビキタス社会の一翼を担う材料として有機物に期待が寄せられている。印刷などの簡便な方法で,素子および回路の描画が可能であり,さらに,炭素や酸素などの軽元素で構成されるため,スピン−軌道相互作用が小さく,高いスピン輸送能が期待される。本研究ではこの長所を活かし,フレキシブルなスピントロニクス素子の実現に向けて,磁性材料/有機半導体界面の構造および電子状態を制御し,スピン注入および輸送過程を明らかにする。
817 金属性と半導体性カーボンナノチューブの分離装置の開発 脇坂 嘉一 大阪大学 内田 国克 大阪大学 カーボンナノチューブ(CNT)は構造によって金属的にも半導体的にもなること、電子材料、光学材料として優れた特性を持つことから、様々なデバイスへの応用が研究されている。しかしながら、現状では金属性と半導体性CNTを選択的に製造できないため、CNTの優れた特性を生かしたデバイスを作製するためには両者を分離する必要がある。本課題は金属性と半導体性CNTの電気的特性の違いを利用したCNT分離装置の開発を行う。
889 高感度および低LERを有するEUVレジストの開発 渡邊 健夫 兵庫県立大学 瀧澤 精一 兵庫県立大学 極端紫外線リソグラフィ(EUVL)技術は、2010以降の線幅32 nm世代の半導体微細加工技術として期待されている。EUVレジストの開発の課題は、感度5 mJ/cm2以下かつ線幅バラツキ(LER)3 nm(3s)以下を同時に満足するレジストを開発することである。感光剤(PAG)をベースレジンに直接合成する所謂PAG内包型の化学増幅系レジストの開発を進める。併せて、EUV光による2光束干渉露光系により評価を行い、要求仕様を満足するレジストの開発を進める。
940 水蒸気プラズマ処理によるGaN発光ダイオードの高効率化技術の開発 上浦 洋一 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 本研究は,最近申請者らが開発して成果を上げた水蒸気リモートプラズマ処理(H2O RPT)技術を活用して,GaN系半導体発光ダイオード(LED)の発光効率増大を図る技術を開発することを目的とする。これまでの研究で明らかになった発光増強を阻害する具体的要因として,@ LEDの積層構造とMg濃度や膜厚などの特性,A オーミック電極の特性,の2項目を設定し,これらの特性の最適化を図ることにより発光効率の増大を目指す。
1048 電子・スピン情報伝達磁性薄膜半導体材料の開発と応用 高橋 尚志 香川大学 福井 次郎 香川大学 負の電子親和力(NEA: Negative Electron Affinity)を有する半導体(GaAs)表面上に、鉄などの強磁性多層薄膜を成長させた系での、電子・スピン情報を含めた電子デバイス開発を目的に、表面電子状態を調べる。表面組成および表面形状は本学実験室MBE装置のオージェ分光装置において行う。特に本課題では表面上の薄膜の存在・膜厚による電子状態とフェルミレベルの変化を明らかにする事を目的とする。
1093 触媒微細構造制御による多結晶シリコン膜の結晶核密度制御と高品質・低温形成技術 古田 守 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 多結晶シリコンは、ディスプレイ用薄膜トランジスタや薄膜太陽電池といった情報通信・環境エネルギー技術に不可欠な材料である。本研究は、金属誘起結晶化(MIC)による多結晶シリコン薄膜の固相成長において、触媒金属の微細構造制御によるシリコン結晶核密度制御と、多結晶シリコン薄膜の大粒径化に関する研究である。本研究の結晶化技術は、多結晶シリコンを活性層に用いた高性能薄膜トランジスタや太陽電池への応用を目的とするものである。
1238 ガラス基板上への2軸配向シリコン薄膜の作製手法の開発 土井 俊哉 鹿児島大学 中村 恵造 鹿児島大学 本研究では,液晶ディプレイや有機ELなどのフラットパネルディスプレイ上に,プロセッサやメモリなどの動作速度の速い回路を搭載するために必要な単結晶シリコン薄膜をガラス基板上に作製する技術の開発を行う.ガラス基板上にイオンビームを特定の方向から照射しながら,バッファ層を形成することで単結晶のように結晶方位が3軸とも揃った2軸配向膜を形成し,その上にシリコンをエピタキシャル成長させることで単結晶のような2軸配向膜シリコン薄膜を得る.

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 電子デバイス:24件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
151 ユビキタスネットワークのための超小型・高性能・位相直線・超低損失弾性表面波フィルタ・信号処理デバイスの基礎的研究 山之内 和彦 東北工業大学 野澤 壽一 東北工業大学 GHz帯の位相直線性、低損失、広帯域、シャープカットオフの超小型の弾性表面波フィルタを圧電基板上に作製したアップ方向及びダウン方向の一方向性分散型すだれ状電極を用いて実現するとともに、移動体通信・UWB通信システムなどに応用する研究を行う。
167 ナノ狭窄電子系STTマイクロ波発振器の研究 土井 正晶 東北大学 平泉 健 東北大学 超微細磁性薄膜のスピントランスファートルク(STT)効果を利用した、直流電流駆動型マイクロ波発振器に関するものであり、研究代表者らが提案しているナノ狭窄電子系構造体を用いることで、これまでにない簡素なGHz帯発振器を実現するための基礎検証を行なうものである。具体的には、導電チャネルの分布と品質(純度)の評価、マイクロ波計測用発振素子の作製、スピン電流駆動マイクロ波発振の計測を行なう。
183 平板回路型液晶ミリ波位相変調器の開発と応用 能勢 敏明 秋田県立大学 竹内 武 秋田県立大学 周波数資源の確保、超広帯域化、機器の小型化と共に、直進性がもたらす省エネ性等の優れた性質からミリ波帯の利用が期待されているが、技術的に難しい未開拓の周波数領域である。優れた位相変調器の実現は、ミリ波利用の重要な課題の一つである事から、良好な高周波回路として知られているCPW型平板回路と液晶材料とのハイブリッド化により、低電圧・低消費電力を特徴とする使い易い液晶ミリ波位相変調器の実現を目指す。
200 超伝導フィルタ用ロッドトリマーの電動駆動システムの開発 齊藤 敦 山形大学 近藤 健夫 山形大学 近年,移動体通信の著しい発展と相俟って超伝導フィルタの実用化が急速に進んでおり,既に受信用基地局マイクロ波超伝導フィルタは商用化の段階に入っている.しかし,フィルタのばらつきを回復する適当なトリミングシステムが確立されておらず,歩留まりが悪くコスト高となっている.本試験では,ステッピングモータ方式による新しいトリミングシステムを開発することが目的である.具体的には,小型ステッピングモータの低温,真空中動作確認,ロッドトリマーの駆動システムの開発,超伝導フィルタのリモートトリミングシステムの開発を行なう.
201 新しい超伝導臨界電流密度測定システムの開発 大嶋 重利 山形大学 近藤 健夫 山形大学 小型の強力な永久磁石を用いて、高温超伝導薄膜の臨界電流密度(Jc)を測定するシステムを開発する。特にJcの面内分を測定できるシステム、各測定点のデータを自動的にコンピュータに取り込むソフトを開発し、Jcマッピング自動測定システムを完成させる。面内分布を測定するシステムは、測定端子を移動させる手法と試料を移動させる手法の2つが考えられるので、最良の方を採用する。
204 超音波放射圧を用いたマイクロ攪拌・マイクロ空冷システムの開発 広瀬 精二 山形大学 加藤 博良 山形大学 本試験では、放射圧を利用して非接触で浮上・回転する超音波モータの原理を拡張応用して、2種類のアクチュエータ(移動・回転デバイス)の実現を目指す。具体的には、マイクロ撹拌デバイスについては液体中への回転屈曲波の励振、液体の回転スピードの測定、撹拌・混合実験を行なう。マイクロ空冷デバイスについてはロータの設計・製作、風量の測定、冷却効果の検証を行なう。
205 透明フレキシブル有機無機接合ダイオードを用いたイメージセンサの研究 廣瀬 文彦 山形大学 高橋 政幸 山形大学 代表研究者は透明でn型である酸化チタンをフレキシブル基板上へ形成する技術を開発し、それをp型のポリマー有機半導体に接合させることで完全フレキシブル透明ダイオードの試作に成功している。さらにその光感度特性として、人工太陽光照射に対して従来のSi太陽電池の性能をはるかに超える20mA/cm2の高い光電流を出力することを見出している。本研究で、上記の特徴を有するフレキシブル透明ダイオードのイメージセンサとしての適用性を評価し、実際にダイオードアレイ素子を試作してイメージングデバイスとして実証することを目的とする。
273 強誘電体ポリマー単純マトリックス型メモリの非破壊読み出し技術研究 山本 亮一 群馬県立群馬産業技術センター 上石 洋一 群馬県 強誘電体ポリマーのフッ化ビニリデン/3フッ化エチレン共重合体(VDF/TrFE)薄膜を単純マトリックス電極で挟んだ構造の固体不揮発メモリ技術に関し、非破壊読出し技術の研究を行う。この技術では信号強度に懸念があるが、本研究ではVDF/TrFE薄膜に適した信号検出方法の研究を、シミュレーション、及びモデル素子を用いた実験の両面から検討を行う。
304 次世代高速通信用超高性能弾性表面波デバイスを実現する基盤技術の開発 橋本 研也 千葉大学 平 隆 臣 千葉大学 Cu電極/LiNbO3基板構造は弾性表面波素子の性能を格段に向上するものと期待されている。本研究では、これを元にして、温度特性改善や損失低減を可能とする新素子構造を実現することを目的とする。まず、理論解析により最適素子構造を決定すると共に、構造を実現する作成プロセスを実現する。そして、超高性能弾性表面波素子の実現により、その有効性を実証し、実用化に資する工学基盤の構築を目指す。
390 巨大電荷制御トランジスタを用いたセラミックスエレクトロニクス 徳光 永輔 東京工業大学 松下 近 東京工業大学 低コストで基板を選ばず様々な場所に集積化でき、透明でかつフレキシブルなセラミックス材料で構成される演算素子、メモリ素子を開発する。Bi2Nb2O7等の高誘電率材料、または(Bi,La) 4Ti3O12等の強誘電体をゲート絶縁膜に用い、それらが誘起する大きな電荷量で、インジウム・スズ酸化物、In-Ga-Zn-O等の導電性酸化物チャネルの導電率を制御する新コンセプトのトランジスタ素子を開発する。
410 周期的空間勾配のある強磁場下での反磁性有機微小球の微細配列手法の開発 福井 聡 新潟大学 中津 普門 新潟大学 ポリスチレンなどの有機高分子材料のサブミクロン微小球を基板上に規則的に精度良く配列することができれば,光学用素子等としてのニーズがある。ポリスチレン等は弱い反磁性であり,強磁場に対しては反発する性質を持つ。本研究では,この性質を利用して,超伝導マグネットによる強磁場下で,有機微小球を基板上に配列させる手法を研究する。
464 分岐網創成法による電子基板発熱冷却チャンネル網の設計法の開発とその応用 山崎 光悦 金沢大学 平野 武嗣 金沢大学 生物に見られる分岐網形態創成メカニズムを擬似した分岐網生成アルゴリズムを活用して,最適な熱吸収・廃熱チャンネル網形態設計に適用し,分岐網の試作・性能評価を通じて従来の設計・製造プロセスでは実現が困難とされてきた高度な冷却性能実現の可能性を実証する.
466 超小型・超高速画像処理機能を持つ高解像度イメージセンサ 秋田 純一 金沢大学 高田 律子 金沢大学ティ・エル・オー 小型かつ低価格な視線検出装置の実現を目的とし、画像を取得する撮像素子と信号処理回路を同一チップに集積することで、VGA程度の高い解像度と毎秒500フレーム程度の高速処理性を両立できる視線検出用の高機能イメージセンサの実用化に向けた要素回路の基礎検討を行う。これにより、コンピュータ等の有用な入力手段として期待されながら、従来は学術研究などの特殊用途に限られていた視線情報の広範囲な利用が可能になると期待される。
511 高飽和磁化・高透磁率FeCo薄膜の強磁性共鳴周波数の高周波化とその応用 劉 小晰 信州大学 藤井 國久 信州大学 本提案は、FeCo合金/Co合金薄膜構造による新規な軟磁性薄膜の特性、実用プロセスに負荷される温度に対する体制を評価し、インダクタとしての性能の基礎特性を評価してその実用性能の第一歩を把握するものである。高飽和磁化Msを持つ体心立方Fe70Co30と高異方性磁界Hk を持つ六方晶Co合金を積層化し、薄膜インダクタ用磁芯材料として提案する。
515 GSM携帯電話用磁性薄膜/誘電体薄膜ハイブリッド高次スプリアスフィルタの開発 佐藤 敏郎 信州大学 藤井 國久 信州大学 本研究は、携帯電話からの不要な電波の輻射を抑制するフィルタに用いる材料に、新たに開発した磁性薄膜/誘電体薄膜複合材を用いることで、大幅な小型化とフィルタの集積化を可能にするハイブリッド高次スプリアスフィルタの開発に関するものである。本研究では、実際にフィルタを設計、試作し、パワーアンプモジュールに組み合わせて実性能の評価による有効性確認を行って、モジュール集積化への可能性を探る。
517 高分子/カーボンナノチューブ複合体を用いた超高性能電界電子放出源の開発 伊東 栄次 信州大学 藤井 國久 信州大学 本提案は、電気泳動法を利用して露出した微細電極表面上に配向・起毛したCNTを成長させる技術に関するものである。本計画では、高分子膜で覆われた電極表面を直径数100nmから数μmの微細パターンにより一部露出させ、従来より細かい1μm程度のパターンでCNTを成長させ、CNTの配向度の確認と電界放射特性の測定を通し、NEDO目標値をベンチマークとした電界放射源としての特性評価を実施する。
800 レーザー直接描画法による液晶微細配向制御技術の開発 尾ア 雅則 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 液晶デバイスの機能・特性を決定する液晶分子配向制御技術として、現在実用化されているラビング法に代わる新しい液晶配向方法を提案し実用化する。従来のラビング法では、一様な配向しか実現することができないが、本提案手法では、レーザー直接描画法により、任意の領域・方向の微細グレーティング構造を作製し、サブミクロンサイズの領域で任意の方向の液晶配向を実現できる。
803 オールウェットプロセスによるフレキシブルディスプレィ素子の開発 大森 裕 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 有機ELにより薄型でフレキシブルなディスプレィが実現できる。従来、透明電極としてITO(酸化インジュ―ム、酸化スズ)が用いられているが、導電性ポリマー材料を用いて溶液プロセスで形成すれば素子作製が容易になる。本研究は、溶液プロセスで成膜可能な透明な導電性ポリマー材料で電極を構成し、イリジューム錯体系燐光材料による高効率なフレキシブルな有機ELディスプレィを実現することにある。
810 微分スペクトルイメージング用波長可変フォトニックフィルタ 奥山 雅則 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 対象物の反射スペクトルの波長微分像を得る微分スペクトルイメージングが特徴抽出や高度情報認識において有効である。波長可変フィルタの透過スペクトルを変えて撮影した2枚の画像の差分によりスペクトルの波長微分を行ない、対象物の持つ赤、緑、青の色のみならず波長分布を反映した特徴的な二次元画像が得られる。この波長可変フィルタを誘電体、透明導電体、強誘電体の多層膜フォトニック素子により作製し、その特性改善を図る。
884 PBII法を用いたNIL用高硬度・高剥離性を有するF-DLCモールドの開発 神田 一浩 兵庫県立大学 元山 宗之 兵庫県立大学 ナノインプリントリソグラフィー(NIL)は、数十nmスケールのパターンを容易・低コストで形成できるために、LCD部材・燃料電池などの様々な先端産業分野で注目を集めている。本課題はこれまでNILの量産化にネックとなっていた耐摩耗性と高剥離性を満足するモールド離型材の決定版として、Plasma-Based Ion Implantation(PBII)法により、フッ素を含有したダイヤモンドライクカーボン(F-DLC)を用いるモールドの開発を行う。
938 新原理誘電性を応用する特異な電子材料の開発 池田 直 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 電子の規則配列に起源を持つ新原理強誘電体について、動作条件を確定し実用化への戦略を明確化する。このため,(1) RFe2O4バルク試料について化学当量比と酸素欠損量をパラメータとして強誘電特性発現条件を明確化し、同時に (2)電子秩序強誘電性崩壊条件近傍にある非線形電気伝導特性を応用した特殊な機能性電子素子を提案する。
1131 SiC表面自己改質によるグラフェンの形成 田中 悟 九州大学 古川 勝彦 九州大学 近年,グラフェンは次世代超高速電子デバイスとして大きな注目を浴びている材料である.2次元電子物性の有用性が報告されつつあるが,実際のデバイス応用にあたり作製法に関するブレークスルーが必要である.グラファイトをテープで剥がす手法が主に用いられているが,デバイス作製のみならず物性測定においても大きな困難を伴うことは明らかである.本研究では,SiC表面グラフェン化のメカニズムを探求し,それにより最適グラフェン層を形成することを目的とする.
1225 スパッタリング法による高濃度希土類ドープガラスの試作 前田 幸治 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 希土類の発光を利用した薄膜は平面型光増器幅材料の候補として有望である。本試験研究では高濃度の希土類を添加できるカルコゲナイド系ガラスを候補として、大面積の薄膜作成可能なスパッタリング法を用いて、強い発光を示す薄膜を作成することを目標としている。これまでの研究により、エルビウムを添加したガラス薄膜の発光は確認できたが、組成の制御が不十分であった。そこで、本試験研究では、発光寿命の長い薄膜ガラスを作成する。
1250 非晶質炭素薄膜における導電性制御技術の開発 山里 将朗 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 非晶質炭素薄膜は高硬度,高電気絶縁性を有し,光透過性がよく,化学的に不活性で低摩擦,耐摩耗性があるなど,優れた物性を有している.そのため,保護膜等のコーティング膜として応用されている.しかし,電気伝導性制御が難しいことから電子デバイスへの応用はほとんど進んでいない.本研究では,電子デバイス作製の基盤技術となるドーピングによる導電性制御を目指すものである.そのため,デドープ現象の解明や,欠陥密度の低減,膜構造制御技術の確立を目的とする.

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 通信技術(装置):13件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
33 高品質・広帯域ホワイトノイズ発生器の開発と応用 高田 明雄 函館工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 従来のホワイトノイズ発生方法では、装置が大掛かりになるためコスト高が避けられないが、電子回路のカオス現象を利用すれば、回路が簡単になり二桁程度のコストダウンが見込まれる。申請者は、特定の電子回路において、カオス現象とホワイトノイズ発生との間に強い相関関係があることを見出しており、回路が安定状態からカオス状態へ容易に移行する条件等について実験および非線形解析の両面から検討し、実用化の見通しを得る。
146 パーソナル通信用小型・薄型マルチバンドアンテナの開発 塩川 孝泰 東北学院大学 宮尾 俊三 仙台市産業振興事業団 一点給電マルチバンドアンテナによる小型・薄型の移動通信用アンテナの開発に向けて、高比誘電体基板を用いた場合の、特に、低周波数域の狭帯域化の問題、及び、反射板を有するスロット系アンテナにおける薄型化の問題に関する研究開発を進める。
234 短波長・短距離光通信用ナノフォトニッククリスタルファイバの開発と応用 小峰 啓史 茨城大学 中澤 哲夫 茨城大学 クラッド中に多数の空孔を設けたフォトニッククリスタルファイバ(PCF)は1.5μm帯光通信用ファイバとして従来のファイバにはない特性を実現できる可能性がある.情報量増加に伴い青色波長域でのPCF利用が考えられるが,石英ガラスの伝送損失が大きいためあまり検討されてこなかった.しかし,CPU内の光配線化など短距離光通信にPCFを利用することで情報量増加に伴う様々な課題が克服できる可能性がある.本研究では短波長・短距離光通信を想定したナノスケール空孔を有するPCFを作製するための技術シーズを開発する.
494 マルチ血糖測定器・マルチ携帯キャリアに対応するSMBGデータ送信方式の開発 森川 博由 福井大学 巽 信夫 福井大学 本試験研究では、国内メーカ5社の血糖測定器、3キャリアの携帯電話に対応可能なSMBG(Self monitoring of blood glucose:血糖自己測定)データ送信方式を技術内容とする。その目的は、何処の会社の血糖測定器、何処の会社の携帯電話でも使えることにより、ユーザの利便性と経済性を高め、高齢者でも容易にSMBGをデータベースに送信できる方式を開発し、それを糖尿病治療、療養指導に活用することである。
562 分布増幅光ファイバ伝送路の高感度多重散乱光干渉量測定法の研究 相田 一夫 静岡大学 名和 英夫 静岡大学 本提案は、光ファイバ内で生じる二重レーリ散乱や離散反射等が原因となり発生する多重散乱光干渉量 を高感度・高確度で評価できる測定法を確立するものである。これまでの研究から、試験光として周波数変調されたレーザ光を用いることで多重散乱光干渉量を計測できることが計算されており、今回、評価用伝送路を作成するとともに、改良された試験光を用いて実際の計測特性を評価しその有効性を実証する。
614 計測・制御のためのキロヘルツ帯電力線通信方式の高信頼性化 片山 正昭 名古屋大学 山田 義憲 名古屋産業科学研究所 電力線通信で、キロヘルツ帯(10kHz〜450kHz)を用いて、計測・制御での利用に耐える高い信頼性を実現する技術の試験開発を行う。このために電力線の信号伝送特性・雑音特性について長期間の多点連続観測を行い、定常的特性だけでなく、信頼性を低下させる原因となる単発的な伝送性能低下現象の抽出を行う。さらに、電力線特有の性質を活用した適応符号化・変調および適応復調・復号を行う通信システムの提案・評価を行う。
640 大容量光リング連接ノードシステムの開発 佐藤 健一 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 通信ネットワークノードで信号を光信号のまま分岐/挿入並びにルーティングを行う光リング網同士を接続する、超大容量リング間連接ノードシステムの開発を行う。現在インターネットトラフィックの指数関数的な増加に対応するため、北米、日本において光リング網が大規模に導入されつつある。本研究は、そのリング網を接続するノードシステムに関するものである。新しいアイデアに基づくシステム構成により、従来の構成と比べて40-80% 程度の大幅なハードウエア規模の削減が可能となるノードシステムを開発している、今回、そのキーとなる波長パス並びに波長群を統合して合分波できる新しい素子の機能検証を行い、提案ノード構成の実現性を実証する。
742 多周波数選択機能を持つフィルムの開発と応用 辻 幹男 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 携帯電話や無線LANなど使用周波数帯域として複数の帯域を利用する状況下では、1枚のフィルムにこれらの帯域で電磁波を選択的に透過あるいは反射させる機能をもたせることが重要となる。本研究ではフィルム面上に周期的に配列された任意形状導体共振素子により、そのような機能の実現を図っていく。具体例として、無線LANに使用される2.4GHz帯と5.2GHz帯について、これらの帯域だけを可能な限り選択的に分離できるフィルムの開発を行う。
994 超小型・広帯域マイクロ波アンテナを目指した左手系複合材料の開発 蔦岡 孝則 広島大学 松井 亨景 広島大学 マイクロ波通信等に利用される小型で広帯域な材料アンテナの開発を目的として,マイクロ波領域で負の透磁率スペクトルを有する左手系メタマテリアルの開発と,ヘリカルアンテナ等を用いた材料アンテナへの応用に関する基礎的検討を行う。負の透磁率材料として酸化物磁性体及び金属磁性体微粒子を用いた粒子分散型複合材料を用いて,材料のマイクロ波透磁率,誘電率スペクトル及びアンテナの放射特性等の測定,解析を行い,同時に電磁界シミュレーションにより材料特性とアンテナ特性を評価する。
1007 他局による干渉を抑圧する光CDMA方式の性能評価 松元 隆博 山口大学 森 健太郎 山口大学 本研究では、研究代表者らが提案している光ZCZ(zero correlation zone)符号を光符号分割多元接続(CDMA)方式に適用することで、従来、一般的に使用されている光直交符号を用いた光CDMA方式よりも多数のユーザによる多元接続を実現できる光CDMA方式の実現を目指す。光ZCZ符号とは、ゼロシフト及びその前後の、あるシフト範囲の相互相関値がゼロをとるような特性をもち、かつ系列数が数学的上界を満たす符号である。 本研究では光CDMA方式に一般的な光直交符号と光ZCZ符号を用いたときの通信性能の比較を行う。具体的には、それぞれの方式を伝送路上に加わる雑音による干渉、多元接続による他局による干渉、及びビット間干渉に対する耐性を計算機シミュレーションとFPGAによって試作した送受信機によって性能評価を行ない、問題点を解明するとともに対策を研究する。
1072 UHF帯を利用した長距離無線ICタグ用アンテナの開発と実用化 松永 真由美 愛媛大学 小谷 哲哉 愛媛大学 物流や図書館、病院のデータ管理を高速化するシステムとして期待されているUHF帯の長距離無線ICタグに最適なアンテナの開発を目的としている。本提案は、小型化が難しいUHF帯で、あらゆる角度から読み取りが可能かつ長距離通信可能なアンテナを電磁界シミュレーションにより設計し、電波試験により性能評価と改良を行う。また、開発したアンテナは長距離無線ICタグに実装し物流管理システムなどを想定した実用化実証実験を行うことで実用化を目指す。
1087 無電極放電ランプによる可視光通信の研究と開発 岡本 太志 弓削商船高等専門学校 津田 雄造 西条市産業情報支援センター 従来の無線や赤外線通信の課題を克服し、次世代無線通信として注目されているものに可視光通信がある。その光源としてLED、蛍光灯があるが、これらの光源には、一長一短がある。LEDは点滅応答性がよく、多くの情報が送信できるが、高出力が得られなく、使用範囲が限定される。一方蛍光灯は、比較的高出力が得られるが、点滅応答性に難がある。本研究は、これらの欠点を解消できる光源である無電極ランプを用いることによる可視光通信の拡大を研究目的とする。
1163 小型衛星のための高速通信無線モジュールの開発 田中 卓史 福岡工業大学 直居 哲 科学技術振興機構 近年、主衛星の打ち上げに相乗りして小型人工衛星が上げられている。これら小型衛星と地上局との通信は主にアマチュアのパケット無線が用いられる。 この方式は既存のアマチュア無線機器が使えて便利が良いが、データの転送速度が低く、衛星で撮影した画像などの多量のデータは上空通過中に一度に送ることができない。この研究は高速のアマチュア無線帯を用いて、約100倍の速度で衛星データを送ることを目指して、衛星用高速通信無線モジュールを開発する。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 情報処理技術(装置):39件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
6 ユーザーインタフェースに用いるための視線検出装置の開発 長崎 健 公立はこだて未来大学 鈴木 孝司 公立はこだて未来大学 視線を用いたインターフェースを構築するとき,従来の装置では事前にキャリブレーションが必要になる.そこで,本課題では,ユーザーとシステムの操作から,自動的にキャリブレーションを行うことを目指す.ユーザーがシステムに対して操作するとき,視線は操作対象を注視しているので,この特性を利用し,キャリブレーションを行う.
19 Database AMPACを有効に活用した生産支援システムの開発 湯浅 友典 室蘭工業大学 花岡 裕 室蘭テクノセンター 現在,企業内に蓄積されてきた貴重なノウハウや技術情報が技術者と共に失われようとしている.本申請課題では,従来データベース化が困難であった,機械オペレーターなどの人に蓄積されてきた経験や知識,中でもトラブル発生時の原因と対策情報を,Database AMPACを用いて系統的に分類整理することで標準的な知識集約型データベースを構築し,次世代知能生産システムの開発につなげることを目的とする.
66 車両軌跡の解析による高効率配送支援システムの開発 奥田 篤 北海道立工業試験場 鈴木 耕裕 北海道大学 多積雪地域では、降雪や除排雪により道路上の積雪状態が頻繁に変化するため、降雪期に配送効率を維持することが難しい。特に、大型車両を用いる場合は、経路の選択肢が少ないため、運転手が配送先付近の地理をどの程度知っているかによって、配送効率が著しく変化する。本研究では、走行経路を収集して動的地理情報を評価することで、配送先付近の地理に慣れていない運転者でも効率的に配送を行える配送支援システムを開発する。
67 降雪環境に対応可能な画像照合を用いた視界状態検出方法の開発 三田村 智行 北海道立工業試験場 鈴木 耕裕 北海道大学 吹雪などによる視界の悪化は、車両走行の安全性に大きな影響を与えるため、視界情報は道路管理や車両運行管理などにおいて重要である。しかし、視界情報を得るために使用されている視程計は高価なため設置箇所が限られ、吹雪時は計測値と視認性が一致しない場合もある。そこで本課題では、イメージセンサと画像処理を用いた小型で安価なシステムを用いることにより、降雪に対応した視界状態の検出方法を開発する。
117 ギガイーサインタフェースを有する小型軽量全方位映像伝送システム 柴田 義孝 岩手県立大学 岸本 輝昭 岩手県立大学 本研究は新型映像伝送システムの実用化を目指すものである。具体的には、小型軽量の全方位映像カメラにギガビット/秒クラスの高速イーサネット・インタフェースを装備して任意の場所に取り付け、一度に360°の広範囲高精細映像の高速リアルタイム配信を可能とするもので、画面上の任意の領域の切出し・拡大機能や人物の抽出・追従機能を付加することにより、多地点TV会議、広域防犯監視、車載での全周囲映像確認表示等への適用が期待できる。
118 生体情報を活用するセンサネットワーク防犯システムの開発研究 瀬川 典久 岩手県立大学 岸本 輝昭 岩手県立大学 日常生活において強盗などの凶悪犯に襲われた場合、普通の人は極度の緊張に見舞われ、とっさに防犯ベルを押す等の行動を取るのは難しい。また、防犯ベルを押す等の行動が犯人に知られると報復を招く恐れがある。本研究は、このような問題を解決するものであり、@人間に超小型の脈波センサを取り付け、A脈波の変化から人の緊張度を検出し、B検出情報をセンサネットワークで通信して外部に異常状態を伝えるシステムを開発することを目指す。
161 ハード・ソフトウェア最適分割による高度組み込みシステム設計開発 堀口 進 東北大学 熊谷 望 東北大学 近年,携帯電話,情報家電, ディジタルオーディオなどに組込まれる機器は,画像や音声などの多彩なメディアへの対応や,ネットワークやセキュリティ機能も求められている.本シーズ応用研究では,ハードウェア量や処理時間などの拘束条件に対してハードウェアとソフトウェアの最適分割手法を考案することにより高度組み込みシステムの構築方式を確立し、組み込みステムの容易な設計開発を行なうことを目的とする.
216 パターン分類手法を用いた動映像での影の除去 愼 重弼 会津大学 本杉 常治 会津大学 移動物体の追跡, 車ナンバープレート抽出, 映像画質の改善など多様な映像処理に関する研究で影は物体領域を正確に探知することを大きく妨げるものの一つである。影は移動中の人の領域として認識されることが多く、これは人の位置情報に対する誤差を増加させる. 今まで影除去に関する研究は少なく、かつ大部分の場合色情報のみを使っていることから, 明暗の差が多い場合効果的に除去されない. 本研究では映像領域間の相互関連情報を用い、影を効果的に除去することを目標にする.
217 自然言語を用いたWeb検索のためのインテリジェントツール Klyuev Vitaly 会津大学 本杉 常治 会津大学 ユーザーがWebを検索・閲覧するのをサポートするツールは多数あるが、必要とする情報を見つけ出すことは依然として難しいのが現状である。ネット上にあるデータの過半数は英語で書かれており、ある調査によれば、その比率は65%以上にもなる。価値のある科学的な研究結果・成果の多くは英語で公表されている。研究者、技術者がインターネット上で研究について検索するのを助けるために、いかにして汎用のサーチエンジンによって取得される不要な情報を減らすか、が本提案の目的である。
300 画像処理による「ひよこの雌雄鑑別システム」(羽識別法)の開発 呂 建明 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 鶏の効率的飼育のため、孵卵後のひよこの迅速な性別判定が必要である。鑑別方法には肛門鑑別法と羽毛(or翼羽)鑑別法がある。前者は肛門の微小な違いを識別し、わずか220名の有資格者の職人的技巧に頼っている。後者は羽形状の違いを識別する方法で、前者ほどの訓練は必要でないが、単調かつ神経を使うため人材確保が難しい。本研究では、羽毛鑑別法に画像処理技術を用いた雌雄鑑別システムを(株)ヤマモトと共同開発する。
327 機能と形状の関係性に基づく物体認識手法の開発と応用 長井 隆行 電気通信大学 須藤 慎 キャンパスクリエイト 物体を認識する際に重要なのは、物体の見た目だけでなく、その機能や使い方である。本課題ではこれら3つの要素(見た目、機能、使い方)の関係性を確率モデルでモデル化した物体の学習・認識手法を確立し、これを計算機やロボットに実装することを目的とする。これは、物体を単にパターン認識するものではなく、「理解」する枠組みであると考えており、ロボットの物体理解や理解に基づく物体(道具)の使用が可能となる。
329 耐ビット反転とプログラム進化を可能にする宇宙機用CPUの開発と応用 高玉 圭樹 電気通信大学 須藤 慎 キャンパスクリエイト 本研究では,人工衛星をはじめとする宇宙機上のコンピュータシステムにおいて根源的な問題であるSEU(Single Event Upset)に着目し,(i)宇宙線によってメモリのビット反転が起こってもハングアップしないCPU,ならびに,(ii)そのビット反転をプログラムの突然変異ととらえ,より良いプログラムへの進化を可能にするメカニズムを考案する.特に,開発するCPUはシールド不要,多重化不要,現在のハイスペックCPUを利用可能であり,「安く」「小さく」「速い」宇宙機用CPUの実現が期待できる.
331 携帯端末用高性能省電力並列プロセッサシステムの実用化評価 曽和 将容 電気通信大学 李 瑩玉 キャンパスクリエイト モバイル端末に「パソコン以上の性能と通信環境」を実現するキー技術として,「並列FIFOコンピューティング」という新しい計算モデルによるコンピュータシステムに関する研究である.省電力でハードウエア量が小,プログラム長半分でパソコンの2倍程度の性能を持った高性能なプロセッサとその基盤ソフトを設計し,出願,または取得した9件の特許をもとに実用化を目指した検証実験を実施する.
336 衛星情報を用いた沿岸域での漁場予測システムの開発と応用 山崎 秀勝 東京海洋大学 馬場 文雄 東京海洋大学 漁業における漁場予測は過去の漁獲データに基づく経験知と現地での魚群探知機に頼っているのが現状である。当該開発試験は、地球観測衛星データと二層モデルを用いて現場の水温構造を推定する方法と三次元水理モデルによるコンピュータシミュレーションを併用し、沿岸域の海洋構造を予測する方法を開発する。さらに当該開発システムに過去の漁獲データを導入し、多獲性浮魚類(アジ・サバなど)の好漁場位置の推定方法を立案する。
386 物体を通すスクリーン及びそれを活用したコンテンツの試作と評価 濱本 和彦 東海大学 加藤 博光 東海大学 本システムは,伸縮性があり短冊状の白色膜材でき,物体を通過させることができるようにしたスクリーンとプロジェクターからなるシステムである。スクリーンを通過する物体の通過情報とそれに対応して生成された映像により通過物体と映像を融合させ,バーチャルリアリテイの世界に新たな可能性を提供する。物体のスクリーンへの通過特性,投影映像の乱れ等の試験・評価,本システムの特長を活かしたコンテンツの試作と評価」を行う。
416 ハプトグラフに基づく個人認証技術の開発研究 桂 誠一郎 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 インターネットをはじめとする情報通信技術が発達するにつれ、個人認証技術の開発はますます重要視されている。その中で、代表研究者は人間の感じる触覚情報を可視化する「ハプトグラフ」の開発に世界で初めて成功している。「ハプトグラフ」により、署名を行う際に生じる触覚情報を可視化し、個人の持つ特有の癖を抽出することが可能になる。本研究では「ハプトグラフ」を筆記作業に応用し、筆圧情報の解析に基づく新しい個人認証方法の確立を目的とする。
437 筆順誤りの癖を指摘する漢字筆順判定システムの開発 中井 満 富山県立大学 定村 茂 富山県立大学 パソコンを用いた手書き漢字学習のための高度な筆順判定システムを開発する。既存の筆順学習は手本の文字をなぞる手法が主流であるが、提案システムでは自由な位置に書いた文字の筆順を探索し、漢字の部品(偏旁冠脚など)の組合せ構造に基づいた筆順誤りの規則を抽出することにより、ユーザに筆順誤りの癖を効果的に指摘することができる。本課題では筆順判定精度による評価、および筆順学習システムの実装による評価を行う。
438 ユビキタス環境を想定した虹彩による個人認証装置の開発 中村 清実 富山県立大学 定村 茂 富山県立大学 これまでに開発されている虹彩認証装置には、「ユビキタス(モバイル)環境での使用は不可能」、「虹彩の写真などを用いた偽造に未対応」という課題が残されている。そこで本研究では、ユビキタス環境で認識率を低下させる原因となる虹彩画像の回転変化量を高速で補正することにより高い認識率を維持し、さらに、虹彩の輝度変化を計測することで生体と偽造を識別できる信頼性の高い小型虹彩認証装置の開発を行う。
440 影の動的変化にロバストな顔動画像認識処理技術の開発 塚田 章 富山商船高等専門学校 安田 匡一郎 中部科学技術センター これまでに代表研究者らは、画像処理により実時間かつマーカーレスで顔の部位を認識し、仮想的なメークを施すメークアップシミュレータを開発した。本課題では、それらのシーズを基に、環境の変化やユーザーの動きによって生じる影の影響の除去技術を確立し,いつでも、どこでも、誰にでも手軽に使用できる高性能なメークアップシミュレータの開発を目標としている。
495 匿名セキュリティシステム技術の確立 田村 信介 福井大学 巽 信夫 福井大学 計算機システムによる各種サービスでは多くの個人情報が蓄積されており、互いに関連づけられると想定できないようなプライバシーの侵害につながる。このような弊害を無くす目的で中立機関を仮定せずに、匿名での各種サービス利用を可能にする技術を確立する。具体的には、1)匿名認証、匿名取引、匿名通信などの機構に関して開発している技術の欠点を改善し、2)上記機構を実装してプログラムサイズや実行時間、開発容易性などを確認する。
547 ソース逆問題に基づく動画像信号の高効率符号化・復号化アルゴリズムの開発 山谷 克 名城大学 PERNOT CYRIL 名城大学 多くのデジタル画像信号はブロック単位で符号・復号化処理されている。本研究では、ブロック境界での画像信号の特性に着目し、処理ブロック内部を偏微分方程式の解で予測することによって高効率なデジタル静・動画像圧縮を実現する。我々の提案する手法では、従来の技術と比較し、画像信号内に含まれる幾何学的な特性が精度よく表現されるため、同じデータ量でより高品質な復元画像が期待できる。
568 表情画像を用いたリアルタイム心理状態推定技術の開発 野須 潔 東海大学 加藤 博光 東海大学 本提案は、コンピュータ画面を見ている人やビデオゲームを享受している人等の顔をビデオカメラで撮影し、その顔表情から心理状態をリアルタイムでかつ高い確率で推定するものであり、顔表情解析プログラムに、新たに顔画像から特徴点を自動的に解析・抽出するプログラムを開発して実現する。映像提供→顔表情撮影→心理状態の推定→映像制御等のループは組めるので、アミューズメント等で新たなコンテンツ提供も可能になる。
584 OK量子化理論を用いた新しい画像圧縮符号化法の研究 輿水 大和 中京大学 鈴木 勝也 中京大学 ブロードバンド時代となり動画像などの大容量の画像・映像コンテンツの高品質伝送・蓄積が必須な状況を迎えている。このような時代背景を受けて、本申請者が提案した、画像濃度値の確率密度関数の復元性を保証する量子化原理(OK量子化法)を基盤とした画像圧縮符号化方式(OKQ圧縮符号化方式)の構築を目的とする。そのために、@JPEGなどの画像圧縮符号化法との基本的性質を比較実験的に明らかにする、A符号化・複合化アルゴリズムを試作する、B圧縮率と画質との関係を詳細に明らかにする、Cこれらを元にOKQ圧縮符号化方式の基盤を実現する。以上より、表題の「OK量子化理論を用いた新しい画像圧縮符号化法」を確立することを目標とする。
672 能衣装のデジタルアーカイブ化及び新作デザインの試作シミュレーション CAI KANGYING 立命館大学 柳瀬 圭志 立命館大学 無形文化財のデジタルアーカイブ化においては、光学特性の忠実な再現にまでは至っていない。能衣装は複数の光学特性を持っており、光学特性を観測するためには無数の光源・視線方向の組み合わせた条件が必要である。本研究では、能衣装の各種の光学特性を視線方向の固定下で獲得した画像から忠実にモデル化し再現することを目的とする。能衣装のデジタルアーカイブ化及び新作デザインの試作シミュレーションを目標とする。
673 レオロジー物体の変形シミュレータの構築 田中 弘美 立命館大学 柳瀬 圭志 立命館大学 医用画像処理やコンピュータグラフィックスの分野においては、柔軟物体の変形シミュレーションが技術的に重要な課題であり、変形シミュレーションに適した高精度なリアルタイムの表現手法が必要となる。しかしながら、レオロジー物体の変形シミュレーションを高速かつ高精度に行う技術は未だ確立されていない。そこで、本研究では、レオロジー物体の変形シミュレーションを高精度にリアルタイムに行う技術を提供することを目的とする。
676 小型表示装置における虫眼鏡式ユーザインタフェースの実現 野中 誉子 龍谷大学 山内 一寿 龍谷大学 携帯電話や携帯音楽プレーヤなど、小型表示装置を備えた端末の高機能化に伴い、表示すべき情報も増加しており、限られた表示面積に効率よく情報を提示する必要がある。そこで、小型表示装置を備えた端末を虫眼鏡に見立てて動かすと、表示される出力画面があたかも虫眼鏡で見える正立像のように変わる「虫眼鏡式ユーザインタフェース」の実現を目指す。まず、実際のユーザの操作から検出すべき端末の動きを検討し、複数センサを組み合わせた端末の動き検出システムを開発する。ついで、自然な操作感となるように、検出した端末の動きを表示画面に対応づけ、入出力を一体化する。
735 言語資源と分類タグ付与技術を利用した高機能意見分析分類システムの開発 金丸 敏幸 情報通信研究機構 中村 升一 テレコム先端技術研究支援センター 本課題では、Web文書などの電子的な大規模自然言語テキストから意見情報を抽出し、言語資源を利用して意見情報の詳細な分析・分類を行うシステムを開発する。話し手の主体的な評価を反映した副詞辞書などの言語資源と、文書への分類タグの付与技術を組み合わせて、意見文の分類に最適な分類タグの付与を行う。これにより、抽出した意見文の多面的な分類・分析を可能にする。また、評価や意見の分類タグに応じて、分類結果をより理解しやすくする強調表示なども行う。
736 数値・固有名詞に基づく大規模自然言語テキストの情報分析と可視化 村田 真樹 情報通信研究機構 中村 升一 テレコム先端技術研究支援センター Web文書、特許、論文、新聞などの大規模な自然言語テキストの情報を、数値・固有名詞をもとに分析し、分析結果を可視化する、高度テキストマイニングシステムを開発する。情報の分析のために、複数文書に出現する単語出現分布表を効率よく可視化する技術、数値情報、固有名詞などの重要表現を自動抽出・可視化する研究も行う。可視化には、複数のグラフを効率よく同時に示す技術開発も行う。
748 音楽独習システムの開発 柳田 益造 同志社大学 南 了太 同志社大学 本研究は、作・編曲から各種楽器の演奏ならびに携帯電話系の音楽情報処理に至るまでの音楽分野全体の学習・教育を総合的に支援するシステムの開発とその実用化を目指すものである。具体的な学習支援内容としては、古典和声法、そのポピュラー音楽への拡張、歌詞からの作曲法、与えられた旋律への和声付与、ジャズ編曲(ピアノ用ドス・マノス編曲、ギター編曲)、標準編成吹奏楽譜の小編成用への変換、ピアノの運指評価とそれに基づく練習課題の生成、などを含む。
780 体積走査法に基づく3次元立体ディスプレイ装置の開発と応用 宮崎 大介 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 研究代表者が考案した体積走査型3次元立体ディスプレイの開発を行う。この手法では、2次元ディスプレイにおける表示像の実像を光学系により空中に形成し、その像をミラースキャナにより高速に移動させる。2次元ディスプレイに3次元物体の断面像を表示し、走査に合わせて断面像を高速に順次切り替えると、目の残像作用により断面像の重なりとして3次元像が形成される。3次元的な光の分布を実際に形成しているので、焦点調節、眼球の輻輳といった生理的な要因を満たした自然な立体感を実現できる。
831 大規模原本データベースの高速画像検索に基づく文書・画像の実時間改竄検出 黄瀬 浩一 大阪府立大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 本研究の目的は,10万枚程度の大量の文書や写真,ポスターなどの著作物を保護対象とし,その改竄を実時間で検出するシステムの構築である.独自性は,次の2つの技術にある.一つは,電子情報通信学会論文賞を受賞し,PCT出願済みの文書画像検索技術,もう一つは,PCT出願予定の平面物体認識技術である.例えば後者を用いると,10万枚の写真を対象とした認識が1ミリ秒で実現できる.この技術は,対象がStirmarkなどの画像変換を受けていても有効である.
866 ルームミラー透過式赤外カメラを用いた安全運転支援のための車内撮像システム 黒木 修隆 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 近年、車内向けカメラを用いた安全運転の支援システムが注目されている。運転者の姿勢や状態を検知することにより、(1)エアバッグシステムの制御、(2)サイドミラーの自動調整、(3)居眠り運転の検出と警告、(4)運転手の顔認識による防犯、(5)シートポジションの自動調整等が可能になる。これらを画像処理によって実現する際に、その入り口となる撮像システムの性能・コストが重要であることは言うまでもない。本研究は高性能かつ低コストな撮像システムの開発を目的としている。
872 脳性麻痺による発話障害者の音声コミュニケーション支援に関する試験研究 滝口 哲也 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 脳性麻痺による発話障害者の音声は,健常者の発話と比較して,構音が異なるため聞き取りが難しい.本試験研究は,代表研究者がこれまでに研究してきた環境変動要因除去技術と,大量データを用いた統計手法による発話障害者音声の不安定要素の除去手法を元にして,発話障害者の音声を聞き取りやすくする音声強調(変換)手法,及び発話障害者の発話区間検出法を実現し,実際に発話障害者における音声コミュニケーションツールとしての有効性を評価するものである.
902 情報家電の遠隔操作・遠隔監視を直感的に行うユビキタスリモコンの開発 安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学 萩原 史朗 奈良先端科学技術大学院大学 ホームネットワークに繋がった複数の情報家電の動作状況や周辺状況(室温など)を監視し操作するユビキタスリモコン装置およびソフトウェアを開発する。リモコンのディスプレイには対象空間を模した3D空間が表示され、利用者は、自身を表すアバタを操作し空間内を移動することで、任意の視点で室内の様子や家電の動作状況を観測し、家電を操作することができる。
1075 ゲートレベル診断ツールを用いたトランジスタレベル故障診断法の開発 樋上 喜信 愛媛大学 田坂 謙介 愛媛大学 これまでに、チップの診断手法として、トランジスタレベルのシミュレーションツールを用いる手法、および異常電流を検出する手法が提案されている。しかし、今後、益々複雑化・微細化の進むVLSIに対しては、これらの診断手法では膨大な実行時間が必要となってしまう。この課題を解決するために、本研究では、既存のゲートレベルのシミュレーションツールを用いて、トランジスタレベル相当の故障診断を可能とする、VLSI用の細部欠陥診断アルゴリズムの確立を目指す。
1078 エクスターナルGRIDのProfitableな利用を実現するアルゴリズムの確立 小林 真也 愛媛大学 田坂 謙介 愛媛大学 インターネットでつながれた計算機からなるエクスターナルGRIDでは、非営利である目的の実現には使用されてきたが、Profitableな用途(営利目的)での使用には、依頼する処理の内容が第三者に知られる点と、依頼先の計算機の確実な処理を保証しなければならないといった課題がある。この研究の目的は、この2つの課題を解決し、エクスターナルGRIDのProfitableな用途への利用を可能とする技術(セキュアプロセッシング技術)の開発である。
1129 確率分布の高速ノンパラメトリック推定による頑健な実時間画像解析技法の開発 谷口 倫一郎 九州大学 坂本 好夫 九州システム情報技術研究所 屋外のように照明条件が時々刻々変化する状況では、画素値の正確な確率分布を適応的に推定する必要があり、ノンパラメトリックな確立分布表現を動的に推定することが必要不可欠である。本研究では、局所的なカーネル関数を用いることで、ノンパラメトリックな確率分布の推定手法である、パルゼン推定の実用的な計算手法を確立する。更に、それに基づき、ビデオ・サーベイランスのような、照明条件の厳しい環境における対象物体の頑健な抽出・解析に応用可能な、実時間画像解析システムの開発を目指す。
1160 遺伝的ネットワークプログラミングによる株式売買システムに関する研究 間普 真吾 早稲田大学 道家 隆博 北九州産業学術推進機構 遺伝的ネットワークプログラミング(GNP)はグラフ構造を有する進化論的計算手法であり、非常にコンパクトで逐次更新することもできるプログラムを作成できる点、生物の進化および学習の概念を組合わせ、より人間に近い柔軟な思考が可能である点で優れている。本研究では、GNPの特徴を生かし、人間の様々な思考によって変動する株式市場における売買ルールを作成し、性能評価シミュレーションを行いその実用化を目指す。
1174 実環境OCRのための射影歪み補正方法の開発と評価 志久 修 佐世保工業高等専門学校 高橋 栄功 長崎県産業振興財団 実環境OCRとは、身の回りに存在する文字を、キーボードを介さずに、カメラで撮影するだけで電子テキストに変換する技術である。実環境OCRでは、文字を斜めから撮影することによる射影歪み(文字列の回転、文字の傾斜、文字の大きさ変化)が大きな問題となる。本研究では、ひとつの文字列の形状から、射影歪みを補正し、文字列を正面から見たように変換する方法を開発する。さらに、大量の画像による実験により、性能を定量的に評価する。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 電力技術:4件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
518 Fe基金属ガラス複合材料磁心を用いた低損失・超薄型パワーインダクタの開発 山沢 清人 信州大学 藤井 國久 信州大学 本提案は、Fe 基金属ガラス粉とポリイミドからなる低透磁率複合材料を用い、スクリーン印刷により閉磁気回路を形成してインダクタを作成することで、従来より格段に薄型かつ小型で、大電流に対応可能なインダクタを作製する技術に関するものである。Fe金属基による低保磁力化で大幅な損失低減を図るとともに、本インダクタ基板上に電源回路を実装して、担体としてだけでなく電源としても従来品に対する改善効果を評価する。
598 交流モータ駆動用高効率・小型電力変換器の入力共振抑制 竹下 隆晴 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 本課題は産業分野の電力消費量の約7割を占めるモータ駆動装置の高効率、小型化を扱う。本研究では、商用交流を直接、任意の振幅と周波数の交流に、1回で電力変換することで、インバータに比較して変換器損失と体積をそれぞれ約1/2に低減できる高効率・小型電力変換器(マトリックスコンバータ)を実現する。本研究では、スイッチングノイズ抑制用の入力LCフィルタにより発生するLC共振の抑制法を開発し、さらなる高効率・小型化を実現する。
607 脂肪族オリゴエーテルデンドロンのリチウムイオン電池用添加剤としての応用 石垣 友三 名古屋市工業研究所 瀬野 義隆 科学技術交流財団 リチウムイオン二次電池の不良の原因で最も多いのは「膨れ」である。この不良はサイクル時と高温貯蔵時の活性な電極表面上で溶媒あるいはリチウム塩が副反応により気体分子に分解されることによって引き起こされる。本研究では電解液に数%添加すると電極表面と優先的に反応することで皮膜を形成し、溶媒分子やリチウム塩が直接電極表面と接触するのを阻害して副反応を抑制し、膨れを低減する添加剤を開発する。
615 高効率並列タンデム型色素増感太陽電池の開発に関する研究 森 竜雄 名古屋大学 山田 義憲 名古屋産業科学研究所 従来のタンデム素子はタンデム化により透明電極基板と背面半透明金属基板の透過率は低いので、前面素子を透過した光強度は40%未満になる。また縦列接続のため、インピーダンスが高い部分の影響を素子全体で受ける。そのため、効果的ではなかった。本アイデアは、従来の背面電極の代わりにメッシュ電極(透過率は50%以上)を利用して、光を背面側の活性層に到達させることができるので、極めて有効に発電させることができる。また、並列接続であるために個々のインピーダンスの影響は小さいのでマッチングが簡便である。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 電気・電子応用:17件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
143 ワイヤレス磁気マーカを用いた生体内挿入用チューブの位置・方向検出システム 荒井 賢一 電気磁気材料研究所 引地 智 みやぎ産業振興機構 本試験では、ワイヤレス磁気マーカを生体内挿入用チューブに貼付し、その位置・方向をリアルタイムにモニタ可能なシステムを開発することを目的とする。ワイヤレスマーカへの適用に適している材料の検討、胴体内部のチューブ位置を高精度に検出できるセンサ配置の検討および健常者へのチューブ挿入試験を行なう。
212 コッククロフト・ウォルトン回路を用いた高出力多段組電池・EDLC充電回路の開発 仁科 辰夫 山形大学 村山 朋也 山形大学 本試験では、コッククロフト・ウォルトン回路を多段組電池・EDLC の充電回路として用いることにより、低コストで小型な高出力交流連続充電回路の開発を目指す。具体的には、本回路により、20 段以上の多段組電池全体について、個々の電池容量のばらつきが大きくても全ての電池を満充電できることを実証する。これにより、本回路が組電池充電器として応用可能であることを実証する。
298 高速・高精度なアナログ回路パラメータ最適化ツールの開発と実機実証実験 谷萩 隆嗣 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 本課題ではパワーエレクトロニクス関連回路設計の自動化を念頭に、高速・高精度なアナログ回路パラメータ最適化ツールの開発を行う。さらに、開発する最適化ツールを用いて数多くの回路設計を行い、開発する最適化ツールの有用性を示す実証実験とする。多くの実証実験の結果は本ツールの利便性を示すこととなり、実用化に向けた重要な資料となる。実証実験と最適化ツールの開発を同時並行的に行うことにより、双方の研究がブラッシュアップされ実用化に向かうことが期待される。
349 地殻変動監視のためのレーザ距離変位測定装置の開発 黒川 隆志 東京農工大学 田中 公 東京農工大学 精密な距離変位の測定は、トンネルや橋梁の変状測定や地殻変動の監視など防災への応用上重要である。特に高精度で低コストの装置が実現すれば、活断層上の多地点間の距離変位を常時監視することが可能となり、地震対策上極めて有効である。
本課題では、多点間の距離変位を精密、かつ簡便にレーザ計測する装置を開発する。実際にフィールドで試験できるよう測定時間の短縮に取り組み、小型、軽量な装置を試作する。
583 人物の顔形状および表情変化3次元計測システムの開発 宮阪 健夫 中京大学 鈴木 勝也 中京大学 本研究課題では人物の顔の3次元形状および表情変化(3次元運動)を同時に計測できるシステムを開発する。このシステムの特徴は顔をビデオカメラのように連続的に計測し、3次元形状のみならず、3次元運動を取得することができることである。それにより、人間の表情変化を十分な解像度と精度で3次元的にとらえることが可能となる。本システムは2台のカメラと1台のプロジェクタによって構成され、我々が研究を進めてきた3次元計測手法によって、3次元情報を連続的に取得する。さらに得られた3次元動画像から必要な情報を抽出・保存・利用するためのソフトウェアの開発も行い、本システムの応用の可能性を調査する。
647 無機固体酸構造制御によるプロトン伝導有機-無機ハイブリッド材料の高性能化 青木 裕介 三重大学 加藤 貴也 三重ティーエルオー 固体高分子形燃料電池用電解質材料への実用化を狙いとして、現在のフッ素樹脂系電解質膜に代替しうる耐熱性、耐久性ならび機械的強度に優れたプロトン伝導有機―無機ハイブリッド材料の開発を行う。本研究では細孔構造の制御により、吸水性、プロトン伝導性を高めた有機無機固体酸と耐熱性高分子のハイブリッド化により機械特性並びに導電性に優れた耐熱性プロトン伝導ハイブリッドシートを創生し、シート特性の実用的性能評価を実施する。
711 マイクロ波による「電力・情報同時無線伝送技術」に関する研究 山川 宏 京都大学 永井 一弘 京都大学 本研究が対象とするのは、マイクロ波による電力と情報の同時無線伝送技術、および、そのための機器の小型化技術である。無線LAN等、マイクロ波による情報送受信技術の研究が盛んに進められているが、これに電力送信という観点を付加することにより、多様なアプリケーションを将来的に開拓していくことを意図する。将来への応用例として、災害時を想定した飛行船等の移動体に無線送電機能を付加したアドホックな携帯電話基地局システムを想定している。
741 高性能応答特性を有するインパルス高電圧測定システムの開発 馬場 吉弘 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 インパルス高電圧測定システムの応答特性は、測定システムの大きさに比例して悪化することが知られているが、国際電気標準会議(IEC)規格は測定対象電圧や測定システムの大きさに無関係に、満たすべき応答特性を規定している。本研究では、自作した時間領域有限差分法に基づく電磁界解析プログラムを用いて、IECの定める厳しい規格を満たす500〜1000 kV級雷インパルス電圧測定システムを設計し、プロトタイプ測定システムの試作を行う。
923 高効率低ノイズ化実現可能なスイッチング電源の開発 山本 真義 島根大学 丹生 晃隆 島根大学 プラズマディスプレイパネル(PDP)用電源の代表的な方式として,トランスで絶縁された回路構成であるフォワードコンバータ回路に対し,スイッチング損失やノイズを同時に抑制可能な,トランス中性点を付加することによる新しい回路方式を提案する.本応募課題については実機による動作確認や,効率測定,ノイズや部品点数やスケールまで考慮したコスト評価による提案回路の有効性を従来回路との相対比較により確認を行う.
952 高磁場回転磁束条件での磁気特性測定装置の実用化研究 高橋 則雄 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 永久磁石モータでは小形・高効率化を図るため、設計段階でモータの効率を評価するためには、高磁束密度条件下での磁気特性が必要となる。しかし、電磁鋼板の飽和磁束密度近くの回転磁束条件下の鉄損を測定するシステムは確立しておらず、この鉄損測定システムの開発が急務である。
本研究では、励磁巻線を新たに製作するとともに、回転磁界の回転方向(時計回り、反時計回り)による測定誤差の問題を解決して、本装置の実用化を図る。
988 高性能有機ラジカル電池の開発 井上 克也 広島大学 秋田 直宏 広島大学 酸化・還元状態で安定かつ骨格自体に伝導性のある有機ラジカルポリマーを用いた、高性能有機ラジカル二次電池を開発する。現在得られている有機ラジカルポリマーの酸化・還元能等必要な基礎データを集積し、応用の可能性を探る。本研究では安定有機ラジカルを有するポリアセチレン誘導体を系統的に合成し、その有機ラジカル二次電池の性能評価を行い、応用の可能性を集中的に検討する。
1117 高温超電導マグネットの設計手法の開発 小田部 荘司 九州工業大学 大八木 衆司 九州工業大学 金属系超電導体は液体ヘリウム下で医療、リニアモータカーなど高価な大規模システムでの実用化が進んでいる。一方液体窒素下の酸化物系超電導体は一般工業分野で経済的な広範囲の適用が期待されたが実用化が進行していない。その最大の理由は、高温超電導テープの研究開発は進んでいるが、機器の具体的な設計手法と加工技術が未確立な点である。本研究は高温超電導テープを使用して、銅線電磁石に替わる強力な小型超電導マグネット(0.5〜1.0T)の設計、製作、評価および問題点分析して設計手法を開発する。
1202 磁性体を用いたサージフィルタの開発 毛利 存 八代工業高等専門学校 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 雷や大電力機器等により生じる高電圧サージは,さまざまに張り巡らされた通信線,電力線を通して電子機器内に進入し,機器の故障の一大要因となっている.本研究では,通信信号に影響を与えることなく,サージのみを効果的に除去できるサージフィルタの開発を行う.
1206 相互アシスト方式多相コンバ−タの技術開発 西嶋 仁浩 大分大学 近藤 晋一 大分大学 本技術は、マイクロプロセッサ(MPU)にエネルギ−を供給する電源回路に関し、並列接続した電源が相互にアシストし合うことで電源の性能を大幅に向上させる新技術である。現在のMPU用電源には4〜6個の電源をただ並列接続させた回路構成が用いられており、電源の大型化や電力効率の低下が問題になっている。本技術の実用化を目差し、本試験研究では、考案した新たな電源回路の試作、負荷応答特性や電力効率の実験的検証、実用化のための課題整理を行う。
1213 レーザープロセスによる自己組織化被膜の形成 甲藤 正人 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 パルスレーザー堆積法は、ターゲットに高強度レーザーを照射することで、アブレーションと呼ばれる蒸散現象を誘起し、それにより蒸発したイオン、クラスター、原子等を対向に設置した基板上に堆積させることで被膜を生成する方法である。
本研究課題においては、ハイドロキシアパタイト膜のを成膜する際の条件として、ターゲット・レーザーのパラメータ、ならびに成膜を行う際の雰囲気を最適化することで、被膜が自己組織化し高品質な被膜を得る技術の確立とその物理的過程を明らかにする。
1222 光電界電離を用いる卓上型真空紫外レーザーの高性能化 窪寺 昌一 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 これまでに実用的なレーザー光源が存在していない真空紫外域において光電界電離法を用いることで応用に供することが可能な卓上型のレーザーをさらに高性能化することを目的としている.本提案では,利得媒質となる希ガス媒質中での非線形光学現象を用いることによりレーザー発振の尺度である利得の著しい向上を目指す.加えて真空紫外域において複数の波長でのレーザーの実現を目指す.
1228 高感度ホットスポット酸素センサの作製と評価 野地 英樹 都城工業高等専門学校 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 本試験研究は、高信頼性および高汎用性を併せ持つ唯一の酸素センサとして、バイオテクノロジーなどの先端産業において実用化が期待されている、ホットスポット酸素センサ(HS酸素センサ)の実用化を目指した研究である。既存の作製方法ではセンサの溶断等により耐久性に劣り実用化されていなかった。本研究では、HS酸素センサの作動時間を延長する作製方法の確立を目的とした新規作製法開発を行うものである。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 ソフトウェア:27件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
221 POCSアルゴリズムを用いたJPEG画像ファイルサイズの低減法 相川 直幸 日本大学 渡辺 麻裕 日本大学 本試験では、Wavelet 変換などとPOCS アルゴリズムを用いることにより、JPEGの画質の劣化を抑えファイルサイズを小さくする新しい方法を開発する。JPEGのファイルサイズを小さくするために、Wavelet変換などを用いて色や明るさが変化しないように高周波成分を除去する。高周波成分を除去された画像はぼやけが生じるため、それを補正するためにPOCSアルゴリズムを用い画質の向上を図る。
248 解剖学知見に基づく3次元人体モデルの直感的な操作インタフェースの開発 鈴木 健嗣 筑波大学 藤田 尚徳 筑波大学 本研究課題は,解剖学的見地に基づく詳細な人体モデルを,ユーザが直感的に操作可能とするシステムを構築する.既に開発済であるインターネット等の通信網を通じて3次元人体モデルを配信する技術に加え,カメラ画像からの実時間手形状認識技術,及びセンサデバイスの着用によるジェスチャ認識技術を有機的に結合することで,これまで2次元的であった医学教育教材や人体標本図面を3次元空間で提示されるだけでなく,ユーザが直感的に操作することを可能とする.
276 検索語の関連語を用いた分類型検索システムの開発 安川 美智子 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 本研究では、ユーザにより検索語と共に入力される関連語を検索クエリログから獲得し、関連語の一般性の高さを利用した文書分類を行うことで、検索語に適合する文書データを分かりやすく分類して提示することができる分類型情報検索システムを開発する。現在、携帯電話向け検索サービスと検索連動型の広告提示に対する需要が高まっていることから、本研究では、モバイル環境を想定した分類型情報検索システムを開発する。また、広告提示における提案技術の有効性を実験データに基づき検証する。
338 Webサーバ連携方式による大規模コンテンツ共有機構の構築と応用 田胡 和哉 東京工科大学 佐藤 亮 東京工科大学 複数Webサーバを連携し、双方向性のあるWebサービスを広域の利用者に安価に提供するためのシステム基盤の開発を行う。これは、広域データ共有機構とWebサービスミドルウェアから構成され、利用者はWebブラウザだけを用いて双方向性eLearning等のサービスを受けることが可能になる。海外を含む複数教育機関に対してサービス提供して実証試験を行うとともに、サービスビジネス実施の可能性について検証する。
341 Web学習用コンテンツを自動作成する講義収録システムの開発と評価 市村 哲 東京工科大学 辻 文代 東京工科大学 従来、教室で行われた講義を収録してWeb学習用コンテンツを作成するためには、講師や板書の映像を撮影するカメラマンや映像編集スタッフが必要であった。本提案システムは、講義の模様を1台のハイビジョンカメラにより無人撮影し、撮影映像から講師の部分を自動的に切り出してサイズの小さなストリーミング動画を作成すると共に、黒板領域を静止画アニメーションとして出力し、時々刻々と変化する板書内容と講師映像とを同期させたWBTコンテンツを自動作成するものである。講師や学習者が容易に使えるシステムを構築し、その効果を視線軌跡等から測定・分析する。
342 雑音・音楽融合型再生システムの開発 井上 亮文 東京工科大学 辻 文代 東京工科大学 携帯型音楽プレイヤの普及により、屋外での音楽聴取が増えた。しかし、音量の上げすぎによる聴覚への影響や、雑音の過度の遮断が原因の交通事故が多発している。そこで本課題では、人間の認知特性を利用して、音楽の再生速度を変更するだけで雑音の影響を感覚的に低減する手法の開発及び実用化を目指す。
345 CADデータ修復技術の開発 萩原 一郎 東京工業大学 松本 和也 東京工業大学 CADデータ欠損の修復問題はデジタル設計の最重要課題である。これまでもIGESやSTEPなどがCADデータの標準フォーマットとして提案されているが、必ずしも未だ十分な機能をしていない。そのためウエーブレット変換を前処理にして従来の画像修復技術を格段に向上させて特許化した画像修復システムにCADに必要な隣接間の連続性を付与する技術を開発し組み込むことにより、CAD修復システムへの拡張を図る。
422 特別支援教育における児童問題行動の動画を含む教育電子カルテ実用化研究 永森 正仁 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 特別支援教育においては,対象児童に直接関わる現場教員および遠隔地教育機関に在籍する障害児教育の専門研究者が協調し,指導およびその事例検討を継続的に行うことが必要である.本課題では児童問題行動およびその指導の動画記録が蓄積でき,児童支援者らが分散した視点から情報を共有,事例検討可能な教育電子カルテの構築を試みる.実際に教育現場でシステムを活用し,その実践から得られるフィードバックにより,運用を含めたシステムの実用化研究を行うことを目的とする.
436 Jw−CAD図面からの「配管種別使用量自動算出システム」 安井 直彦 富山県立大学 山田 惠宣 富山県立大学 建築配管業界は建築設計図を基にして給水管、給湯管、排水管、ガス管等の配管種類別に管サイズ、長さを求め、使用資材量を算出し見積を行っている。現在、これらの使用量の算出作業は手作業でデータを拾い出すことにより実施しており、負荷が極めて大きく、また個人差がある。本研究の目的は、現在広く使われているJw-CAD建築設計図に基づく「配管種別使用量自動算出システム」の開発である。
499 高操作性・高学習容易性を有する文字入力手法の開発と応用 郷 健太郎 山梨大学 鈴木 通夫 山梨ティー・エル・オー 本提案は、ゲーム用の2本のジョイスティックに五十音の行と列を割り当てて文字を入力することで、習熟、操作が容易な日本語入力方式を提供するものである。本手法は、左右の装置に「音」の縦横を割り当てるという点で、ジョイスティック以外への拡張や、多言語への適用など用途は広い。本検討では、実際のゲーム機で使用できる形にシステムの実装を行うとともに、被験者による定量化をおこない、有効性の検証を行う。
563 口コミ分析のモニタ調査活用によるハイブリッド型ブランド計測手法の開発 佐藤 哲也 静岡大学 藤田武男 静岡大学 本提案は、口コミメディアにおけるブランドに関する「評判」を解析、整理する技術、ならびに、整理されたデータから「モニタ調査」にて精査すべき事項を検討する技術である。これらを組み合わせることで口コミメディアの「即時性・自由度」とモニタ調査の「分析性・安定度」に代表される各長所を組み合わせた,ハイブリッド型ブランド計測手法の実現を目的としている。
576 複雑組織を有する編地の3次元モデリング及び変形予測手法の研究 太田 幸一 愛知県産業技術研究所 齊藤 秀夫 愛知県産業技術研究所 メッシュ編みなど複雑な編組織からなる編地について、最終製品形状加工時におけるしわや過度の緊張の発生を、糸の物性(引張、曲げ、圧縮挙動等)から編地を作らずコンピュータ上で予測する手法を開発する。編地を曲面形状に加工した時に発生する歪み量を予測するため、編地の3次元モデルを作成し、糸の物性と編地の編成条件から、最終製品の形状に加工した編地全体の歪み量を予測計算を行う。
606 WWW上の電子商取引のための自律的宣伝交渉ソフトウエアの開発と応用 伊藤 孝行 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 本研究では、ユーザーが広告を通して実際に売買が成立した場合にのみカウントする(Cost Per Engagement:EPC)という新しい広告配信課金メカニズムを実現する。今までの研究の成果を適用し、EPCを実現するために、広告自体をひとつの自律的に宣伝と交渉を行うソフトウェアモジュールとして実装する。すなわち、広告自体が、ある程度の推論機構を持つことで、顧客と直接商談を進める。
653 ノウハウ継承支援を目的とした自動演習システムの開発 桝井 文人 三重大学 三橋 一郎 三重大学 本研究では、自然言語処理の応用技術(データベース再利用技術および質問応答技術)を融合させることにより、演習問題の出題・採点を自動的に実施するノウハウ習得システムの実現を目指す。本研究は、工場やオフィスなど熟練知識やノウハウを必要とする職場において、新人や異動直後の人材に対して安全かつ効率的に知識やノウハウを習得させる人材育成支援を目的とする。本課題では、質問文生成および採点機構の構築・評価を行う。
675 文書間の類似性に基づく柔軟な情報検索システムの開発 小柳 滋 立命館大学 廣瀬 充重 立命館大学 電子文書の急激な拡大により、従来の検索技術では精度よく検索することが困難となっている。このため、単純なキーワードの一致ではなく、文書の内容全体の類似性を判断する柔軟な検索方法、及び検索結果をわかりやすく整理して提示する技術の必要性はますます高まっている。本提案は文書間の類似性を判断することにより関連する文書を階層的にクラスタ化し、クラスタ間の関連を視覚化することにより、検索結果を提示する技術を開発する。
679 消火活動の策定支援システムの開発とその応用 宇土 顕彦 龍谷大学 上條 栄治 龍谷大学 本研究は、配水管網の定常流解析に関して流出量の圧力依存性の扱いを可能にしたこれまでの成果をもとに、災害時の管網内の非日常的な流れを、開栓される消火栓の数、ポンプ車の能力・配置、ホース・ノズルの水理特性などから、総合的に解析し的確な消火活動を具体的に策定する支援システムの開発を目的とする。ポンプ車の到着までのホースを消火栓に直結した消火活動の検討や、神社・仏閣・文化財地区の放水銃を主体とする管網への応用も可能になる。
712 電磁粒子モデルを用いた高周波発生装置数値シミュレータの開発 臼井 英之 京都大学 永井 一弘 京都大学 本研究の目的は、高周波発生用電子管装置の設計・性能評価を効率よく行うため、装置内部の電子と電磁界の非線形相互作用を逐次解き進めることができる数値シミュレータを開発することである。具体的には、電子レンジやレーダーで用いられるマイクロ波発生装置を想定し、内部の陰極−陽極間における電子流と電磁界の相互作用による高周波自励発振を数値的に実現できるシミュレータを開発し、装置製作前に、仮想空間上でその設計と性能評価を行うことをめざす。
731 高効率なインシリコ薬物探索システムの研究開発 奥野 恭史 京都大学 竹田 英樹 先端医療振興財団 医薬品開発には、膨大な時間と費用を要し、成功確率は15,622分の1と見積もられている。従って、化合物ライブラリーからヒット化合物を見出すヒット確率を向上させることが、医薬品開発の効率化、低コスト化に必須であることを示している。本研究開発では、ドッキングシミュレーションに寄らない、高精度に活性化合物を予測する独自の計算ソフトを開発する。これにより、医薬品開発プロセスのボトルネックとなるシード・リード化合物の探索過程の劇的効率化を目指す。
813 リアルタイムシステムのためのフィードバック型リソース配分法の開発 潮 俊光 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 組込みシステムにおいて,過負荷状態になるとシステムの性能が急激な劣化する.これを避けるために,各タスクのプロセス利用率などのリソース使用量を動的に変更させて,各タスクの性能は多少劣化するがシステム全体としては致命的な状況を回避する手法を提案する.本手法では,現在の各タスクのサービス品質をモニターして,各タスクへのリソースの再配分を行う.本手法をミドルウェアとしてリアルタイムOS上に実装する.
833 頻度・鮮度の多面分析に基づく動向分析ツール 辻 洋 大阪府立大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 本研究は、個々の記事単独では把握できない動向を多数の記事から把握するためのソフトウェアを開発し試験する。そのため、記事に現れるキーワードの当初出現時・最新出現時など鮮度と、出現記事数・出現回数など頻度という軸を定義して、データウェアハウスの分析手法と共起リンク・ネット分析手法を併用する。これにより、キーワードが現れる栄枯盛衰(動向)を可視化することが可能となる。学会論文に見られる研究分野動向の分析、特許出願動向の分析など幅広く適用することが期待される。
874 図形アルファベット仮説に基づく画像検索・分類システムの開発 山口 一章 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 画像の類似性の判断に関し,人間の感性を近似的に模倣するような類似性の判断尺度を開発し,実用化レベルまで発展させることを目的とする.具体的には,画像中の対象物の輪郭線を構成する図形を画像の類似性判別に用いる方法を実用レベルにまで高めること,並列化や近似計算などによる類似性計算の高速化,直感的で操作性の良いインターフェースの開発・性能評価などを行う.
879 位置情報付き画像類似度を用いたモバイル向け地域情報データベースの試作 鎌原 淳三 神戸大学 由雄 正保 神戸大学 位置座標付き画像の類似度に基づいて位置情報だけでは不可能な店舗特定を可能にする地域情報データベースシステムを構築する。本技術ではGPS内蔵カメラ付き携帯電話のようにメモリに制約がある場合でも最小限の通信でデータベースから店舗を特定し当該店舗の情報を得ることができる。本試験研究ではこのようなデータベースシステムに多くのデータを蓄積しモバイル用途における最適な検索半径が得られる条件について検討する。
903 広域屋内環境におけるユーザ位置高精度推定技術の開発と実用化実験 神原 誠之 奈良先端科学技術大学院大学 萩原 史朗 奈良先端科学技術大学院大学 本研究では、固有IDが識別可能な幾何パターンで作成したマーカを天井に敷き詰めるように配置し、それらをユーザが装着した上向きのカメラで撮影し、その映像からマーカを認識し広域屋内環境においてユーザの自己位置・姿勢推定を行う技術の開発および実用化に向けた実験を目的とする。このとき、半透明の再帰性反射材で作成したマーカを不可視マーカとして用い、カメラはユーザには不可視の赤外LEDで発した赤外光のみを撮影することで、景観を損ねることなくかつ低コストで広域環境におけるユーザの位置同定を実現する。
910 視覚言語を用いたラフスケッチにおける曲線の清書化システムの開発と応用 原田 利宣 和歌山大学 湯崎 真梨子 和歌山大学 本研究は,デザイナが描いたスケッチから,補正された曲線と同程度以上の美しい曲線を創成するシステムの開発を目的とする。具体的には,@デザイナが描いた重なった曲線をひとつの図として認識させ,その濃淡の中央線を求める。A求まった濃淡中央線を曲率単調曲線に分割し,それぞれの曲線の性質を分析し,視覚言語に置換する。Bそれら視覚言語を元の位置に再配置を行い,図面に利用可能な美しい曲線を得る。以上により,現状よりも効率よく美しい曲線を創成する。
920 シングルサインオン型ネットワーク認証システムの開発 原 元司 松江工業高等専門学校 糸原 保 島根県 本研究では,近年普及が進みつつあるネットワーク認証システムについて,シングルサインオン型のネットワーク認証システムを開発する.具体的には,既存OSの多くがサポートするKerberos認証に対応したゲートウェイ装置を構築し,OSにおける認証がネットワーク認証を兼ねるようなしくみを実現する.また,情報家電についてもKerberos認証が適用できるような拡張を行い,最終的には必要となるソフトウェアパッケージを作成する.
930 動的再構成技術を適用した並列パイプライン化処理による3次元グラフィックスの高速化 森下 賢幸 岡山県立大学 湯浅 光行 岡山県立大学 近年,3次元グラフィックスが医療機器・映像機器・ゲーム機等に広く利用されている。しかし、高精細・大画面では演算処理量が膨大になり、最新のCPUと処理ソフトをもってしても処理困難な状況にある。本研究は、動的再構成技術を適用し、ユーザが回路を設定できるField Programmable Gate Array(FPGA)を用いて小型で高速なGPU(グラフィックス専用プロセッサ)とそのソフトの開発の基礎の確立を目指す。
1092 色面サイズ増大にともなう色の見えの変化の予測と応用のためのアプローチ 篠森 敬三 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 物体のサイズの変化により、色が変わって見える現象が面積効果である。このため、サンプル小片などで色を選んでも、その色をそのまま床や壁の色にすると、完成時の色の印象は異なったものになる。しかし面積効果の計算予測ができなかったため、今までは、総当りの色変化一覧表等を作成するに留まり、あまり実用的ではなかった。そこで、本課題では、面積効果の原理に基づいた色の見えの予測式を確立し、その有効性を、特に応用利用の見地から検証する。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■

 その他:6件

No. 研究課題名 研究者 コーディネータ 研究概要
氏 名 所 属 氏 名 所 属
2 実体モデルをベースとする設計のための形状評価法の開発と応用 後藤 孝行 旭川工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 実体モデルや実製品形状をベースとする形状設計法(リバースエンジニアリング)では、形状計測技術および曲面生成技術の向上に加えて、加工モデルとCADモデルおよび実体モデルとの形状評価法を確立することが重要である。本研究では、加工モデルがCADモデルおよび実体モデルと同形状であるのかを評価する方法を提案し、デザイナの感性を表現した実体モデルをベースとする形状設計方法の確立を目指す。
288 セラミックスと金属の拡散接合技術の開発と応用 巨 東英 埼玉工業大学 鈴木 勝也 中京大学 セラミックスと金属はそれぞれ優れた特性を有しており,その接合による複合化は化学工業,機械工業,電子工業等さまざまな分野に用いられる高耐腐食性複合材料を創製する技術である.しかし,異種材質間の接合は難しく,その問題の解決には,セラミックスと金属間に接合力を生じさせる方法,接合界面に生じる熱応力に起因するクラック発生の防止方法の技術を開発する必要があることを示した.本研究では化学的接合法のろう拡散ろう接法の中で研究例の少ない亜酸化銅と活性炭になる接合剤,黄銅粉末からなる接合剤及び銅と亜鉛からなる接合剤を用いる無加圧接合法により3Y-TZPとTi及びステンレス鋼などの接合を行い,拡散接合のメカニズムを解明するために接合界面付近微細組織の解析,接合強度を評価する.
321 5.8GHzマイクロ波および光触媒を用いた塩素系汚染物質の分解 堀越 智 上智大学 坂本 和夫 科学技術振興機構 本研究では、光触媒へ紫外線と周波数5.8GHzのマイクロ波を同時に照射できる装置を試作し、この装置を用いて塩素系化合物(塩素系農薬やダイオキシン類など)の迅速分解を行うことを目的とする。また、その分解メカニズムを解明することで本装置が二次汚染のないクリーンで効率の高い処理法であることを示す。本装置の周波数特性やエネルギー効率から、本装置の環境浄化装置としての実用性を明確にする。
360 渡り鳥尾腺ワックス中のマーカー分析による渡り経路の特定手法の開発 高田 秀重 東京農工大学 八木 茂 東京農工大学 本研究では渡り鳥の尾腺から体外に分泌されるワックス(羽にぬり撥水機能を維持する物質)中のマーカー化学物質を分析することから渡り鳥の渡り経路を簡便・迅速に特定する手法の開発を目指す。人為起源物質の中には特定の地域でのみ使用されている物質(マーカー化学物質)が多数存在する。尾腺ワックス中のマーカー化学物質の測定からその鳥のマーカー化学物質への曝露地域、渡り経路の特定ができる可能性がある。本研究ではその手法の確立を目的とする。
650 金属触媒不要のメタルフリーカーボンナノチューブ製造法の開発 小塩 明 三重大学 伊坪 明 三重県産業支援センター 本研究では生成時に金属触媒を用いることのない、完全な“メタルフリー”カーボンナノチューブの製造方法の開発と、本方法による高効率合成法の確立を目指す。これは、ごく最近我々が初めて開発に成功した、非金属化合物を触媒として、炭化水素を熱分解する化学気相成長法の一種である。カーボンナノチューブは、その構造の特徴から単層、多層、中空カップスタック等に分類することができるが、本方法により、これらの選択的形成ならびに高純度・高効率合成を実現し、金属不純物をまったく含まないカーボンナノチューブ材料を提供できる技術を開発することを目的とする。
1145 メカノセンシングバイオリアクターの開発 水野 大介 九州大学 緒方 道子 九州大学 細胞は力学刺激を化学信号に変換する(メカノセンシング)が、その複雑な分子メカニズムを生きた細胞を利用して解明することには限界がある。そこで、メカノセンサーが発現した細胞膜ベシクル内部に細胞骨格成分・無細胞蛋白質発現系を封入することで人工メカノセンシング細胞をつくり人工的に制御された環境下においてメカノセンシングに関連する因子群を単離・精製する。さらに人工メカノセンシング細胞の最適化・集積化により、力学荷重のもとでのみ発現される特異的な蛋白質を選択的に合成・生産する技術を確立する。

■ 「シーズ発掘試験」ページへ戻る ■ ページ先頭へ ■