No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
研究概要 |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
4 |
磁気的非破壊検査装置の実現に向けた磁気シールド技術開発 |
松本 和健 |
釧路工業高等専門学校 |
東藤 勇 |
苫小牧工業高等専門学校 |
従来より,非破壊検査や資源探査を応用目的とした超伝導センサを用いた微小磁場計測システムが提案されている。このような磁場計測システムは様々な場所で用いられるため,高感度磁場計測を実現するためのシールド技術には,十分な磁場除去性能を持つことともに,持ち運びが容易な構造であることも要求される。 本研究課題は,特に屋外への携帯が可能な構造で構成され,測定対象の特定周波数以外の周波数帯域で磁場除去できるシステムを開発することを目的とする。 |
17 |
微量試料の生体分子間相互作用を測定する表面プラズモンセンサーの開発 |
加野 裕 |
室蘭工業大学 |
朝日 秀定 |
室蘭工業大学 |
金属薄膜表面の局所領域(光の回折限界相当の領域)に励起される表面プラズモンを測定プローブに用いて金属表面の屈折率変化を測定することにより,局所領域で生じる生体分子の結合反応を検出するセンサーを開発する. |
42 |
極微小ゲート集積化基板を用いた分子分別システムの構築 |
並河 英紀 |
北海道大学 |
佐藤 完二 |
科学技術振興機構 |
幅数十〜数百ナノメートル程度の極微小ゲートにおける化学ポテンシャル変調現象に基づいた高汎用性分子分別システムの構築を行なう。分離媒体として生体細胞膜を用いることで、膜タンパク、抗菌性ペプチド、環境ホルモンダイオキシン類などの生体関連物質の高選択抽出・分離技術の確立を目指す。さらに、微小ゲートにおける光誘起増強電場を利用した単一分子検出技術との融合により、分子分別検出システムへの拡張を試みる。 |
120 |
工業用鋳物部品の寸法自動計測システムの開発 |
横山 隆三 |
岩手大学 |
大島 修三 |
いわて産業振興センター |
本課題の最終目標は、工業用鋳物部品の3次元形状データに横山の特許(特許3684217)を適用して寸法の自動計測をおこないその結果をCAD図面に取り込んで現物との差異を比較・判定する情報処理システムを確立することにある。本年度においては、典型的な形状を有している鋳物部品に関して、(1)3次元形状データを効果的に取得すること、(2)3次元形状データからエッジ形状のベクトルデータを抽出すること、の手法を確立して計測自動化にあたっての技術的問題を解決する。 |
144 |
PCサウンド入出力端子を用いた画像化装置の開発と応用 |
星宮 務 |
東北学院大学 |
吉村 洋 |
仙台市産業振興事業団 |
従来直流付近での特性が十分でなかったためにA/D変換器としては本格的な活用が行われていなかったパーソナルコンピュータ(PC)のサウンド入力端子を、励起源を変調する事によって信号周波数をオーディオ周波数帯域(20Hz-20kHz)にシフトして十分な性能を持つA/D変換器として活用する研究で、本方式による各種映像化装置を開発する。当面の販売マーケットとしては光学顕微鏡の画像化装置、等電位線画像化装置などの理科教育機器の商品化を目的とする。 |
166 |
オンチップ細胞応答計測システムの開発 |
新井 史人 |
東北大学 |
平泉 健 |
東北大学 |
細胞の未知特性の調査研究においては、細胞集団の不均一性に対して分析精度を高めるため、個々の細胞ごとに解析を行う実験系が必要である。本試験では、微細加工技術を利用して、内部に微小な流路網を有するバイオチップを製作し、個々の細胞の応答計測を効率的に行う卓上システムの開発を目指す。具体的には、バイオチップの製作、温度制御実験、細胞固定、分析実験、システムの改良を行なう。 |
194 |
プラズマ酸化処理と片面極薄成膜による高分解能磁気力顕微鏡探針の開発 |
齊藤 準 |
秋田大学 |
森川 茂弘 |
秋田大学 |
磁気力顕微鏡(MFM)の空間分解能向上に必須となる高分解能磁気力顕微鏡探針の開発を目的とし、市販探針(分解能:数十nm)を上回る10nm 以下の分解能を有するMFM探針の試作・評価を行う。本研究では、1)先鋭Si探針の表面にプラズマ酸化によりSiO2膜を均一形成させた後に、2)優れた磁石特性を有するFe Pt膜を探針片面に極薄形成させて熱処理を施すことで、生産性に優れた高分解能探針の実用化を目指す。 |
203 |
小動物対応ピンポイント電子スピン共鳴装置の開発 |
伊藤 智博 |
山形大学 |
浦山 隆 |
山形大学 |
本試験の目的は、小動物を対象として、特殊な磁場を発生するコイルをESR共振器と一体化した大型生体計測用電子スピン共鳴(ESR)装置を開発することである。具体的には、最適なコイルの設計、製作と評価である。ポイントは、コイルのインピーダンスなど種々のパラメーターを測定し、実際にコイルを駆動し、発熱・消費電力などを確認しながら最適なコイルを仕上げることである。 |
227 |
先進ナノ有機薄膜のための高感度力学特性計測技術の開発 |
金成 守康 |
茨城工業高等専門学校 |
城戸 隆行 |
ひたちなかテクノセンター |
本研究の目的は、厚さ数百ナノメートルの有機半導体などの軟質先進ナノ有機薄膜の力学特性を、数ナノメートルの分解能で高感度かつ高精度に計測できる新規な圧子押込み硬さ試験機に関して、その計測技術を確立することである。期間内に、すでに開発した計測部を基に試験機を試作して、標準的なナノ有機半導体薄膜について押込み試験を行い、実用化のための測定精度を検証し計測技術に関するノウハウを蓄積することが目標である。 |
228 |
動的マイクロスペックルパターン干渉とマイクロ磁気探傷法による材料評価システムの開発 |
冨永 学 |
茨城工業高等専門学校 |
柏渕 泰彦 |
ひたちなかテクノセンター |
材料の劣化や破壊のメカニズムは複雑で、その診断には今なお経験による所が大きい。近年、この課題を解決するために,数値および実験的なマルチスケール解析の構築が求められている。そのために、我々が開発した材料の変形状態が光の波長の精度で動的に観察できる動的スペックル干渉法を顕微鏡下での動的マイクロスペックル干渉法へと発展させると共に、磁気探傷法による材料評価との新たなハイブリッド法を構築する。 |
277 |
高圧力下における懸濁粒子の分散安定性測定装置の開発と解析法の確立 |
外山 吉治 |
群馬大学 |
小暮 広行 |
群馬大学 |
懸濁粒子の分散安定性は化学工業や食品分野のみならず、血液に代表されるように臨床医学分野においても重要な課題である。懸濁粒子の分散安定性は温度や圧力などの外部因子によって大きな影響を受ける。本研究の目的は高圧力下における懸濁粒子の分散安定性をリアルタイムで測定できる装置を開発し、その解析方法を確立することである。特に、測定の妨げとなる懸濁粒子の沈降効果を排除し、集合体の形成過程を高感度で検知することを目指す。 |
303 |
高感度ミリ波レーダを用いた空港での3次元空間霧観測装置の小型化開発 |
鷹野 敏明 |
千葉大学 |
平 隆 臣 |
千葉大学 |
我々が独自に開発したFM-CW(周波数捜引)型ミリ波レーダ「FALCON-I」は、低出力にもかかわらず感度と分解能が高く、これまでのマイクロ波レーダでは検出が不可能であった薄い雲や霧の観測に適しており、また、従来のミリ波レーダと違い発振管を使っていないため耐久性と保守性に優れている。この開発経験を元に、空港などの局所的な3次元空間の霧観測装置に応用を目指し、小型化高精度化に向けた開発を行う。 |
307 |
非接触実時間液体流量計測を対象としたAE信号処理法に関する研究 |
中田 毅 |
東京電機大学 |
枝村 一弥 |
東京都 |
水や作動油などの液体を取り扱うプロセスや流体システムの製作・操業時はもとより,近年ますます重要視されているシステムの信頼・安全性評価のためには,簡易で安価な非接触実時間流量計測法の開発が緊急課題となっている.本課題では,パイプラインの外壁にAE(アコースティック・エミッション)センサを設置して,パイプライン中を流れる流体が発生するAE信号を検出し,非接触でパイプラインの液体流量を実時間計測する信号処理手法を開発する. |
352 |
環境センシングへ向けた超高分解能・高確度な分光光度計/周波数計の開発 |
塩田 達俊 |
東京農工大学 |
島村 太郎 |
東京農工大学 |
大気汚染やCO2による温暖化、オゾンホール拡大などの環境変化が問題となる中で、スペクトル計測とレーザー光の周波数を同時に観測できる計測器の開発が望まれている。本課題ではこの要求に役立つ高分解能な分光光度計と絶対周波数確度が高い周波数計測器の2つの機能を併せ持つ光測定器を開発する。従来のスペクトル解析器や波長計に比べて1〜3桁以上の高精度で可搬性を持つ計測器を実現する。 |
384 |
半導体レーザ励起自己混合薄片固体レーザによる流体・微粒子計測装置の開発 |
大塚 建樹 |
東海大学 |
加藤 博光 |
東海大学 |
本課題は、半導体レーザ励起薄片固体レーザを用いた自己光混合変調効果を基本原理とする、非接触での流量・流速・粘度計測、流体に分散した粒子の運動・粒径分布解析などを迅速・精確に行える流体・微粒子解析装置の開発を目的する。本装置は、簡便な光学系・光検出器と電気系で構成されており、安価で汎用性の高いシステムが構築できる。流体・微粒子計測装置を試作し、流体計測・微粒子計測・粒子解析などの性能評価を実施する。 |
399 |
超広視野レーザ走査装置を用いた高精度キズ検出装置の試作 |
新田 勇 |
新潟大学 |
中津 普門 |
新潟大学 |
微細なキズの検査は目視またはCCDカメラによる方法が一般的である.CCDを用いる方法では,検出素子の画素数に限界があり,広い領域をカバーし,かつ高精度に観察することはできない.一方で,透明物体あるいは低反射率物体のキズ検出が求められている.CCDカメラなどの現状の技術でこれらの測定に対応するのは困難である.そこで,シュリンクフィッタ法に基づいたレーザ走査光学装置を用いることで,従来の技術では測定困難な物体に対しても,広範囲を高精度に検査できる装置を試作する. |
414 |
多方向同時測定による精密ボールねじ軸の空間精度測定法の開発 |
岡田 学 |
長岡技術科学大学 |
吉原 英雄 |
にいがた産業創造機構 |
本研究は,高精度ボールねじ軸(C0〜C3級相当:JIS B 1192)の幾何精度測定を,自動的かつ高精度に連続的に行うものである.すなわち,軸方向の移動量誤差測定と半径方向の有効径変動測定を同時に行う装置の開発である.本研究では,螺旋形状のねじ溝の精度を幾何精度としてのねじ溝の「位置度」として評価する計測・評価システムの開発を行い,高精度ボールねじ軸を自動的に評価する測定装置の実用化を目指す. |
425 |
耐環境型液体分析マイクロチップの実用化研究 |
河合 晃 |
長岡技術科学大学 |
福島 忠男 |
長岡技術科学大学 |
本研究では、耐環境性の混合液体の分離・供給および液中微粒子の捕獲機能を有したマイクロチップの実用化を目指している。このデバイスを用いると携行タイプの口腔鼻腔内のバクテリア検査や血液検査などが可能となり、鳥インフルエンザや花粉症検査などの重要検査の迅速化に貢献する。また、このデバイスでは、分析だけでなく、伸縮性を活かして、傷口の乾燥防止・保護と薬剤の塗布にも有効である。既に基本となるマイクロチップの試作は終了し、本研究では、マイクロチップの動作信頼性と安定性の検証を行う。 |
441 |
タンパク質等の拡散係数を簡便かつ正確に測定する技術開発 |
宮部 寛志 |
富山大学 |
岩瀬 洋一 |
富山大学 |
生体機能の発現や生体情報の伝達には、生体関連物質の移動現象が深く関与している。このため、生体内における様々な動的挙動の速度論的解析や、その応用としてのドラッグデリバリ−システムの開発等が活発に研究されている。本研究では、このような生体内物質移動現象を研究する上で最も基本的かつ重要な物性値である拡散係数を簡便かつ正確に測定する技術を開発し、タンパク質等の高分子物質にも適用してその有用性を実証する。 |
443 |
高分解能走査型ミリ波サーモグラフィーの開発 |
莅戸 立夫 |
富山大学 |
岩瀬 洋一 |
富山大学 |
近年、医療、電子デバイス、材料評価等の様々な研究開発分野において測定技術のレベルアップが不可欠な状況の中で、物体の温度分布の計測をより高分解能で実施可能なシステムの開発が要望されている。本課題は、代表研究者等が開発を実施してきたミリ波帯走査型近接場顕微鏡技術を利用して、従来の赤外線サーモグラフィーよりも空間分解能及び温度分解能において遙かに上回る性能を実現する可能性を有する高分解能走査型ミリ波サーモグラフィーの開発を目指すものである。 |
468 |
PAH類を様態別に測定出来る装置の開発 |
早川 和一 |
金沢大学 |
常山 知広 |
金沢大学ティ・エル・オー |
多環芳香族炭化水素(PAH)類は強い発がん性や内分泌かく乱性を有し,大気中では化合物の蒸気圧に依存してガス状/粒子状,また水中では溶解性/不溶解性と様々な存在様態を取る。PAH類は異なる存在様態に移り変わりながら環境中を循環していくが,様態の違いによって環境中の挙動は大きく異なることから,ヒトの健康に及ぼす影響を正確に把握するためには存在様態も含めて測定することが重要となる。そこで本研究では,大気及び水中のPAH類の存在様態別測定を可能にすることを最終目的とする。 |
474 |
有機ELデバイス用超精密評価・分析機器の開発 |
村田 英幸 |
北陸先端科学技術大学院大学 |
山本 外茂男 |
北陸先端科学技術大学院大学 |
有機EL 素子の耐久性は素子作成時および駆動時の雰囲気に極めて敏感であり、微量の酸素や水分の存在によって急速に劣化することが知られている。従って素子の本質的な劣化要因を特定するためには、外部因子を完全に排除した超高真空下で素子を作成し、同時に素子の劣化状況を評価・分析することが必要である。しかしながら、これらの仕様を満たす評価装置は現存しない。そこで本研究では超高真空中で作成した有機EL 素子を、そのままの環境で駆動させ耐久性評価を可能とする評価装置を開発し素子の劣化機構に関する知見を得る。 |
475 |
歪半導体カンチレバー応用次世代プローブカードの研究開発 |
山田 省二 |
北陸先端科学技術大学院大学 |
山本 外茂男 |
北陸先端科学技術大学院大学 |
代表研究者のオリジナルなアイデアである、化合物半導体歪み多層構造を応用した、1)超精細特殊形状カンチレバー(特願2006-262739)の作製技術を確立し、2)大規模集積回路(LSI)検査装置用次世代プローブカードへの応用開発を進め、それに基づくMEMS新市場形成を狙う。本試験研究では、1)の超微細(超柔軟、多機能)個別カンチレバーの作製技術確立を達成し、2)の超微細カンチレバー高集積化製品(プローブカード)開発へと発展させる。 |
483 |
簡易型オンラインパーティクルカウンタの開発 |
吉長 重樹 |
福井大学 |
奥野 信男 |
福井大学 |
シンプルかつ低コストで使用環境を選ばない光学系を用いて、粒度分布をオンラインで計測できるパーティクルカウンタを開発する。本技術は、μmレベルの微粒子を誰でも容易に計測でき、携帯が可能で振動・粉塵などの使用環境による影響を受けにくい特徴を持つ。パーティクルカウンタの用途を拡大し設置が困難な場所、例えば現場での機械の潤滑油管理や屋外での河川水などの粒子の粒度分布・汚染度を、リアルタイムで計測し管理できるシステムの構築を目指す。 |
500 |
シリンジを検出の場とする簡易蛍光光度計の開発と応用 |
鈴木 保任 |
山梨大学 |
鈴木 通夫 |
山梨ティー・エル・オー |
本提案は、シリンジとファイバー蛍光光度計をカップリングさせることで、シリンジをそのまま分析セルとして使用できる簡便な分析装置に関わるものである。光源及び検出器とガラスシリンジを光ファイバーにより結合し、シリンジ内の溶液を直接測定できる、小型簡便な蛍光光度計の開発を目的とする。本計画では、バックグラウンド光による誤差を低減するため両者のカップリング法を検討しつつ試作を行い、その分析精度等の評価を行う。 |
519 |
ポリイミド超高感度湿度センサーを用いた防湿フィルムの透湿度性能評価 |
宮入 圭一 |
信州大学 |
藤井 國久 |
信州大学 |
本提案は、研究者が開発したフッ素含有ポリイミドが取り込んだ水分量に対し誘電率が直線的に変化することを利用した静電容量型湿度センサに関するものである。本材料は一般的なポリイミドと比較して応答性、直線性に優れており、薄膜化することで高感度化が可能である。本検討では、フィルムの薄膜化と周辺機器の安定化により、いっそうの高感度化をはかり、その特性検証として防湿フィルムの透湿性評価を行う。 |
582 |
MEED波動場を利用した表面吸着構造の解析法の開発 |
堀尾 吉已 |
大同工業大学 |
安田 匡一郎 |
中部科学技術センター |
本課題は、中速電子回折(MEED)を利用した結晶表面の吸着原子の識別と吸着サイトの新しい解析法の確立と実用化を目指すものである。すなわちMEEDの入射電子線により形成される結晶試料表面近傍の波動場(入射電子密度分布)を利用するものであり、その波動場により励起される吸着原子からのオージェ電子強度を測定することにより吸着構造の解析を可能とする。吸着サイト上の波動場の計算強度と実験測定から得られるオージェ電子強度との相関関係を検証することにより本手法の確立を図る。 |
595 |
新たな寄生離散ウェーブレットによるリアルタイム異常診断システムの開発 |
章 忠 |
豊橋技術科学大学 |
村田 勝英 |
豊橋技術科学大学 |
飛行機や生産ラインなどでは高信頼性の初期異常診断が要求されている。しかし、故障の初期段階での異常現象は変動的で非定常性が強く、リアルタイムでの検出と診断は極めて困難である。本技術では、1)複数の変動的な異常信号を用いて複合マザーウェーブレットを構成する技術、2)世界初の革新的な寄生的離散ウェーブレット変換技術の2つの要素技術により、リアルタイムで高信頼性の初期異常診断システムの実現を目指す。 |
604 |
不均一場を利用する高性能分離カラムの開発 |
北川 慎也 |
名古屋工業大学 |
岩間 紀男 |
名古屋工業大学 |
現在、生体中のタンパク質や代謝物の時間的・空間的変化の網羅的解析が精力的に研究されている。これらの研究においては数多くの物質を分析するための分離分析技術が不可欠であり、その高性能化が強く求められている。本研究は、分離性能の向上のため、従来のカラムよりもピーク巾を小さくすることが可能である、不均一場を利用した新規液体クロマトグラフィー用カラムの開発を行う。 |
625 |
すす粒子赤熱法を利用した小型ディーゼル微粒子濃度計の開発 |
山本 和弘 |
名古屋大学 |
押谷 克己 |
名古屋大学 |
ディーゼル排気ガス中のすす粒子は健康被害の一因となっていることから、その排出低減が強く望まれている。近年、ディーゼル車の排気ガス規制が次第に強化されており、走行車両の排ガスや微粒子の高精度測定は重要な課題となっている。従来の測定装置は大型で非常に高価であり、またデータを解析するのにかなりの時間が必要であった。そこで我々は、小型で安価なディーゼル微粒子濃度計の開発を行う。 |
629 |
定量測定可能な摩擦力顕微鏡用マイクロプローブの開発 |
福澤 健二 |
名古屋大学 |
押谷 克己 |
名古屋大学 |
走査型プローブ顕微鏡の一種である摩擦力顕微鏡は、ナノメートル分解能で摩擦特性分布の可視化を可能とし、ナノ摩擦・摩耗・潤滑現象の解明、および複合材料の構成材料分布の可視化など、学術・産業両分野で広く用いられている。しかし、従来のカンチレバー形(矩形)プローブでは、構造上の問題から、摩擦特性の定量評価に必須な水平力(摩擦力)と鉛直力(荷重)の精密測定が原理的に困難であった。本研究では、二方向に独立変形可能な全く新規な構造のマイクロ・メカニカルプローブを開発し、定量測定可能な摩擦力顕微鏡を実現する。 |
637 |
腸内ガス分析に適した貴金属ナノ粒子機能薄膜の医療応用 |
八木 伸也 |
名古屋大学 |
近藤 良治 |
名古屋大学 |
世界的規模で深刻化している死亡理由の大腸ガンや直腸ガンの早期発見に関する研究は、非常に急務な課題である。しかしながら、その発見や検診については患者の肉体的かつ精神的な負担が非常に大きく、また自覚症状がほとんど見られない状態で進行するため、その適切な治療が手遅れになるという状況が多く存在する。本研究課題では、腸内に発生したガン患部から放出されているガス成分に注目し、非常に微量ではあるが、そのガス成分を特定してそのガス分子を効率よく検出するシステムの構築を行う。 |
645 |
近赤外分光法を用いた生ごみ堆肥の熟度判定 |
藤原 孝之 |
三重県科学技術振興センター |
増田 峰知 |
三重県科学技術振興センター |
作物の生育に悪影響を及ぼさない生ごみ堆肥を製造するには、発酵により生ごみに含まれる脂質を十分に減少させることが必要とされている。本研究においては、現地での栽培試験により脂質含量に基づく生ごみ堆肥の品質評価基準を設定し、一方で近赤外分光法による簡易かつ非破壊で実用的な脂質の測定方法を確立する。加えて、同法により水分および窒素含量も同時に測定し、ハンドリング性や肥料効果も同時に評価できる技術を構築する。 |
664 |
TEMトモグラフィー技術を用いたナノスケール・イメージベース力学解析手法の確立 |
高野 直樹 |
立命館大学 |
近藤 光行 |
立命館大学 |
X線CTによるマイクロメートルの分解能を持つイメージベース力学解析手法が確立され、多孔質材料や生体分野に普及しつつあるが、本研究では1ナノメートルの高分解能を持つTEMトモグラフィーに基づき、ナノ粒子分散型複合材料を対象としたモルフォロジー分析手法・数値モデリング手法・マルチスケール応力解析手法を確立する。 |
694 |
ディジタルホログラフィに基づく繊維状物体の3次元姿勢測定法 |
村田 滋 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
本研究では、切削油中から除去される金属切削屑の3次元挙動計測や高速噴流中の微細な繊維が空間を変形しながら紡がれるプロセスの評価等への応用を目的とし、繊維状微小物体の姿勢変化を単眼ビデオカメラで3次元計測するディジタルホログラフィ技術を開発する。これまで球形状粒子群に対して開発されてきたディジタルホログラフィ計測法を、変形を伴う繊維状物体の姿勢評価ができる手法に拡張し、汎用性の高い計測アルゴリズムを構築する。 |
695 |
生物発光シグナルに基づく細胞内蓄積型レドック性有害金属イオンの時空計測 |
柄谷 肇 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
生物発光能を付与した細胞膜トランスローケーション担体の構築、及び同担体による細胞内レドックス性有害金属イオンの時空センシングを目指す。具体的には生細胞に摂取或は吸収蓄積された有害金属イオンの計測法を確立することを目標として、生物発光関連融合タンパク質の調製;無毒性且つ細胞膜透過性を有するカーボンナノ粒子等への発光関連タンパク質の化学修飾;及び有害金属イオンのin situ 生物発光イメージングを目指す。さらにモデル細胞としての大腸菌、及び酵母に取込まれたsub-ppt〜ppbレベルの有害金属イオンの細胞内分布イメージング法と定量法の確立を目指す。 |
698 |
末梢血流の非定常低周波成分解析による覚醒状態定量化手法の研究 |
小山 恵美 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
覚醒中の眠気のレベルを正確に計測することは、安全性を強く求められる業界の重要課題であり、産業界等における業務効率向上の面からも、同計測に対するニーズは高まりつつある。ところが従来の計測指標である脳波の波形解析法では、被計測者が静止していなければ計測が困難であることから、上記の計測したい場面での応用はできない。このため、本課題では、動いている被計測者においても計測が容易な末梢血流に着目し、その低周波成分を時系列解析する覚醒状態定量化手法を確立する。 |
707 |
液相レーザーアブレーション発光分光分析におけるスペクトルの安定化 |
作花 哲夫 |
京都大学 |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
液中の固体表面のその場元素分析は、配管内部のモニタリング、海底探査などの分野で重要になる。われわれはパルスレーザー照射により液相中の試料表面をアブレーションし、放出種が液相中に形成するプルームからの発光を分光計測する方法(レーザーアブレーションプルーム分光法、LAPS)を提案している。現在、実用化に向けて重要な課題の一つに、パルスごとの発光スペクトルのばらつきの抑制がある。本研究課題では、スペクトルの安定化に向けて研究を展開する。 |
777 |
超高圧力媒体の開発 |
村田 惠三 |
大阪市立大学 |
三刀 基郷 |
大阪市立大学 |
数GPa領域の超高圧印加による物性変化の測定は、超伝導などの新規機能の探索の上で極めて重要である。精度のよい静水圧力の発生には室温で加圧中は液体であることが必須である。そのためには室温での固化圧力の高い媒体が希求される。又、電気抵抗などの測定の為、導電ペーストを溶融させない媒体である必要がある。本研究は、高い固化圧力を示す圧力伝達媒体の開発とその諸性質の媒体としての適正評価を目的とする。 |
779 |
高出力軟X線用酸化物多層膜結晶ミラーの開発に係る試験研究 |
熊谷 寛 |
大阪市立大学 |
三刀 基郷 |
大阪市立大学 |
代表研究者は軟X線顕微鏡のターゲット波長である所謂「水の窓」域(2.332nm-4.368nm)で極めて高反射率が期待できる、酸化物アモルファス多層膜構造の軟X線ミラーを既に開発してきたが、さらに最近になって、酸化物の中でもTiO/NiO多層膜構造を選択することで、50%を超える反射率が得られるばかりでなく、ヘテロエピタキシャル成長による結晶多層膜ミラーが開発できることを発案した。したがって本課題においてはTiO結晶、NiO結晶の原子層成長条件を調べ、その条件をもとに高出力軟X線用TiO/NiO多層膜結晶ミラーを設計、開発し、さらに評価を行うことを目標とする。 |
782 |
近赤外高次多光子顕微鏡開発のための試験研究 |
八ッ橋 知幸 |
大阪市立大学 |
三刀 基郷 |
大阪市立大学 |
近赤外フェムト秒レーザー光の高い物質透過性、高次の多光子過程により極微小空間に生成した励起分子からの蛍光、さらにはフェムト秒パルスの時間チャープを利用した新たな深度掃引方式を生かした高次多光子顕微鏡開発のための試験研究を行う。 |
811 |
パルス磁気顕微鏡による磁性・キラリティー評価法の開発 |
渡會 仁 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
現在、生体試料や微粒子試料の顕微可視化技術のための新原理が求められている。本課題は、顕微光学系において、微小なパルス磁石を用いて微量の不均一な微粒子試料や生体試料にパルス高磁場を印加し、試料に照射される偏光の磁気光学効果を画像として捉えることにより、試料の磁気イメージングと光学活性(キラル)イメージングを同時に行う方法を開発する。そして、細胞のキラル画像化、血球細胞磁性診断および皮膚タンパクの加齢診断などへの利用を検討する。 |
812 |
光コム生成テラヘルツ光ビートを用いた高分解・超高ダイナミックレンジ測距法の開発 |
横山 修子 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
本研究は、フェムト秒モード同期レーザから出力される『光周波数コム』のモード間に生じる、波長が数メートルであるMHz帯の光ビートを粗い物差しとし、波長が数100μmであるTHz(テラヘルツ:1012Hz)帯の光ビートを細かい物差しとする事で、数メートル以上の距離をサブμm以下の分解能で測定する超高ダイナミックレンジを持つ測距計を開発する。特にTHz帯光ビートの検出は現存の受光器では不可能である為、独自の『多周波ヘテロダイン相互相関検出』を行う。 |
814 |
超音波共鳴法を用いた超高精度低温弾性定数計測システムの確立 |
垂水 竜一 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
固体材料の弾性定数は、材料の持つ多くの機能や特性と相関を持ち、一度計測されれば恒久的に値の修正されない基礎物性値である。本課題では、現行の弾性定数計測手法の中でも最も測定精度の高い超音波共鳴法(3点支持型)を、独自に設計したHeガスを冷媒とする低温用クライオスタット内に組み込むことで、超音波共鳴法を用いた弾性定数の計測温度範囲を大幅に拡張する(室温〜5 K)。 |
827 |
参照光なしディジタルホログラフィ装置の開発 |
重井 宣行 |
大阪府立工業高等専門学校 |
松田 元伸 |
大阪府立大学 |
本課題では,空間上の物体を「参照光のない状態」で撮影し,物体の像をコンピュータで再生するディジタルホログラフィ装置を開発する.従来のディジタルホログラフィでは,レーザ光を二つに分け,物体光と参照光を干渉させて干渉縞を得るが,本課題では,参照光を使わず,物体光どうしを干渉させて干渉縞を得る.この干渉縞をイメージセンサで記録してコンピュータに取り込めば,回折計算プログラムによりピント合わせが自在に行え,物体の像がコンピュータ画面に表示される. |
830 |
MEMS技術を用いた微小材料の熱物性測定デバイスの開発 |
宇野 真由美 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
森田 均 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
MEMS技術を用いて、数mm〜数100mm程度の微小試料の熱伝導率や比熱等の熱物性値を測定するためのデバイスを開発する。近年、基礎研究、産業応用の両面において非常に重要な意味をもつ新奇な有機材料や生体材料等が提案されているが、試料が微小であり熱物性値の測定が困難である。そこで本研究では、1)高断熱構造による熱測定MEMSデバイスの高性能化、2)実用化に向けた試料装着手法の開発、を行い、微小材料の熱物性値の精密測定が可能な新規MEMSデバイスを世界に先駆けて開発することを目標とする。 |
854 |
放射光及び第一原理計算を用いた局所構造解析技術の開発と実用材料への応用 |
梅咲 則正 |
高輝度光科学研究センター |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
エレクトロニクスデバイス材料などの機能性材料の多くはドーパントである微量添加物によって機能を発現させる場合が多いが、機能の発現に直接係るドーパントの局所構造は解明されていない。効率的な材料設計・開発を行うために、機能性発現のために添加されるドーパント材である微量元素の局所構造を電子・原子レベルで直接解明できる放射光X線吸収端近傍構造計測と第一原理構造シミュレーションを組み合わせた局所構造解析技術を産業応用に結びつく実用機能材料の材料設計・製品開発に資するシステム構築のためのフィジビリティースタディーを行う。 |
863 |
カンチレバーを用いた高感度テラヘルツ電子スピン共鳴技術の開発と応用 |
太田 仁 |
神戸大学 |
大内 権一郎 |
神戸大学 |
将来の発光素子として期待される有機金属EL素子や量子コンピューターへの応用が期待されるナノ磁石の評価など将来のナノ技術評価には,高感度のテラヘルツ(0.1-10THz)電子スピン共鳴(ESR)の開発が急務である。そこで,パルス磁場を用いたカンチレバーESRの観測という実績を背景に,高周波数,高感度化を本研究で進め,将来テーブルトップ型50TテラヘルツESRを実現するための基盤技術の創成を目指す。 |
865 |
タンパク質固定化ナノ粒子を用いた分子インプリントプロテインチップの開発 |
竹内 俊文 |
神戸大学 |
大内 権一郎 |
神戸大学 |
本研究では、タンパク質人工レセプター開発において有用な手法である「分子インプリンティング法」を用い、目的タンパク質に対して認識能を有するナノ粒子を合成して新しいタンパク質解析チップを開発することを目指す。 |
904 |
鏡面円筒鏡を用いた物体全周の三次元動形状計測システムの開発 |
眞鍋 佳嗣 |
奈良先端科学技術大学院大学 |
萩原 史朗 |
奈良先端科学技術大学院大学 |
近年、動作の計測やデジタルアーカイブ、教育コンテンツ作成などにおいて、三次元計測の需要が高まっている。本研究では、円筒鏡ならびに1〜2台のカメラを用いた、計測対象の全周の三次元形状および三次元的な動きを計測するシステムを開発する。本システムは、小型化、軽量化が可能で可搬性が高く、システム構成が単純なため実用化の可能性が高い。本研究においては、円筒鏡、カメラの光軸の較正方法および計測手法を確立し、実用化を目指す。 |
909 |
柔軟性基板・高信頼性個人認証用指紋検出技術の開発 |
幹 浩文 |
和歌山大学 |
湯崎 真梨子 |
和歌山大学 |
本研究では、センサー素子となる薄膜マイクロ発熱体を絶縁性・柔軟性に優れた樹脂基板上に高密度にアレイ搭載する。センサー素子の熱容量が極めて小さく、熱伝導が少ないため、高感度・高応答が実現でき、数mW入力電力で数μs時間に、素子温度上昇が数100度となる。研究目標は、曲面にも貼り付け可能な柔軟性、小型・高信頼性を特徴とする指紋センサーデバイス及び個人識別システムの創出を目指すことである。 |
911 |
応力測定用薄膜センサの開発 |
小野 勇一 |
鳥取大学 |
岡本 尚機 |
鳥取大学 |
金属薄膜に生ずる再結晶化現象を利用して,機械要素に発生する応力を検出できる測定法を開発する.すなわち,金属薄膜には繰返し応力を受けると成長粒子(再結晶粒)が発生するものもある.この成長粒子の密度や平均粒径は繰返し応力に依存するため,本研究では,これらの関係を調査して構成式を求める.この構成式を用いれば,任意の成長粒子の密度と平均粒径から,機械要素の局所的な領域に作用する繰返し応力が測定できる. |
918 |
コウモリを模した高機能超音波センサシステムの研究開発 |
大北 正昭 |
鳥取大学 |
和田 肇 |
鳥取大学 |
超音波センサシステム(空中超音波距離計)は安価、小型といった特徴があり自動車の衝突防止等多くの分野に応用されている。しかし既存の超音波センサシステムは距離のみの測定に限定されていた。本研究は、コウモリが放射するような周波数可変の超音波を放射し、反射波を周波数解析することにより1度に目標の距離、移動速度及び表面形状等の多くの物体情報が測定可能である空中超音波センサシステムを提案する。 |
956 |
極低周波を用いた金属深部欠陥の検出と画像化の開発と応用 |
塚田 啓二 |
岡山大学 |
松浦 啓克 |
岡山大学 |
従来の非破壊検査では困難であった金属系積層構造物等の溶接部や深部の欠陥を検出でき,しかも広い範囲での検査結果を高速に画像化できる検査装置を開発する。広い範囲でしかも高速な検査を可能とするため,試料に対して平行な2成分と垂直成分の磁場のベクトルができるマルチセンサアレイプローブを完成させる。これにより,測定対象の欠陥による微小な誘導電流変化や透磁率変化を検知し,画像化することを可能とする。 |
973 |
大気中生体観察用電子顕微鏡の実用化研究 |
菅 博 |
広島国際大学 |
山崎 均 |
くれ産業振興センター |
病気診断の為の細胞など生体検査の迅速化等のため、光学顕微鏡程度のサイズ、操作性で排気系を必要としない小型簡便な生体電子顕微鏡を開発する。これによる新しい検査技術の展開は、これまでに無い病気原因情報の取得の可能性をもたらすと共に診断期間を劇的に短縮させる。したがって、この顕微鏡は大小の病院医療機関を通じて世界的規模で広く普及するものと予想される。 |
981 |
オンサイトでの適用を可能にする各種水質評価モニターの開発 |
田中 一彦 |
広島大学 |
伊藤 勇喜 |
広島大学 |
水質評価にとって重要な陰イオン(硫酸,硝酸,亜硝酸,リン酸,塩化物,フッ化物イオン,ケイ酸,炭酸水素イオン等),陽イオン(ナトリウム,アンモニウム,カリウム,マグネシウム及びカルシウムイオン等),有機酸及び有機塩基等の迅速・簡便な同時分離計測を可能にする多機能分離機構を用いるイオン排除型イオンクロマトグラフィー(IC)の分離科学に関する基礎的研究成果を,既開発のオンサイト型イオンクロマトグラフに導入し,多種多様な水試料への適用を通じてオンサイト型水質モニターとしての有用性を実証し,実用化に繋げる |
993 |
コプレーナ伝送線路を用いた超小型テラヘルツ分光分析ヘッドの開発 |
角屋 豊 |
広島大学 |
松井 亨景 |
広島大学 |
近年,テラヘルツ(THz)周波数帯の電磁波を用いた材料分析の研究が活発化しており,中でも禁止薬物やビタミン類がこの周波数帯で特徴的な吸収を持ち注目を集めている.本研究では,コプレーナ伝送線路技術を用い,これらの有機化学物質の分析に用いるための超小型THz分光分析ヘッドを開発することを目的とする.素子形状や使用部材の最適化等を行うことで,広範な種類の化学物質に対応できる3THz以上の周波数幅での計測を可能にし,実用化に向けた目処を得ることが目標である. |
1034 |
表面プラズモン共鳴を用いた金属表面状態二次元評価装置の開発と応用 |
岩田 哲郎 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
薄膜およびバルク金属の正確な複素屈折率が高精度で導出可能な計測装置を開発する。提案装置では、Otto配置として知られている表面共鳴プラズモン測定光学系に独自のアイデアに基づく改良を施して、簡便に二次元計測が行えるようにする。このことによって光学系調整の困難さの問題も克服できる。また、金属表面に蒸着した誘電体薄膜の複素屈折率や膜厚も導出できる。装置の性能評価のための応用実験として、同一金属のバルク時と薄膜時の複素屈折率の直接比較と酸化チタン薄膜の光触媒機能の観察を行う。 |
1045 |
単一細胞分光トモグラフィの実用化に向けての評価研究 |
石丸 伊知郎 |
香川大学 |
田村 英樹 |
テクノネットワーク四国 |
本申請においては、NEDO助成により光学計測技術を確立した単一細胞分光トモグラフィの、産業化を目指した具体的な生体機能計測技術分野での評価研究を進める。NEDO助成に於いては、細胞の分光断層像計測の光学原理を確認することができた。そこで、ライフサイエンス分野に於ける市場性を明確にすることを目的に、各種生体機能評価へ適用実験を試みる。 |
1059 |
局在表面プラズモン増強による単一分子レーリー散乱分光装置の開発 |
伊藤 民武 |
産業技術総合研究所 |
細川 純 |
産業技術総合研究所 |
超高感度分子分光法として蛍光分光法が知られている。しかし、圧倒的に多い非蛍光性の分子には適用できない。吸収分光は全ての分子に適用できる。しかし、検出感度ははるかに低い。本研究では、吸収分光に代わる分光手法として、プラズモン共鳴による増強電場を用いた高感度分子レーリー散乱分光手法の開発を試みる。成功すれば蛍光性、非発光性関係なく全ての分子に適用可能な高感度分光手法となる。 |
1062 |
新規超高速共焦点光学系の開発 |
冨永 貴志 |
徳島文理大学 |
田村 英樹 |
テクノネットワーク四国 |
生命現象の様々な指標を光信号に変換、高い時空間精度で動画取得する手法は重要である。脳科学の分野では、神経細胞活動を膜電位感受性色素分子で光信号に変換して計測する手法が有力になってきている。精度良く個々の細胞の活動を記録するためには共焦点顕微鏡という空間精度の高い顕微鏡を高速で使用する必要がある。本研究では、既存の共焦点ユニットと超高速撮像装置をベースに、膜電位感受性色素撮像用の専用超高速低雑音共焦点光学系を構成する。 |
1077 |
クロロフィル蛍光計測法による潜在的生育不良苗診断システムの開発 |
高山 弘太郎 |
愛媛大学 |
田坂 謙介 |
愛媛大学 |
生育不良苗は病虫害等への耐性が低い。そのため、将来的に生育不良となる苗をできるだけ早期に発見し取り除くことが苗生産現場の喫緊の課題となっている。クロロフィル蛍光計測法は非破壊かつ非接触での光合成機能診断技術であり、これを用いることで将来的に生育不良となる(潜在的な生理機能障害を持つ)苗の診断が可能である。本研究では、診断プロトコルの最適化および多サンプル同時診断技術を確立し、苗生産の安定化や生産性向上を目指す。 |
1110 |
小型冷凍機を用いた物性実験のための極低温環境の構築 |
西岡 孝 |
高知大学 |
島崎 たどる |
高知大学 |
絶対温度1K以下の環境を実現するためには高価な液体ヘリウムが普通である。本研究では市販4K冷凍機を改造することにより、1K以下の環境を容易に実現することをめざす。具体的には、冷凍機に4Kポット、1Kポット、ヘリウム3ポットおよびヘリウム3気体操作系を取り付け、1K以下の実現にはヘリウム3の蒸発潜熱を利用する。これにより、液体ヘリウムを使用せずに1K以下の極低温環境下でさまざまな物性実験が可能になる。 |
1177 |
グリコシダーゼ解析キットの開発 |
真木 俊英 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
長崎TLO |
研究者らは、これまでに質量分析のための光開裂性イオン化標識剤を開発し、特許出願を行っている。本法では、マトリックスと呼ばれる反応基質が不要であるため、低分子を高感度に検出することができ、得られるマススペクトルの定量性も高い。本研究では、医薬・農薬・バイオマス分野で、効率的で質の高い解析法の開発が求められるグリコシダーゼに着目し、同標識剤を用いた迅速・簡便な「グリコシダーゼ解析キット」の開発を行う。 |
1190 |
超広帯域レーダを用いた高精度コンクリート診断システムの開発 |
西本 昌彦 |
熊本大学 |
草野 民三 |
くまもとテクノ産業財団 |
電磁波を用いてコンクリート等の構造物の内部の欠陥や腐食を高精度に検出・識別・診断するため、そのセンサ部として用いる1GHz010GHz帯の超短パルスを放射できる超広帯域アレイアンテナセンサを開発する。コンクリート内部ではギガヘルツ帯の波長は数ミリメートル程度になるため、アンテナの周波数特性や構造パラメータの最適化により、誤差数ミリ程度の診断が可能となるようなアンテナセンサの開発を目標とする。 |
1236 |
安全・安心のためのセキュリティキー入力システムの開発とその評価に関する研究 |
佐藤 公則 |
鹿児島大学 |
中村 恵造 |
鹿児島大学 |
現在、銀行ATMなどで暗証番号として、4桁の数字が多く利用されている。一方、カードの偽造や、暗証番号入力時の盗撮などの犯罪は、後を絶たないのが現状である。セキュリティ向上の面から、バイオメトリック情報(指紋、手の静脈模様など)に切り替えているケースも増えてきている。但し、バイオメトリック情報によるセキュリティキーは、安心ではあるが、その導入コストはかなりの高額となるため、安全・安心の観点から、新しいセキュリティキーの入力システムの開発・導入が求められている。一方、代表研究者が行ったアンケートでは、指紋や手の静脈などは、どうしても機器に接触しなければならないため、誰が触ったかわからない画像入力機器に触ることに嫌悪感を抱く人も少なくない。特に女性の多くから、非接触を望むアンケート結果を得た。そこで、本課題では、非接触型の新しいセキュリティキー入力システムを開発することとする。 |
1242 |
高感度金属蒸着光ファイバーSPRバイオセンサーシステムの開発 |
肥後 盛秀 |
鹿児島大学 |
中村 恵造 |
鹿児島大学 |
光ファイバーのコアに蒸着した各種金属薄膜における表面プラズモン共鳴(SPR)現象を用いる屈折率センサーシステムにおいて、その光源、受光部、解析プログラムを改良し測定システムの高感度化を行うと共に、センサーの金属表面における抗原抗体反応や特定のタンパク質や糖に対する選択性を付与することにより、診断や分析に利用できる高性能で多目的なバイオセンサーシステムとして実用化することを目的とする。(193字) |
1248 |
沿岸流動鉛直構造計測のための多周波電波センサ技術の開発 |
藤井 智史 |
琉球大学 |
伊良部 忠男 |
琉球大学 |
人間の生活環境や産業活動に密着し高度な環境計測を必要とする沿岸域において、流動場の鉛直構造を計測可能にするための電波センサ開発を目的としている。従来、単一周波数で運用されている短波海洋レーダについて、複数風波数同時観測に拡張し、沿岸流動場の鉛直構造を面的連続的に観測する技術を開発する。現場観測との比較やシミュレーション実験により観測可能性を実証し精度評価を行う。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
研究概要 |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
9 |
ポーラスアルミナ光干渉を用いたラベルフリー型DNAチップの開発 |
池上 真志樹 |
産業技術総合研究所 |
太田 英順 |
産業技術総合研究所 |
陽極酸化ポーラスアルミナを用いた光干渉型バイオセンサの開発を行う。本センサは、測定物質を直径約100nmの細孔内に導入し、細孔内の誘電率の変化を光干渉を利用して検出するものであり、蛍光物質などのラベルを付加する必要がない(ラベルフリー)特徴を持つ。本課題では、細孔径や深さなどに関するセンサの特性を明らかにし、測定時間の短縮を目指す。またDNAチップのような多種類DNAの同時検出技術を開発する。 |
21 |
対地、対物速度測定用マイクロ波レーダーの開発 |
田村 知久 |
十勝圏振興機構 |
大庭 潔 |
十勝圏振興機構 |
国内外で市販されているマイクロ波ドップラモジュールを応用した、安価で精度の高い対地、対物速度測定用マイクロ波レーダの実用化研究を目的とする。実用化のためには、複数対象物検出時の信号処理や不要反射波対策など、信号処理技術の確立が重要である。本研究では、農地での利用を前提とした信号処理技術の開発を実施する。また、開発した信号処理アルゴリズムを実装した試作品を製作する。 |
115 |
火炎検知用紫外線検出器の開発 |
遠藤 治之 |
岩手県工業技術センター |
町田 俊一 |
岩手県工業技術センター |
ワイドバンドギャップ酸化物半導体であるZnOは、安全で無公害、安価といった特徴を持ち、更に可視光に対し透明で紫外線吸収率が高いことから、LED材料としてだけでなく、紫外線センサなどの受光デバイス材料としても期待されている。本研究開発では火炎検出を目指し、ZnO単結晶基板上へ多元スパッタ法によりMgZnO薄膜をエピタキシャル成長し、ショットキーフォトダイオード型紫外線検出器の開発を行なう。 |
145 |
MEMS対応赤外線吸収膜の開発と応用 |
木村 光照 |
東北学院大学 |
宮尾 俊三 |
仙台市産業振興事業団 |
従来の赤外線吸収膜は、MEMS(微小電気機械システム)製造工程に耐えず、更に経時変化の問題があり、ニクロム膜やSiNx膜も使用されているが吸収率が小さく(80%以下)、熱型赤外線センサの性能に直結する新しい赤外線吸収膜が求められていた。本開発研究は、赤外吸収膜の吸収メカニズムに基づき、本提案者の特許を実現するもので、赤外線波長と疎密傾斜型赤外線吸収膜の最適化とその実証を中心に、所望の赤外線波長帯で90%以上の吸収条件を確立する共に、赤外線センサに適用する。 |
196 |
標的抗原埋め込み自己組織化単分子膜を足場とする抗体産生細胞反応性の化学修飾電極の作製 |
秋葉 宇一 |
秋田大学 |
森川 茂弘 |
秋田大学 |
これまでの表面化学修飾技術をシーズとして、バイオセンシングデバイスに役立つ新しいセンシングインターフェースを創製する。具体的には、自己組織化単分子膜修飾電極上に抗体産生細胞を反応特異的に固定化することができる標的抗原埋め込み自己組織化単分子膜の作製を試験研究する。このような抗体産生細胞反応性の化学修飾電極を作製する技術の確立によって、新しいタイプのバイオセンサーを開発することが最終到達目標である。 |
241 |
ホウ素ナノ構造体を用いた原子力施設用臨界検出チップの開発 |
桐原 和大 |
産業技術総合研究所 |
名川 吉信 |
産業技術総合研究所 |
原子力施設での臨界事故の際、臨界発生の場所や規模を正確かつ迅速に把握することが出来る微小な半導体チップを、ホウ素ナノベルトを用いて開発する。中性子の吸収断面積の大きな同位体ホウ素10Bからなるナノベルトを実装したSi基板を作る。これに照射した熱中性子の積算照射量を、電気抵抗変化で簡便に、かつガンマ線の影響を無くして検出するデバイスである。本研究開発により、原子力エネルギー開発の安全面での支援が期待できる。 |
250 |
酵素分析のためのマイクロシステムの開発 |
鈴木 博章 |
筑波大学 |
藤田 尚徳 |
筑波大学 |
酵素活性あるいは酵素基質濃度を簡便に測定するための携帯型マイクロ分析システムの研究開発を推進する。凍結乾燥基質の使用等により、既に開発した消化酵素検査用システムの高性能化、実用化検討を進める他、コレステロール、中性脂肪等の新規検査項目を多項目同時に検出するためのマイクロシステムの開発を推進する。 |
340 |
バイオミメティックニオイセンサの開発と応用 |
三田地 成幸 |
東京工科大学 |
山岸 勉 |
東京工科大学 |
研究代表者らはβカロチンがガス分子と相互作用すると、電気伝導度が著しく増加することを応用し、人間の嗅覚器を模倣した(バイオミメティックな)、粘膜状のニオイセンサを新規に開発している。この課題では、作製した新規バイオミメティックニオイセンサ(BMOS)の検出濃度限界を各種の匂い成分(食用油の過熱によるミストも含む)に対し明らかにする。さらに、寿命試験も行い、家庭において火災に至る前のいわゆる焦げ臭い匂い段階でアラームを出す早期異常発見システムの実現を目指す。 |
389 |
高輝度LEDを使った局在プラズモンバイオセンシングチップ |
梶川 浩太郎 |
東京工業大学 |
松下 近 |
東京工業大学 |
金ナノ構造に起因する局在プラズモン共鳴を使った多チャンネル局在プラズモンバイオチップの作成とその検出システムの開発を行う。局在プラズモン共鳴を用いれば、全反射減衰法を用いる必要がないため、安価で使い勝手がよい小型の検出装置化が可能となる。この手法は、簡単な装置で蛋白やDNA、抗原抗体反応などの生体由来分子を非標識で網羅的に解析できるという特徴がある。生化学分野だけでなく医療やセキュリティー分野での応用をめざす。 |
394 |
ポルフィリンのリン光を利用した色変化型光学酸素センサー |
朝倉 則行 |
東京工業大学 |
林 ゆう子 |
東京工業大学 |
これまで、酸素分子による白金ポルフィリンのリン光の消光を利用した光学酸素センサーの研究が行われており、空気の流れ方を検知するなどに実際に利用されているものである。この方法では、酸素濃度に依存してリン光強度が変化するが、色は変化せず、酸素濃度の視覚的検知に適していない。本課題では、装置の小型化と低価格化を目指し、酸素濃度に依存して色が変化する酸素センサーを開発を行う。 |
434 |
MEMS技術を応用した磁気嵐式ガスレートジャイロセンサの研究開発 |
小幡 勤 |
富山県工業技術センター |
谷野 克巳 |
富山県工業技術センター |
本研究は、MEMS微細加工技術を応用して、小型で高精度でかつ新しい検出方式によるガスレートジャイロを開発するものである。通常、角速度を検出するためには、検出素子部を振動させるあるいは、ポンプでガス流を作りコリオリ力による流れ方向の変化を検出するなどの必要がある。本研究では、磁気嵐現象をセンシング機構に取り入れたガスレート式ジャイロセンサを研究開発する。 |
452 |
針状焦電センサを用いた新規な赤外線顕微鏡の開発 |
會澤 康治 |
金沢工業大学 |
角井 嘉美 |
金沢工業大学 |
赤外線顕微鏡は工学や生物分野で広く使われているが、ナノレベルの観察を行うためには分解能の向上が必要である。本研究では、強誘電体薄膜を探針先端に形成した焦電型センサを試作し、ナノ領域までの分布計測が可能な赤外線顕微鏡の開発を目指している。試作するセンサは、導電探針先端に形成された強誘電体薄膜を使っており、先端径程度(最小数十nm)に限定された領域の赤外線を高感度で検出できる。本課題では、金属探針先端に形成した強誘電体薄膜の焦電センサーとしての諸特性と、これを用いた生体試料等の赤外線測定まで視野に入れて研究を行う。 |
467 |
チップ磁気共鳴技術 |
北川 章夫 |
金沢大学 |
常山 知広 |
金沢大学ティ・エル・オー |
電子スピンや核磁気の磁気共鳴測定は、材料科学、化学、生物学、医学などの学術的分野で広く用いられている。しかし、測定装置が大掛かりであり、民生・産業用途の開拓は進んでいない。本研究ではその小型化を目指し、シリコンチップ上に集積化された磁気共鳴センサを試作する。また、信号検出プローブをマイクロメートルまで縮小する実験を行い、生体内や各種製造装置内の微量物質測定や対象物質の局所的な分布測定に対応させる。 |
526 |
インダクション磁気センサを用いた非破壊検査システムの開発 |
田代 晋久 |
信州大学 |
坪井 開 |
長野県テクノ財団 |
本提案は、空芯コイルと簡単な電子回路を用い、環境ノイズや励磁用磁界をキャンセルする新しい設計法により、常温でSQUIDセンサ並の高感度を達成する磁気センサに関するものである。今回、本センサの性能にあわせて磁気特性の校正装置を製作し、実際にセンサを試作して校正・基本特性を測定して、設計性能に対する特性を評価する。さらに、実際に包装物内の異物検知を試みて、非破壊計測システムへの応用可能性を検討する。 |
682 |
フローセルを利用した重金属イオン微量分析法の開発 |
糟野 潤 |
龍谷大学 |
石原 英昭 |
龍谷大学 |
対流効果による重金属イオンの電極表面への高濃縮が期待できるフローセルを開発し、同セルと電気化学測定法を組み合わせて重金属イオンの迅速かつ高感度な検出を目指す。現場での迅速分析を考慮し、測定セルは有機溶媒や水銀電極といった有害物質を一切使わないもの、かつ微量のサンプルで測定できるように設計する。また、サンプル採取からサンプル溶液の測定セルへの導入までを1つのラインで行える装置を構築する。 |
686 |
キャリアドープによるGaN系希薄磁性半導体の磁性制御 |
園田 早紀 |
京都工芸繊維大学 |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
磁性元素のマンガン(Mn)を数%添加した窒化ガリウム(GaMnN)は、結晶中に希薄に存在するMnの間をキャリアが動き回ることで強磁性(磁石)になる、「キャリア誘起強磁性半導体」である。半導体と磁石の性質を両方持つため、これまで別々に構成されてきた半導体デバイスと磁気デバイスを一つのデバイスに融合できる新しい材料として注目を集めている。本研究では、GaMnNにSiなど安定なドナーを添加して、強磁性を発現させ、実用的なデバイスの実現を目指す。 |
740 |
ロボットハンド搭載用高精度小型6軸力覚センサの開発と応用 |
小泉 孝之 |
同志社大学 |
永田 和彦 |
同志社大学 |
現在のロボットハンドでは、人の「手」の様に複雑な作業を器用に実行できない。そこで、ロボットの指先に配置可能な、垂直方向とせん断2軸方向の計測のみならず、各指の姿勢を同定するために不可欠な、3軸周りの回転自由度を加えた高精度小型6軸力覚センサを開発する。ロボットハンドの指先に配置可能なひずみ式小型3軸力覚センサは開発済である。この特徴的な構造を基に、回転3自由度を計測可能な機能を追加することによって、特に「薄く」小型な(目標:直径18mm、高さ5mm)6軸力覚センサをめざし、プロトタイプを開発する。 |
815 |
超高感度水晶バイオセンサの開発 |
荻 博次 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
生体分子間の親和性および特定たんぱく質の検出を高感度に行うための水晶振動子バイオセンサを開発し,その性能を従来の振動子バイオセンサと比較する.水晶振動子表面にたんぱく質を吸着させ,そのときの振動子の共振周波数の変化から,吸着たんぱく質の同定と定量を行うという原理である.電磁波駆動による無線・無電極計測により,従来問題となっていた配線と電極の存在による感度低下の影響を無くす. |
958 |
分子性物質による高感度磁気センサーの研究・開発 |
花咲 徳亮 |
岡山大学 |
松浦 啓克 |
岡山大学 |
分子性物質からなる電子素子は、軽量性や柔軟性など無機物質にはない様々な利点がある。申請者は分子性物質での巨大磁気抵抗効果を、フタロシアニン分子系物質において発見した。この性質を高感度の分子性磁気抵抗素子に応用するために、磁気抵抗変化率の効率向上が不可欠である。そこで本研究では効率向上を目指した物質設計を行い、輸送特性等の物性を評価することで印加磁場に対する応答効率の向上を目指す。 |
1046 |
マイクロピラーアレイを有する微小液体クロマトグラフチップの開発 |
大平 文和 |
香川大学 |
十河 修二 |
香川大学 |
マイクロ・ナノ寸法の微細形状を形成出来る半導体プロセス技術を駆使して、微小な流路やその中にマイクロピラーアレイを形成し、このピラーアレイの作用により、様々な対象物の分離分析や、検出の高感度化を可能にする新しい微小分析チップを作製、評価する。特に本研究では、分析チップ流路内へのマイクロピラーアレイ形成法、およびこれにより小型化、高感度化等を可能とする新しいチップの実現を検証する。 |
1060 |
Development of a nanosensor for toxic materials |
ビジュ バスデバンピラィ |
産業技術総合研究所 |
細川 純 |
産業技術総合研究所 |
本研究の目的は、(1) 三重構造、すなわち光エネルギー供与部、光エネルギー受容部、発光部を持つ新規ナノセンサーの開発と(2)生体組織内や生態環境中の毒性イオンの超高感度検出への適用である。この適用により高効率高安定でかつ自己報告機能を有した高感度毒物ナノセンサーが世界で初めて開発可能となる。このナノセンサーは高発光効率のQD と優れたイオン捕集分子を選択的に使用することにより開発可能となる。開発の結果、様々な環境で長期にわたる高感度毒性イオン分析が可能となる。 |
1147 |
コンパクトディスク型マイクロチップを用いる表面プラズモン共鳴センサの開発 |
今任 稔彦 |
九州大学 |
緒方 道子 |
九州大学 |
コンパクトディスク(CD)上に微細流路(マイクロチャネル)を形成し,ポンプやバルブなどの可動部なしにCDの回転による遠心力を利用して試薬及び試料をマイクロチャネル内に導入し,試料中の各成分をマイクロチャネル内壁に固定した種々のタンパク質との相互作用により分離した後,表面プラズモン共鳴現象(SPR)を利用して検出する,新規SPRバイオセンサを開発するものである。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
研究概要 |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
23 |
生体材料を利用した高効率・低劣化特性を有する個体色素レーザの開発 |
川辺 豊 |
千歳科学技術大学 |
中島 博之 |
特定非営利活動法人ホトニクスワールドコンソーシアム |
生体高分子DNAを有機色素の母体材料とすることで、色素の発光効率が上がり、かつ高濃度状態の薄膜でも光増幅が可能である。この効果を利用することにより、高効率でコンパクトな波長可変固体化色素レーザの実用化が可能になる。本研究では本材料を共振器中に適切に装着することによって薄膜色素レーザを実現し、さらに経時劣化を逓減する条件を確定することによって実用化を図ってゆく。 |
82 |
個人用ホログラム作製法の研究 |
原田 建治 |
北見工業大学 |
鞘師 守 |
北見工業大学 |
本研究では、機能性高分子材料に表面レリーフ型ホログラムを記録・複製することにより、従来のように複製に金属の鋳型を必要とせず、簡易かつ安価にホログラムを少量生産(数十枚から数百枚)できる技術を確立する。今年度は本技術実用化に向けたキー課題、@複製ホログラム作製時間の短縮、A耐久性の向上、B厚み低減、の解決技術を生み出す具体的検討を研究目標とする。 |
97 |
高性能液晶波長可変フィルタの開発 |
中野 茂 |
21あおもり産業総合支援センター |
山口 紀久 |
21あおもり産業総合支援センター |
画像分光解析の分野において、解析を行うにあたり小型、簡便かつ高精度な画像分光フィルタが強く要求されている。液晶波長可変フィルタは、画像情報を保持しながら電気的な制御で任意に透過波長を設定でき、短時間かつ高精度で抽出することが可能なことから画像分光解析用光学フィルタとして多分野での用途が期待されている。実用化にあたり最も要求されている透過率の向上、不要波長光遮断について着目し検討を行い、高透過率で、かつ不要波長光遮断を実現可能にする液晶波長可変フィルタの技術開発を行う。 |
142 |
赤外複合レーザ光用超耐久性無機膜内装中空ファイバの長尺化 |
岩井 克全 |
仙台電波工業高等専門学校 |
小野 堯之 |
宮城工業高等専門学校 |
各種医療分野で応用が期待されている複合赤外レーザ光(止血レーザ光、切開レーザ光)伝送に環状オレフィンポリマー(COP)内装銀中空ファイバを用いているが、伝送光電力が大きくなるとCOP膜の損傷克服が課題である。本研究では、この問題を解決するために、ポリシロキサン溶液を基とし、耐環境性、耐熱性、耐久性に優れた無機薄膜内装中空ファイバの製作を試み、医療装置に必要な長さ2〜2.5 m、伝送特性70 %程度のファイバの実現を目的とする。 |
150 |
中赤外アイセイフ固体レーザーの小型・軽量化 |
佐藤 篤 |
東北工業大学 |
野澤 壽一 |
東北工業大学 |
本試験では、波長2ミクロン帯で発振する数百mWオーダーの中赤外域固体レーザーの開発を行う。この波長領域のレーザーは、可視光や近赤外光に比べ目に対する安全性が非常に高いため、ハイパワー動作においても安全なレーザー計測が可能であり、各種気体分子などをターゲットとした大気環境計測や分光、より長波長の赤外光を発生させるための励起用光源などへの応用が期待できる。特に、製品化に向けた小型・軽量化を目指し、研究を進めていく。 |
163 |
高効率・精密加工性を有する「光ファイバーレーザー増幅器」の開発と応用 |
佐藤 俊一 |
東北大学 |
芝山 多香子 |
東北大学 |
レーザー加工は、自動車を代表とする機械や半導体・電子などの産業界で広く利用されているが、さらなる省エネルギー化や精密加工性が待望されている。 偏光が放射状に分布した新しいタイプの径偏光レーザーは、高効率性と精密加工性を兼備した、次世代加工用レーザー光源として期待されている。本課題は、ビーム品質の優れた径偏光レーザー光の光ファイバー増幅装置開発を行い、材料加工への実用性を実証する。 |
556 |
機械式冷凍機を用いた高感度テラヘルツ半導体検出器システムの開発と評価 |
廣本 宣久 |
静岡大学 |
斉藤 久男 |
静岡大学 |
本提案は、応用範囲の広いテラヘルツによる計測分野において、鍵となる高感度テラヘルツ検出器システムに関するものである。通常、低雑音、高感度を達成するため、冷却に使用される液体ヘリウムにかわって、機械式冷凍機を使用し、取り扱いを容易にする。本検討では、評価の基準となる標準テラヘルツ光源を新たに構築し、本方式で課題となる振動、雑音に対する評価を進め、室温背景における最高感度を達成することを目標とする。 |
561 |
光ファイバーを利用した表面張力測定プローブの開発 |
齋藤 隆之 |
静岡大学 |
藤田 武男 |
静岡大学 |
本提案は、液体と接触した光ファイバー先端にできるメニスカスの形成速度から表面張力を求めることを原理とする光計測による表面張力計の実用化に関する研究である。計測には、ファイバーと液体の濡れ性が誤差要因となることから、本検討ではファイバー形状、信号処理両面から濡れ性の除去を検討するとともに、装置の小型化、メーカー現場での評価を通じて問題点の抽出と改良を加え、小型軽量で、かつ、耐環境変動に優れたシステムの構築をめざす。 |
597 |
新規ZnOナノ構造体の開発とUVランダムレーザーへの応用 |
苗 蕾 |
ファインセラミックスセンター |
岩間 紀男 |
名古屋工業大学 |
製造コストが安価で低閾値のUVランダムレーザー発振素子の実用化と応用開拓を目的に以下の研究を行う:“蒸気輸送法”を適用し、Si等の基板上に粗密のあるZnOナノロッド(直径約80-150nm、六方晶系、成長軸[001])群を形成、あるいはナノロッドの(010)面を互いに融合成長させることにより3Dのナノハニカム構造(壁の厚さ:80-100nm、壁の隙間(ホール)の直径:20-100nm、厚さ数百nm以上)層を得る。次に、これらのナノ構造体にNd・YAGレーザーの3倍波(355nm)を入射させ、360-400nm範囲のUV波長域で多重レーザー発振(ピーク値が高く、半値幅の狭い)を起こす閾値を評価し、低閾値を実現するナノ構造と作成条件を解明する。 |
635 |
複合酸化物中のエルビウムの配位数で整理した広帯域波長通信用光増幅器材料の開発 |
吉野 正人 |
名古屋大学 |
近藤 良治 |
名古屋大学 |
光ファイバ通信の通信容量の増大に対応するため、実用化している帯域以外での光増幅器の開発が期待されている。酸化物結晶中のエルビウムの発光を利用する提案がなされており、本課題では、これに関連して、複合酸化物中のエルビウムの配位数と増幅可能な波長域との関係に注目し、実用化にかなう性質を持った材料を開発することを目的としている。実用と同じ波長域の励起光によるフォトルミネッセンスのデータの蓄積を行い、実用化のための次のステップに繋がるデータベースを構築することを目標としている。 |
743 |
光パルス間位相の制御技術の開発とその超高速光時分割多重通信への応用 |
戸田 裕之 |
同志社大学 |
蔵野 慎介 |
同志社大学 |
本研究は、幅psオーダーの光パルス間位相を制御・安定化する技術を開発し、その超高速時分割多重通信への応用を図ることを目的とする。具体的には、例えば40GHz光クロックから、隣接光パルス間の位相を安定化させた160GHz光クロックを生成する4倍の逓倍回路を作成する。作成した逓倍回路や多重回路の特性を測定して、市販の光回路に対する優位性を明らかにする。 |
788 |
光機能性酸化膜の低温成長と発光デバイスへの応用 |
寺井 慶和 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
本研究では、発光機能を有する透明酸化物の低温成膜技術を開発し、フレキシブル基板上の新規発光デバイスの作製を目的とする。本研究では、炭素含有Si酸化膜を透明酸化物母体と位置づけ、高効率発光が得られる希土類元素を母体中に添加することで新規光機能性酸化物を創製する。希土類添加機能性酸化膜の作製は、これまでに開発したプラズマCVD法により60℃以下の低温一貫成長で行い、可視光領域のデバイスの作製を最終目標とする。 |
808 |
共振電極と分極反転構造を用いた高性能光SSB変調器の開発 |
村田 博司 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
高速光SSB変調器は、次世代のペタビット級光通信・光ファイバー無線や高分解能光計測におけるキーデバイスである。本研究課題は、代表研究者が提案している分極反転構造光SSB変調器に、新たに考案するバランス定在波共振電極と補正用電極を適用することで、その低電力駆動化と高消光比化を追究するものである。実際に、準ミリ波〜ミリ波帯で動作する小型高性能光SSB変調器を試作して動作実証実験を行い、その有用性を明らかにする。 |
925 |
半導体ナノ粒子を用いた高輝度エレクトロルミネッセンスパネルの開発 |
藤田 恭久 |
島根大学 |
北村 寿宏 |
島根大学 |
島根大学が特許出願している窒素ドープ酸化亜鉛(ZnO)等のナノ粒子を用いて低コストで大面積な高輝度エレクトロルミネッセンス(EL)パネルを開発することを目的とする.本研究では,ナノ粒子を工業的に利用できる生産性の良い方法で溶媒に高濃度に分散し,薄膜化する技術を探索し,これらを発光層としたエレクトロルミネッセンスパネルを試作する.更に,低電圧動作,寿命,効率等に関する課題を見出し,実用化への基礎を固める. |
1011 |
超高速光スイッチング材料の開発 |
笠谷 和男 |
山口大学 |
大高 聰 |
山口大学 |
光通信などに必要とされる超高速全光スイッチの材料である三次非線形光学材料を有機化合物で開発する。本研究では、有機色素を含む薄膜を作製し、その光スイッチング効率と応答をフェムト秒レーザーを用いて評価することにより、実用に近い超高速で光スイッチング効率の高い、かつレーザー光による劣化の少ない材料を開発する。 |
1015 |
微小光共振器を用いた半導体量子ドットレーザーの開発 |
栗巣 普揮 |
山口大学 |
大城 和宣 |
山口ティー・エル・オー |
情報通信機器や信号機などに実用されている半導体レーザーでは、素子のさらなる高効率化が望まれている。本研究では、「光遷移確率の増大が見込まれる光波長程度の寸法を持たせた微小光共振器」の光活性層に、「0次元の量子閉じ込めにより電子の状態密度の集中が発現する半導体量子ドット」を採用することで、レーザー発振が発現する半導体量子ドット微小光共振器を開発する。 |
1029 |
サブミクロン幅光配線技術の開発と応用 |
原口 雅宣 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
表面プラズモン(SPP)伝搬を利用したサブミクロン幅の光導波路について,1)低損失の急激な曲げ構造の開発,2)超小型波長選択フィルタの開発,を目的とする.そのため,SPPを伝搬させる金属ナノ1次元構造について数値解析により設計を行い,その一部を実際に作製し,光伝搬実験によりその特性を実証する.曲げ角90度程度の低挿入損失の作製しやすい曲げ構造と,面積で数平方マイクロメータ以下の超小型波長選択フィルタを実現する. |
1053 |
半導体レーザー励起高強度テラヘルツフォトニック結晶光源の開発 |
鶴町 徳昭 |
香川大学 |
福井 次郎 |
香川大学 |
これまで未開拓領域といわれてきたTHz帯域(0.1〜10THz)が注目を集めるようになって久しい。近年のレーザー技術の進歩に伴い、この帯域における画期的な発生・検出法が開発され、THz分光が大きく進展した。しかし、フェムト秒パルスレーザーをベースとした現在市販されているTHz分光光度計はいまだ高価であるため、十分に普及しているとは言いがたい。また、現在のTHz光強度も不十分である。本申請においては半導体レーザー励起のTHz帯1次元フォトニック結晶構造を利用した新しい高強度高指向性THz光源および増幅器の開発を目指す。 |
1094 |
半導体レーザによるコンパクトな200nm領域波長可変深紫外線光源の開発 |
野中 弘二 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
電子部品のプロセスや水環境殺菌に用いられている200nm近傍の極短深紫外線の発生は、ランプなど面出力は大きいが集光や低波長品質のインコヒーレント光の大規模装置が主流である。今後の分子分光・細胞改質など顕微鏡と合わせたナノ計測・プロセスには、ねらったポットに集光が可能で波長可変・コヒーレンスでコンパクトな高品質光源が必用だ。代表者は安価でコンパクトな青色LDと光非線形現象による高品質・小スポットの深紫外発生を提案してきた。本研究でコンパクト性を維持しながら出力の実用レベルへの向上と波長の可変性の広帯域化を実現し、ナノ分光光源としての実用可能性を検証する。 |