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「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成18年度採択課題 事後評価報告書

平成19年10月

独立行政法人科学技術振興機構

 

6.

評価対象課題の個別評価

 8 マルチバンド平面アンテナを用いた多周波共用送受信装置

 

 

企業名

:アンテナ技研株式会社

研究者(研究機関名)

:羽石 操(埼玉大学 工学部)

 

1)

モデル化の概要および成果

 一つのアンテナを用いて複数の周波数を受信可能とするマルチバンド平面アンテナの領域において、従来のマルチバンド平面アンテナでは不可能であった、5波の周波数、特に、GPS、無線LANETCと近年急速に需要が伸びている非常に有望な周波数帯が受信可能であり、かつ、各々の周波数において、すべての偏波を送受信可能とするマルチバンド平面アンテナの開発、及び各アンテナの使用周波数に対応する夫々の周波数の分波器の試作を行った。

その結果、これらアンテナおよび分波器のコンポーネントを一体化してこのシステムに適合した多周波共用送受信装置を完成させ、本マルチバンド平面アンテナを用いた多周波共用送受信装置の基本性能を検証し、良好な動作が確認された。

2)

事後評価

1

モデル化目標の達成度
 目標は概ね達成できたと評価する。課題は、地上波デジタル放送用のアンテナ、信号処理、受信評価に関する技術改良である。

2

知的財産権等の発生
 新たな特許出願がなされ、今後の出願も期待できる。

3

企業化開発の可能性
 基本技術が開発され、試作機の性能も優れているが、目標とする製品像が不明確であり、このままでは実用化の可能性はあまり期待できない。企業化自体の課題と難しさが明確化した。

4

新産業及び新事業創出の期待度
 新技術の特徴を生かした製品開発、新事業創出に意欲のある人材の参画が必須であり、今の陣容での新事業創出の期待度は小さい。一段の努力を期待する。

3)

評価のまとめ

 技術開発目標はほぼ達成しているが、製品化、企業化の段階へ進むには、新たな発想と人材の参加が必須と判断する。

 

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This page updated on Oct. 15, 2007
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