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「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成18年度採択課題 事後評価報告書

平成19年10月

独立行政法人科学技術振興機構

 

6.

評価対象課題の個別評価

 2肝疾患早期診断のためのImmunoMS検査システムの研究開発

 

 

企業名

:株式会社 MCBI

研究者(研究機関名)

:白木 克哉(三重大学 医学部附属病院) 他

 

1)

モデル化の概要および成果

 質量分析による血中ペプチドバイオマーカー検査キットを試作し、肝がん・肝硬変・慢性肝炎患者の血清サンプルを用いて診断における有効性を評価することが課題である。成果としては、肝がんの高精度診断検査キットを1種類のマーカーについて試作することができた。このキットは数値目標である200μl以下の少ない血清量で使用可能であり、感度・再現性の数値目標も達成した。肝がん、健常人各10例の臨床サンプルによる診断有効性の評価は目標を達成した。これにより、患者血清を用いた臨床サンプルの測定による診断における有効性を評価することができた。また、肝がんの進行状態に対応する他のマーカーについても同様のアプローチで検査キットを作製出来る見通しを得た。

2)

事後評価

1

モデル化目標の達成度
 肝がんの高精度診断検査キットの試作は1種類のマーカーに限定されたが、これについては感度、再現性、サンプル量、検査時間など診断有効性についての所期の目標がほぼ達成された。

2

知的財産権等の発生
 H19年度中の出願が期待できる。

3

企業化開発の可能性
 1種類のマーカーについては、ほぼ十分な検討データが得られ、有効性が示された。今後、肝がんの進行状態に対応する他のマーカーについての検査キットの充足並びに臨床有効性試験(治験)による評価により企業化の見通しが開ける。

4

新産業及び新事業創出の期待度
 治験が通り、広く医療診断等に用いられれば、新しい検査市場として医療・ヘルスケア分野で新産業創出にもつながる。また、高速で高精度な血清診断が可能になれば患者負担が大幅に低減され、社会的意義も大きい。

3)

評価のまとめ

 定量性の評価については更に充足する必要はあるが、検査キット作製等につながる積極的な成果が得られている。今後、同様の手法を用いて、種々の診断・検査キットが開発されることが可能となるが、品質保証、治験等の実用化への残された課題を着実にクリアしていくことが望まれる。本研究成果は、血液ペプチドバイオマーカーを肝疾患診断システムとしてはじめて実用化し、新規の診断薬市場の開拓に大きく貢献する可能性を秘めている。

 

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This page updated on Oct. 15, 2007
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