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「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成18年度採択課題 事後評価報告書

平成19年10月

独立行政法人科学技術振興機構

 

6.

評価対象課題の個別評価

 19 超高分解能X線顕微鏡用微少焦点X線ターゲットの開発研究

 

 

企業名

:株式会社 アイデン

研究者(研究機関名)

:白石 斉聖(神戸大学 農学部) 他

 

1)

モデル化の概要および成果

 特定の波長領域のLEDアレイ光源を利用した新規の近赤外線分光法を用いた、非破壊型野菜内硝酸イオン濃度測定用小型汎用計測機器の開発を行った。

その結果、

*LED光源による硝酸イオン濃度の計測についても計測が可能であることを実証できた。

*計測に必要な波長は濃度計測に必要な12波長を特定し、検量線寄与率として0.91と満足する結果を得た。

*測定範囲は、100〜5,000ppmの濃度範囲で測定可能であり、 測定精度を示す相関係数0.79であり、目標の0.9にはとどかなかったが実際の硝酸イオン濃度計測は十分可能であることが実証できた。

2)

事後評価

1

モデル化目標の達成度
 透過型・反射型と2方式を試作したが、近赤外線と硝酸イオン濃度の相関係数は未達成で最適化が必要となる。また、光源及び検出器を小型計測器に纏めたが、受光計測のソフトが未完成である。

2

知的財産権等の発生
 期間内には出願されていないが、今後出願予定である。

3

企業化開発の可能性
 企業化を行うためのデータは得られたが、解決しなければならない課題も明確化され、この開発で得られたデータのみでは企業化は困難である。

4

新産業及び新事業創出の期待度
 目標の数値が達成できれば新産業創生は可能である。

3)

評価のまとめ

 本技術が目指す小型・低価格硝酸イオン測定器実現には、新LEDの開発など解決しなければならない課題が多く、製品化には今回の研究で明らかになった測定の根幹となる発光部と受光部の問題を解決する基礎研究を時間をかけて実施する必要があろう。

 

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This page updated on Oct. 15, 2007
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