トップ独創モデル化事後評価報告書評価報告書目次>個別評価


 

「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成18年度採択課題 事後評価報告書

平成19年10月

独立行政法人科学技術振興機構

 

6.

評価対象課題の個別評価

 18硝酸性窒素浄化能を有する高分子固体電解質型浄水装置の試作

 

 

企業名

:菱彩テクニカ株式会社

研究者(研究機関名)

:町田 正人(熊本大学 大学院自然科学研究科)

 

1)

モデル化の概要および成果

 地下水は飲料水の源として、家庭用水、農業用水、工業用水等として広範囲で利用されているが、近年、化学肥料や工業排水により、地下水中の硝酸イオンの濃度が増加している。

一方で、硝酸イオンによって汚染を受けた水が人体内に取り込まれると、乳児の突然死やガン、アトピー、糖尿病など深刻な健康被害を引き起こすことが次第に明らかになってきている。

今回試作した「高分子固体電解質膜を使用した浄水装置」は、水中に含まれる硝酸イオンを高効率で窒素ガスに変換して浄化する方法としての可能性を確認するため、熊本大学 町田教授と共同研究を行い、初期の目標をほぼ達成することが出来た。

2)

事後評価

1

モデル化目標の達成度
 硝酸イオンの浄化到達濃度以外の目標値は達成した。

2

知的財産権等の発生
 なされていない。早急に出願すべきである。

3

企業化開発の可能性
 企業化開発のためのデータは得られた。但し低価格化、処理速度の向上が不可欠である。

4

新産業及び新事業創出の期待度
 浄水産業の新たな分野の創生として期待できる。

3)

評価のまとめ

 家庭で使用するための浄化処理量の向上、到達濃度など実用的な数値を設定し開発を行う必要がある。この技術は浄水産業の新たな分野を創生することができるので、特に販売価格を考慮した技術開発の加速をお願いしたい。

 

戻る

次へ


目次に戻る


This page updated on Oct. 15, 2007
Copyright©2007 Japan Science and Technology Agency.
www-admin@tokyo.jst.go.jp