「減災どこでも理科実験パッケージ」
2022年09月13日
- 主催:
お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所(旧 サイエンス&エデュケーションセンター:SEC)
解くべき課題
◆教室や教材が失われた被災地での理科実験の継続
◆コロナ禍における休校期間中等、オンラインでも扱える理科教材の必要性
◆理科教育と科学コミュニケーションの振興
取組のポイント
◆手軽な材料で制作し、被災地やリモートでも使える理科教材
◆全国の理科の先生に科学コミュニケーションの担い手として活躍してもらうため、さまざまなプログラムを展開
◆東日本大震災が被災地の理科教育支援のきっかけ
◆2016年度からは小学校3年から中学校3年までの学習指導要領の単元に対応する実験教材をまとめた「減災どこでも理科実験パッケージ」
◆「お茶の水女子大学 理科教材データベース」の公開
取組内容
◆教室が崩壊した被災地や、コロナ禍のリモート授業でも活用できる理科教材
・100円ショップなどで手軽に入手できる材料で制作。
・送付可能で、リモートでも使える。
・自分たちでも作れるよう、材料、作り方を「お茶の水女子大学 理科教材データベース」で公開。
◆理科教育と、科学の内容をわかりやすく伝える科学コミュニケーションの振興
・東京都北区はモデルケースとして連携。
・文京区立第六中学校の川島紀子教諭とともに、自宅でできる「だ液による食物の消化実験」などの教材を開発。
◆被災地と連携して活動
・2011年9月には岩手県の被災地に現地入り
・熊本地震、西日本豪雨や北海道胆振東部地震、令和元年台風19号の被災地にも足を運び、理科教育を支援
◆理科教材の具体的な例
・タブレット顕微鏡は、専用レンズプレートや100円ショップでも購入できるマクロレンズなどをタブレットに装着することで顕微鏡に早変わりする。
・磁気観察ケースは、シャーレにカラータイ(100円ショップなどで入手可能)を入れて、磁石を近づけることで磁界観察ができる。
・回路カードは、ハガキサイズの金属シート(表面絶縁)に銅箔(どうはく)テープ貼った台紙に豆電球や乾電池などを置くことで、回路ができる実験教材。
・3Dプリンターによる地域の立体地形は、3Dプリンターで打ちだした近隣の地形を紙粘土で個人用に複製して、想定される危険について書き込みながら学ぶことができる。
シナリオの関係者
お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所 研究所長 千葉和義氏