かぐわしき、この世界―嗅覚メカニズムの解明でQOLを上げる
2021年03月16日
- 主催:
東京大学大学院農学生命科学研究科 教授 東原和成氏
解くべき課題
◆嗅覚に働きかけるサービスの多様化
◆不明な点が多い嗅覚メカニズム
◆匂いの効果を調べるための技術開発
取組のポイント
◆匂い分子が人の身体に及ぼす効果の解明
◆匂いの客観的な評価基準の作成
◆匂いを活用した製品、空間づくり
取組内容
◆数百ある「匂いセンサー(嗅覚受容体)」の機能と実証
・数十万種類ある匂い分子の質に貢献する嗅覚受容体の機能解析に成功。
◆悪臭がもたらす不快感が体に与える影響を科学的に解明
・唾液中に分泌される酵素量(α-アミラーゼの量)を定量して、不快な匂いでストレスが増すことを発見。
・悪臭とされる匂い物質でも、心地よいと感じる匂い物質と合わせると、α-アミラーゼの分泌量が大幅に減少、ストレスも感じなくなることを発見。
・視覚や聴覚からの情報や感じ方によって悪臭によるストレスの度合いが変化することを発見。
◆自在に香りをデザインする技術の実現を目指す
・香りの評価基準を作り、香りの感じ方を予測。
・嗅覚受容体の感度に個人差があることを発見。
・匂いの好き嫌い、匂いによる情動・行動の変化に影響する嗅覚メカニズムの解明を目指している
・オーダーメイドの香料、すべての人が心地よい環境づくりのための技術、微弱な匂いを継続的に使用した際の健康効果への影響を研究中。
・企業の商品開発に応用できる仕組みづくりを開始している。
シナリオの出どころ
お問い合わせ先
東京大学大学院農学生命科学研究科 教授 東原和成氏
- ktouhara@g.ecc.u-tokyo.ac.jp