JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

「食」の未来をどう作るか

2019年10月21日

シナリオを描く

  • 主催:

    「未来デザイン・オープンプラットフォーム(略称:CHANCE)」

  • 開催日:2019年3月26日 ~2019年3月26日

解くべき課題

◆未来の食についてあるべき姿と課題
◆世界人口の増加による将来の食糧不足、中でもタンパク質源のひっ迫

取組のポイント

◆「未来デザイン・オープンプラットフォーム(略称:CHANCE)」(科学技術振興機構が提唱)構想の一環として開催。賛同機関とその呼びかけで集まった研究者や産業界の人々、食の未来と科学技術について語り合った。

◆今回のテーマ:「培養肉」は社会に受容されるか

・東京大学生産技術研究所教授 竹内昌治氏 
新しい食品生産の技術として注目される「培養肉」について発表。日清食品ホールディングスとの共同研究でサイコロ状の筋組織を作ることに成功。

・弘前大学人文社会科学部准教授 日々野愛子氏 
新しい食品やテクノロジーが社会に受け入れられていくプロセスについて講演。
 
・立命館大学食マネジメント学部教授 阿良田麻里子氏
食の多様性の観点からハラール文化や食の禁忌について講演。
 
・味の素株式会社グローバルコミュニケーション部 畝山寿之氏
将来起こるとされる世界的なタンパク質源不足や食糧問題に対する“うま味”研究の貢献について講演。

取組内容

◆「培養肉」とは、牛などの細胞を組織培養して食肉を生産する技術。国連食糧農業機関(FAO)などが警鐘を鳴らす、世界人口の増加による将来の食糧不足、とりわけタンパク質源のひっ迫や、畜産による環境負荷の増大に貢献する技術として注目されている。

◆竹内氏は、「培養肉は肉の代替品ではなく、肉そのもの。肉としての味・におい・食感などが備わっている『おいしい肉』」を目指しているという。

◆日々野氏は、食品が社会に受け入れられるためには、安全性の裏付けや美味しさ以外に、「自然さ」や新テクノロジーが許容されるまでの「時間」も重要な要素と説明。

◆議論は食育や食文化から先進国を中心とした「フードロス」などの社会問題まで広く意見が出された。SDGsが掲げる17の目標をはじめとした社会の諸問題を解決していくには、広い視野や多様な知見が求められる。

議論の参加者

・SDGパートナーズ代表 田瀬和夫氏
・東京大学生産技術研究所教授 竹内昌治氏 
・弘前大学人文社会科学部准教授 日々野愛子氏 
・立命館大学食マネジメント学部教授 阿良田麻里子氏
・味の素株式会社グローバルコミュニケーション部 畝山寿之氏
(所属・役職は2019年3月時点)

関連情報

「食糧不足」に関する情報
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「未来の食」に関する情報

お問い合わせ先

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