practices取り組み事例
厳しい環境条件下で生育できる作物の創出
概要
理化学研究所 環境資源科学研究センター(CSRS)は、環境に優しい生産技術やそれらを活用した農業生産を実現し、持続的な人類社会の構築に貢献します。
理研CSRSでは、環境に優しい生産技術等の取組の一つとして、地球温暖化によって引き起こされている干ばつや環境ストレスなどの厳しい条件下でも生長する、生産性の高い作物の開発を行っています。
干ばつ時、植物は水不足の影響から細胞を保護するための物質(ガラクチノール)を蓄積することが知られています。理研CSRSは、国内外の関連機関(JIRCASやCIATら)と協力して、シロイヌナズナのガラクチノールを合成する酵素遺伝子(AtGolS2)を通常のイネに導入することにより、干ばつ耐性が向上した遺伝子組換えイネを開発しました。このイネを用いて、複数年に渡って圃場試験を行った結果、30日間を超える無降雨期間という厳しい干ばつ条件下でも、高い収量を維持できることを実証しました。

お問い合わせ
- 理化学研究所 環境資源科学研究センター
- URL : http://www.csrs.riken.jp/
- e-mail :
- Reference
- Selvaraj et al. Plant Biotechnol J. 2017 doi: 10.1111/pbi.12731
機関
教育研究機関