信原 幸弘

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東京大学大学院総合文化研究科 教授
「人と情報のエコシステム」研究開発領域アドバイザー

1954年生れ。専門は心の哲学。2017年に『情動の哲学入門』を刊行し、「情動が主役、理性は補佐役」であり、適切な情動こそが人間の生にとって最も重要だと論じる。これと関連して、批判的思考の「情動論的転回」を唱え、適切な情動を基盤とする「知的徳」が批判的思考を可能にすると主張。また、人工知能の哲学では、フレーム問題に関して、物事の関連性を瞬時に捉える情動がその解決の鍵となると力説。総じて理性主義的人間観から情動論的人間観への転換を試みている。