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JSTnews 2019年9月号

JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。

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2019年9月号

特集
創薬の未来を拓く クライオ電子顕微鏡
ゲノム編集で誕生 「金の卵」を産むニワトリ

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P.03特集 1― 創薬の未来を拓く クライオ電子顕微鏡

特集の写真

たんぱく質など生体分子の3次元構造は、生命科学や創薬の研究に欠かせない基盤情報である。ここ数年で飛躍的に増加しているのが、クライオ電子顕微鏡によるたんぱく質の構造解析数だ。「クライオ(低温)」という名の通り、生体分子を低温に急冷することで生のままの観察を実現した。東京医科歯科大学の藤吉好則特別栄誉教授と日本電子は、日本で最初にクライオ電子顕微鏡を開発し、30年以上にわたって改良を重ねてきた。最新の装置には、従来は困難だった脂質膜中のたんぱく質の構造解析を可能にする新たな技術を搭載している。たんぱく質や薬剤の3次元構造を世界最高レベルの分解能で解析できると注目が高まっている。

P.03-07をPDFで読む(PDF:3 MB)

P.08特集 2― ゲノム編集で誕生 「金の卵」を産むニワトリ

特集の写真

バイオ医薬品などで需要が高まる有用たんぱく質は、生産コストが極めて高いという問題を抱えている。この状況を打破するべく、産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門の大石勲研究グループ長が着目したのが、生産コストが低い鶏卵だ。ゲノム編集によりニワトリの遺伝子を組み換え、有用たんぱく質を大量に含んだ「金の卵」を産ませる技術を開発し、より安価で簡便なたんぱく質生産を可能にした。

P.08-11をPDFで読む(PDF:2 MB)

P.12数字に見る科学と未来― ナノスケールのワイヤを使い 1ミリリットルの尿でがん検査

数字に見る科学と未来の写真
Vol.12 戦略的創造研究推進事業さきがけ

ナノチューブ、ナノ粒子、ナノリボンなど、これまでにない機能を持ったナノメートル(10億分の1メートル)スケールの新しい材料が開発されている。名古屋大学大学院工学研究科の安井隆雄准教授は、ナノワイヤを利用して、わずか1ミリリットルの尿からがんを特定する技術を新たに発見した。

P.12-13をPDFで読む(PDF:0.87 MB)

P.14NEWS & TOPICS― JSTの最近のニュースから

NEWS & TOPICSの写真
研究成果
金属にも絶縁体にもなるマグネタイトをナノサイズに 特性の解明やナノエレクトロニクス応用へ期待
研究成果
緑は進め 赤は止まれ 光で微生物の代謝を制御 物質生産の効率化へ
開催予告
10月25日(金)「第4回ACCELシンポジウム」開催 トップサイエンティスト×プログラムマネージャーの社会変革への挑戦
開催報告
科学が社会に貢献するためSDGsを自分事に 「京都大学『超』SDGsシンポジウム 資源・エネルギーと持続可能性」を共催

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P.16さきがける科学人― 何歳からでも活躍できる社会の実現を目指して

さきがける科学人の写真
国際科学技術協力基盤整備事業 高齢者のための革新的仮想視覚・力覚刺激呈示システムの開発
未来社会創造事業 人材の多様性に応じた知的生産機会を創出するAI基盤

東京大学 先端科学技術研究センター 講師

檜山 敦

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ロゴ:未来をひらく科学技術 JST news

ISSN 2433-7927

編集発行/ 国立研究開発法人科学技術振興機構 総務部広報課

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