JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2017年度>2017年12月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03
植物由来の新素材で循環型社会をめざす
植物由来のバイオマス材料として、注目を集めるセルロースナノファイバー。幅わずか3ナノ(10億分の1)メートルと極細の繊維は、軽く、強いだけなく、環境にも優しい。触媒反応による植物繊維の分離に成功し、応用への道をひらいたのが、東京大学大学院農学生命科学研究科の磯貝明教授だ。
P.07
幻想的な光の世界をつくる透明スクリーン
プロジェクターの映像を投影するスクリーンが不透明な生地でできているのは、透明だと光が透過して映像が映らないからだ。その「常識」を覆し、透明なガラスやアクリル板をスクリーンへと進化させる光学材料が東京工業大学物質理工学院の戸木田雅利准教授、渡辺順次名誉教授らのプロジェクトから生まれた。既に製品化され、空間演出や電子看板、自動車用ヘッドアップディスプレイなど用途の拡大が期待される。
P.12第 7 回 戦略的創造研究推進事業 CREST
指紋型センサーで手触りの数値化に挑む
人間は五感を使い、外部の情報を得ている。五感の中でも視覚はカメラ、聴覚はマイクを用いて電気信号に変換され、さまざまな分野で利用されている。近年、開発のターゲットとして注目されているのが触覚だ。香川大学工学部の高尾英邦教授は、指先のように微細な触覚情報を取得するシステムを開発している。
P.14JSTの最近のニュースから
NEWS & TOPICS
【研究成果】細胞を壊さずに液体とのなじみやすさを調べる装置を開発 【開催報告】最短命県返上に向け産学官民が結束 【研究成果】1台のパソコンでビッグデータを処理できる手法を開発 【開催報告】生命科学分野のデータベース統合に関する「トーゴーの日シンポジウム2017」を開催
P.16戦略的創造研究推進事業 さきがけ
姿を現し始めた「もう1つの臓器」
東京工業大学 生命理工学院 准教授山田 拓司
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透明なガラスやアクリル板をスクリーンへと進化させる光学材料を開発したのは、東京工業大学物質理工学院の戸木田雅利准教授(右)と渡辺順次名誉教授(左)。透明フィルムが貼られた東京タワー展望台の窓ガラスには、美しく舞う雪の結晶が映し出され、夜景と調和した幻想的な世界をつくる。