JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2013年度>2013年9月号
JSTnewsは、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03国際共同研究でマグロ類の生態を解明し、資源管理に貢献する
太平洋のマグロ育成を究める
世界的なマグロ需要の急増で天然のマグロ類の減少が心配されている。JSTと国際協力機構(JICA)が連携する「地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)」のもとに、その解決策を探究するプロジェクトがある。近畿大学水産研究所、パナマ共和国水産資源庁(ARAP)、全米熱帯マグロ類委員会(IATTC)が力を合わせ、マグロ類の持続的な利用に向けた資源管理と養殖技術向上を目指している。
P.08基礎と臨床の連携から診断・治療イノベーションを目指す異なる分野・手法が結び付いた独創的な研究課題の数々がもたらす新たな可能性
精神・神経疾患研究の新たな道を開く
さまざまな病気を治療する先進的な医療技術が生まれる中、今も治療が難しいのが、アルツハイマー病など脳神経の損傷を伴う神経疾患や、うつ病をはじめとする精神疾患だ。いずれも、診察時に客観的に検査できる項目がまだ少なく、診断も困難な分野である。こうした状況を改善し、新しい診断法や治療法を生み出そうとする意欲的な研究領域が、JST CRESTにある。
P.12細胞運動をシミュレーションし、未解明の症状や原因を予測する
数学で皮膚機能の謎に迫る
皮膚は生き物にとって大切な「服」である。全身の表面を覆い、体内の水分を保持し、細菌などの侵入を防ぐ「バリア機能」と呼ばれる大切な役割を持つ。 だが、皮膚の最も大事なバリア機能がどのようなメカニズムで維持されているのかは、よくわかっていない。こうした皮膚の謎を解明するため、世界でも珍しい数学と生理学を融合した皮膚科学の新たな研究が進められている。
P.14JSTの最近のニュースから… TOPICS
P.16戦略的創造研究推進事業さきがけ「脳神経回路の形成・動作と制御」領域 研究課題「匂いに対する特異的な行動や情動を制御する神経ネットワーク」
嗅覚メカニズムの未知の世界を切り開く
大阪バイオサイエンス研究所 研究員 小早川 高
ページトップへ
2002年にクロマグロの完全養殖という世界初の快挙を成し遂げた近畿大学水産研究所は、現在、JSTと国際協力機構(JICA)が推進する地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)のもとで、キハダの研究を行うパナマ・アチョチネス研究所との共同研究を進めている。クロマグロが産卵する夏は、水産研究所大島実験場に全米熱帯マグロ類委員会及びパナマ水産資源庁の研究者が来日し、共にクロマグロに関する研究を実施してい る。実験場前の海岸で、来日した研究者と日本人研究者らとの集合写真。