[本文]

JST トップ > A-STEP機能検証フェーズ トップ > 研究開発成果 > 有機無機ELの長寿命化に貢献する室温原子層堆積・ガスバリア
line

有機無機ELの長寿命化に貢献する室温原子層堆積・ガスバリア

印刷はこちら(PDFファイル)
seika10

無機ELとは

・分散型無機EL照明は、フィルム上に形成された薄型・フレキシブルなシート発光デバイスで、シート全体が面的に発光し、目に優しい柔らかな光が得られます。
・軽量で取り付けも簡単なため、インテリア、天井、壁面、間接発光、あるいは飲食店のメニューや夜間サインボードなど、アイデア次第で様々な用途に使えます。
・白色の他にカラー発光させることができ、曲げたり、折ったり、切ったりなどの加工も可能です。
・極薄(厚さ0.1mm~)を活かした、自由度の高い製品設計が可能です。

技術概要

無機ELデバイスは簡易な塗布技術で製造できるため、低コストなティスプレイとして実用が期待されています。しかし、多くの蛍光微粒子は湿度に弱く、発光劣化の問題があり、長寿命化を果たすためには、湿度や酸素の浸透を抑える必要があります。山形大学では蛍光微粒子自体を室温でセラミックスコーティングすることで、蛍光微粒子の劣化を抑える技術を開発しました。開発した技術は、EL素子の長寿命化と信頼性を向上させることに貢献します。

製品化・実用化への課題

無機ELの製品化のために、48h連続点灯で輝度維持率90%を目標にバリア技術の最適化を行っています。また、無機ELデバイス自体の構造を見直し、高輝度化・長寿命化の検討をすすめています。

製品化・実用化の見込み

・微粒子コーティング用室温原子層堆積装置は、無機ELに限らず、有機EL、量子ドット蛍光体へのコーティングに活用が可能であり製品化を検討しています。
・関連プロセスの受託サービスを行うベンチャー起業について、大学発新産業創出プログラム(START)の支援を受けて検討を進めています。

研究開発機関情報

機関名:国立大学法人 山形大学

部署名:大学院理工学研究科 電気電子工学専攻

研究責任者:教授 廣瀬 文彦

支援プログラム

事業名:マッチングプランナープログラム企業ニーズ解決試験

研究課題名:分散型無機EL用硫化亜鉛蛍光体粒子への室温原子層堆積法によるアルミナコーティング

支援期間:平成28年6月~平成29年3月

研究開発に関するお問い合わせ

国立大学法人 山形大学 大学院理工学研究科 廣瀬研究室

TEL : 0238-26-3767

http://fhirose.yz.yamagata-u.ac.jp/index.html

ページの先頭に戻る