プロジェクト紹介
目標6 研究開発プロジェクト大規模・高コヒーレンスな動的原子アレー型・誤り耐性量子コンピュータ
プロジェクトマネージャー(PM)大森 賢治自然科学研究機構 分子科学研究所 教授/研究主幹
概要
光ピンセットを用いて大規模に配列させた冷却原子量子ビットの各々を、自在かつ高速に移動させつつゲート操作、誤り検出・訂正を行う動的量子ビットアレーを実装します。さらに、緊密な産学連携の下で全ての構成要素を統合・パッケージ化し、従来に無い高い安定性とユーザビリティを達成します。これらのイノベーションにより、2050年までに経済、産業、安全保障に革新をもたらす誤り耐性量子コンピュータの実現を目指します。
2030年までのマイルストーン
量子誤り検出・訂正機能を備えた大規模かつ高機能な冷却原子型量子コンピュータを実現します。
2025年までのマイルストーン
高機能の量子ビットとして運用可能な2次元原子配列において、量子ビット間のエンタングルメント生成を実現するとともに、量子誤り検出のための非破壊測定技術を開発します。
研究開発の概要
研究開発テーマ構成
各研究課題およびチーム構成を以下の図に示します。産学の幅広い領域から最適な課題推進者を結集しました。各課題の遂行においては、それぞれの制約条件、進捗、成果が互いに強く影響を及ぼし合いながら開発が進むことが予想されるため、必ずしも項目ごとに課題推進者を独立に配置する形式をとらず、複数の開発ユニットを組織し、それらが必要に応じて各項目を横断しながら研究開発を進める体制を構築しました。
課題1~3にまたがる冷却原子ユニットでは、分子研・京大・理研から国内トップの冷却原子実験研究者を結集させました。ハードウェア開発ユニットでは、産学の緊密な連携体制として、日立製作所及びInfleqtion, Inc.d.b.a.ColdQuntaら課題推進者が参画するとともに、研究協力者として浜松ホトニクスとの連携を進めます。レーザー開発ユニットは、レーザー開発のトップ研究者と冷却原子実験研究者とのジョイントチームになっています。課題3の量子誤り検出・訂正アーキテクチャの理論開発では、小芦プロジェクトの藤井啓祐氏と緊密に連携します。
課題推進者リスト
大森 賢治 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 教授/研究主幹 |
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Sylvain DE LESELEUC | 自然科学研究機構 分子科学研究所 助教 |
富田 隆文 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 特任助教 |
高橋 義朗 | 京都大学 大学院理学研究科 教授 |
福原 武 | 理化学研究所 量子コンピュータ研究センター チームリーダー |
大森 賢治 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 教授/研究主幹 |
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Sylvain DE LESELEUC | 自然科学研究機構 分子科学研究所 特任准教授 |
富田 隆文 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 特任助教 |
Thomas NOEL | ColdQuanta, Inc. d.b.a. Infleqtion Vice President for Quantum Computing |
高橋 義朗 | 京都大学 大学院理学研究科 教授 |
福原 武 | 理化学研究所 量子コンピュータ研究センター チームリーダー |
平等 拓範 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 特任教授 |
吉村 地尋 | 株式会社日立製作所 研究開発グループ リーダー主任研究員 |
代表機関
自然科学研究機構 分子科学研究所
研究開発機関
自然科学研究機構 分子科学研究所、京都大学、理化学研究所、株式会社日立製作所
PDFダウンロード
- 実施状況報告書 2022年度版(1.04MB)