低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2020-PP-11

次々世代ワイドギャップ半導体 酸化ガリウムのデバイス実用化へ向けた技術的課題の調査(Vol.2)
―酸化ガリウム単結晶のエネルギーバンドダイアグラムの調査―

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概要

 次々世代のワイドギャップ半導体デバイス材料の一つとして注目される酸化ガリウム(Ga2O3)は、より低損失で動作可能なパワーデバイス材料として実用化が期待されているが、その基礎物性は十分に解明されていない。

 一方で、近年の急速な単結晶ウェハ成長技術の進展のおかげで、電子構造等の物性を正確に評価するために必要な高品質な結晶の入手が可能となってきた。今回、β-Ga2O3単結晶表面に紫外線光電子分光法を適用し、真空準位を基準にしたエネルギーバンドダイアグラムを明確化するとともに、それが金属/酸化物/半導体(MOS)デバイス特性の正確な評価に重要な役割を持つことを示した。次々世代半導体デバイス開発の加速のためには、正確なデバイス特性評価やデバイス設計の土台となる基礎物性に関する共通の理解を多くの技術者・研究者が持つことが不可欠であり、これらの材料の基礎物性を解明する研究の推進が重要である。

提案書全文

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