LCS-FY2019-PP-09
次々世代ワイドギャップ半導体 酸化ガリウムのデバイス実用化へ向けた技術的課題の調査
概要
次々世代のワイドギャップ半導体デバイス材料として注目される酸化ガリウム(Ga2O3)は、低製造コストでありながらSiを超える効率で動作するだけでなく、超高耐圧動作も可能なパワーデバイス材料として実用化が期待される。そのデバイス製造のための各要素プロセスは、Ga2O3の化学的反応性や熱的な安定性を考慮して適切な条件を選択することが不可欠である。
本報告では、各種の洗浄プロセスや加熱プロセス、さらにゲート絶縁膜材料の選択に伴うGa2O3への影響およびMOSデバイス特性への影響について調査し、プロセス開発のための課題の抽出を行った。
今後、Ga2O3デバイスの実用化の加速のために、Ga2O3の電子構造や、結晶中での欠陥形成と電子物性の相関の解明、またGa2O3表面や絶縁膜材料との界面近傍で生じる反応の解明等に着目した研究の推進が必要である。