低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2020-PP-02

固体酸化物形燃料電池システム(Vol.8)
―水素社会構築に向けたエネルギー変換および利用技術の評価―

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概要

 固体酸化物形燃料電池(SOFC)を用いた水蒸気電解システムによる水素製造コスト評価を実施した。水素製造システムの設計と水素製造効率の最適化を通じて水素製造コストの低減に向けた必要条件についてまとめた。さらに、将来の水素社会の構築を念頭に、水素ステーションのコスト構造を明らかにした。

 水素ステーション設置コストを含む水素製造コストは、電力コストが15~2.5円/kWhの範囲において、稼働率が33%では120~70円/Nm3-H2になり、稼働率が90%では86~37円/Nm3-H2になることが示された。
 以上の水素ステーション普及に向けた検討から、水蒸気電解システムの寿命向上とコスト低減は必須である。電気化学的昇圧(電気化学的水素ポンプ)やアンモニアなどのエネルギーキャリアの利用などの技術オプションの活用も検討することで、ガソリン価格に相当する水素製造コストである40円/Nm3-H2達成に至る技術革新の道筋を提案する。

提案書全文

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