低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2015-PP-07

バイオマス廃棄物のメタン発酵(Vol.3)
—反応解析によるプロセス合理化の検討—

概要

 廃棄物の嫌気性メタン発酵によるバイオガス製造プロセスの合理化を検討するために、嫌気性発酵の反応シミュレータを作成した。反応モデルは国際水協会(International Water Association:IWA)による嫌気性消化モデル"ADM1"を基にしており、実操業データによる較正と検証をおこなった。

 このモデルを用いた反応解析によって、メタン収率の向上には加水分解の促進と不活性成分の削減が有効であり、滞留時間の短縮には酢酸からメタンを生成する反応の促進や投入材料の組成の調整が有効であることが分かった。反応解析とプロセス設計を組み合わせた検討によって、前処理の導入や固形分リサイクルの導入、高固形分(TS)濃度発酵によってバイオガス製造コストを低減できることが分かった。

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