事業概要

情報通信科学・イノベーション基盤創出(CRONOS)とは

 本プログラムでは、Society 5.0以降を見据えた未来社会における大きな社会変革を実現可能とする革新的な情報通信技術の創出と、革新的な構想力を有した研究人材育成に取り組み、我が国の情報通信技術の強化を目指します。
 推進にあたっては、情報通信科学の常識を変えるビジョンがあり社会問題への大きなインパクトをもたらす挑戦的な目標(グランドチャレンジ)を設定します。その貢献に向け、基礎研究と応用研究の垣根を越える運用スキームにより、社会変革につながる基礎研究とその成果の概念実証(POC:Proof of Concept)等を促進します。

JST事業における位置づけ

研究開発スキーム

 本プログラムにおける研究開発課題は、基礎研究を中心とする「基盤研究」と、応用への橋渡しを目指す「移行研究」から構成されます。本プログラムでは、情報通信科学における研究開発の特徴を踏まえ、基礎研究と応用研究の垣根を越える運用スキームを取り入れ、社会変革につながる基盤研究とその成果の概念実証(POC:Proof of Concept)等に取り組みます。移行研究の実施過程で、基礎研究フェーズで検討すべき事項が出てきた場合は、基盤研究における研究開発計画を見直すなど、基礎研究と応用研究を行き来することでスパイラルアップを目指します。運用にあたっては、情報通信技術の研究開発を推進する情報通信研究機構(NICT)等との連携を図ります。


・ 研究開発期間(全体):5年半以内(6か年度以内)
・ 研究開発費総額(全体):約2億2,000万円~3億円程度
 ※期間や予算は、研究開発課題ごとの評価や内容により変動があります

【基盤研究】(基礎研究)

 ・基盤研究では、グランドチャレンジ達成に向け、国際的にもトップレベルの技術ブレークスルーを起こす成果創出や高度研究人材の育成を推進します。

【移行研究】(応用への橋渡し)

 ・基盤研究期間内において、採択された研究開発代表者が、別途、PO等に対して概念実証(POC)のための具体的な計画を提案し、 プログラム内審査を経て認められたものに対して、追加経費措置を行い、実施します。

 ・基礎理論に基づくソフトウェア化、実データを用いた理論検証、テストベッドでの実証試験などを通じて、研究終了時において、総務省・NICT事業等への橋渡しや大学発ベンチャー創出の促進など企業等主体の研究につなげられるような成果創出を目指します。

運営体制

運営体制

プログラムディレクター(PD)

篠原 弘道

篠原 弘道

日本電信電話株式会社 相談役

これまでの情報通信技術の進歩が、社会生活や経済活動に利便性・効率性をもたらしただけでなく、社会に不可欠なインフラとして様々な分野で新たな価値やビジネスを創出していることは論を俟ちません。今後も、情報通信技術を発展させ続けることが、我が国の持続的成長に不可欠です。しかし、情報通信技術の発展は急速なため、近年の情報・通信に関する研究開発においては特定のテーマや、従来の延長線上での技術発展を追求するテーマの割合が増えているのではないかと懸念しています。
本プログラムでは、社会に大きなインパクトをもたらす挑戦的な目標を掲げ、革新的な技術を創出することを狙いとしています。新たな時代を切り拓くためにも、常識を打ち破るような技術への挑戦を待っています。

プログラムアドバイザー(PA)

(五十音順)
氏名 所属・役職
徳田 英幸 情報通信研究機構 理事長
萩本 和男 情報通信研究機構 主席研究員
森川 博之 東京大学大学院工学系研究科 教授
安浦 寛人 国立情報学研究所 副所長