提案を募集する研究領域

研究領域の基本情報
感覚の理解と制御がつなぐ生体システム操作[感覚をつなぐ]
研究総括
古川 貴久大阪大学 蛋白質研究所 教授・副所長
戦略目標
領域の概要
私たちの五感を含む「感覚」は、外界の情報を受容し、高次な行動や情動へと繋げる生体インターフェースです。しかし、感覚は単なる情報の入り口ではありません。それは、私たちの感情を動かし、健康状態を左右し、他者とのつながりを形作る「生体システムの根幹」です。近年の神経科学の目覚ましい進展にも関わらず、複雑な感覚入力がいかにして全身の生理状態や感情に影響を与え、さらに運動機能へと統合・変換されるのか、その動的な制御メカニズムは未だ多くの謎に包まれています。
本領域では、感覚を単なる受動的な情報入力としてではなく、「生体システムを操作するための能動的なレバー」と再定義します。最先端の計測技術、情報処理、および介入手法を融合させた感覚の基礎研究と、その知見を活かした感覚の認識・模倣・拡張・伝達・改善の技術開発の両面から感覚研究を推進します。五感をはじめとする体性感覚、固有受容覚、平衡感覚、時間感覚を含む幅広い感覚を対象に、生命科学による「感覚機能メカニズムの解明」と、次世代感覚ユーザーインターフェース、仮想現実(VR)、ロボティクスなどの工学・情報科学による「感覚の制御と拡張」を統合し、さらに人間工学や人文・社会科学の視点を取り入れた異分野融合研究を進めることで、感覚という窓を通じて生体システムを最適化する新たな学術体系の確立を企図します。これにより、人間とテクノロジーが高度に調和する未来社会の基盤を構築し、「感覚の変容がいかにして人の生活の質を向上させ、持続的な幸福(ウェルビーイング)に寄与するか」を科学的に明らかにし、一人ひとりが能力を発揮して社会における活躍(フラーリッシュ)をもたらす「人間中心の生体操作学」の創出を目指します。
領域アドバイザー
| 岡村 康司 | 大阪大学 ヒューマンメタバース疾患拠点 特任研究員 |
|---|---|
| 金井 好克 | 藤田医科大学 BNCT研究センター センター長・特命教授 |
| 志賀 向子 | 大阪大学 大学院理学研究科 教授 |
| 珠玖 仁 | 東北大学 大学院工学研究科 教授 |
| 島田 昌一 | 大阪精神医療センター こころの科学リサーチセンター センター長 |
| 高井 まどか | 東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
| 成瀬 恵治 | 岡山大学 学術研究院 教授 |
| 藤山 文乃 | 北海道大学 大学院医学研究院 教授 |
| 望月 直樹 | (一財)阪大微生物病研究会 常務理事 |
| 和田 健彦 | 東北大学 未来科学技術共同研究センター 特任教授 |
本年度の募集スケジュール
| 募集説明会 | 4月21日(火) |
|---|---|
| 応募締め切り | 6月2日(火) 正午※厳守 |
| 書類選考会 | 7月13日(月) |
| 書類選考通過者への連絡期限 | 7月21日(火) |
| 面接選考会(オンライン) ※ 具体的な面接日時についてはJSTから指定させていただきます。あらかじめご了承ください。 |
8月3日(月) |
研究領域の募集方針
【研究総括からのメッセージ】
本研究領域では、感覚の機能メカニズムの解明とその知見を基にした感覚の制御と拡張技術開発の両面から感覚研究を推進します。五感をはじめ広く感覚モダリティーを対象に、積極的に異分野融合研究を図り、人間中心の「生体操作学」を創出することでウェルビーイングの向上を目指します。
2026年度募集説明会動画