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本プロジェクトでは「酵素」を用いて以下の2つの出口を目指します。

1.有用物質生産

 現在、医薬品の原料などの有用物質は有機合成で生産されていることが多く、その合成には高温・高圧などの条件にする必要がある場合も多いため、地球環境に負荷がかかっていると言えます。一方、酵素は温和な条件(30℃~50℃程度、常温)で反応が進むものが多く、酵素を有用物質の生産に利用できれば環境にやさしい技術になります。本研究では、微生物をはじめ、動物、植物などからこのような技術に応用できる酵素を見つけ出し、さらには遺伝子組み換えで改変することで、酵素を用いた有用物質技術の確立を目指します。

2.健康診断への応用

 近年、健康状態により血中や尿中のアミノ酸量が変化することが知られてきており、アミノ酸量の定量が次世代の健康診断法として注目されています。しかしながら、現在のアミノ酸定量は、LC/MSやアミノ酸分析計などに頼っており、迅速簡便な方法が待ち望まれています。本プロジェクトでは、アミノ酸単体を定量し分析できる高選択的な酵素を見出し、酵素を用いた迅速簡便なアミノ酸定量法を開発します。