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脳内疾患部位への医薬品の選択的送達を可能に
企業等名株式会社ブレイゾン・セラピューティクス

◆ 中核機関名

川崎市産業振興財団(ビジョン1)

企業等の概要

◆ 代表者名

代表取締役社長兼CEO 鰐渕文一

◆ 所在地

東京都文京区本郷7丁目3-1
東京大学アントレプレナーラボ254

◆ 設立

2015年10月

◆ 資本金

1,000万円

◆ 社員数

13人

主力製品・サービスの概要

◆ 主力製品・サービス名

血液脳関門(BBB)上の運搬標的分子に対するリガンド装飾高分子ミセルによるBBB突破薬剤送達技術

◆ 発売時期

2017年11月

◆ 主力製品・サービスの概要

血液脳関門上の運搬標的分子に対するリガンドで修飾されたポリマーから構成されるナノミセル粒子を、トランスサイトーシスとして知られている作用機序を介して、血液脳関門を超えて薬物を脳内に運ぶことを可能とした技術です。
ボストンに子会社を設立しグローバル展開中です。(BraizonTherapeutics US, Inc.)(2019年4月~)

◆ 主力製品・サービスの特徴

ナノスケールの安全かつ生物分解可能な担体による輸送により、薬物の体内での安定性が向上し、血液脳関門の薬物排泄機構から薬物を守ることができます。薬物の薬理学的活性に影響を及ぼすことなく、意図された場所で「積荷」である薬物を放出することができます。
また当技術は低分子から生物製剤まで広い範囲の治療用分子を脳内へ送達できる汎用性の高い技術です。表面を運搬標的に対するリガンドで修飾したナノミセル化技術によって、高い分子量をもつ物質や代謝的に不安定な分子でさえ、最適な形でナノミセル内に封入することが可能です。

概要図

◆ ターゲットユーザー

中枢神経系の各疾患の患者

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

脳への薬剤送達市場の例として、アルツハイマー病治療薬の国内市場規模:約2,900億円(2020年度)

◆ 関連サイト等

https://braizon.com/

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●BBBを超えて薬物を脳内に運ぶことを可能にしたナノマシン技術
    :片岡一則(東京大学)
     横田隆徳(東京医科歯科大学)

◆ その他の貢献等

  • ●拠点関係者が技術アドバイザーを担う:
    片岡一則(東京大学 名誉教授)
    横田隆徳(東京医科歯科大学 教授)

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●薬剤送達用のキャリア、コンジュゲートおよびこれらを含んでなる組成物並びにこれらの投与方法
    (JP.WO2015/075942)等
  • ●既存株主である国内ベンチャーキャピタル2社から第三者割当増資により、計約3億円のファイナンスを達成、2021/7

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

脳内疾患部位への選択的送達技術により、中枢疾患患者の必要性に応じた新しい治療を実現しました。患者の精神的・身体的・費用負担の軽減と有害事象・副作用の回避が期待されます。

◆ 関連するSDGs・社会課題

認知症
がん


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