障がい者から高齢者まで、心と感性を育む画期的楽器
製品名だれでもピアノ

◆ 中核機関名

東京藝術大学(ビジョン2)

製品・サービスの概要

◆ 関連企業

ヤマハ株式会社
株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

◆ 発売時期

2022年4月以降(アプリリリース予定)

◆ 製品・サービスの概要

一本指でメロディーを弾くだけで伴奏とペダルが自動で追従し、誰でもピアニストのような本格的な演奏ができる楽器システムです。一人の重度障がい者の「ピアノを弾きたい」夢をかなえるため、ヤマハ株式会社と藝大COIインクルーシブアーツ研究グループが共同開発しました。
2022年にはヤマハのサイトから「だれでもピアノ」専用アプリのリリースが検討されており、このアプリの普及によって、「だれでもピアノ」の対象を「障がい者から高齢者まで」「福祉から健康・医療まで」拡大することを目指しています。また、教育芸術社教科書に準拠した中学生用音楽教材DVD(株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント制作・販売)に、「だれでもピアノ」開発や普及活動の映像が収録されています。

◆ 製品・サービスの特徴

ヤマハ製の自動演奏ピアノに元々搭載されている標準的機能を用いて、人が打鍵するメロディの一音ごとのMIDIデータに基づき、ダンパーペダルによる音の残響の持続時間と操作開始のタイミングを自動で追従させるシステムが搭載されています。このシステムにより、一本指での演奏では生成不可能な「レガート(音と音とをなめらかにつなげる)奏法」が可能となり、鍵盤を弾きつつ足でペダルを踏むことが困難な人も、滑らかな演奏が実現できます。また、さまざまな身体的制約にあわせたオリジナル伴奏データを藝大COIが制作しています。

概要図

◆ ターゲットユーザー

重度障がい者、高齢者、子ども、ピアノ指導者、楽器初心者、楽器経験はあっても継続を断念した方

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

  • 自動演奏ピアノ販売台数:全世界で累計23万台
  • DVD教材の対象:国内の中学校約1万校

◆ 関連サイト等

https://jp.yamaha.com/sp/myujin/39417.html

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●自動伴奏機能付きピアノ「だれでもピアノ」開発・研究・検証
    :田邑元一、前澤陽、藤島琢哉、古川令(ヤマハ株式会社)
     新井鴎子、高橋幸代、佐藤宏美、森岡緋沙子、駒米愛子(東京藝術大学)
     杉下明隆(名古屋大学)

◆ その他の貢献等

  • ●DVD教材の印税が拠点に還元

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●特許第6744522号「だれでもピアノ」(東京藝術大学)
  • ●商標登録第6379160号、第6379161号「だれでもピアノ」(東京藝術大学・ヤマハ)
  • ●2021年度「STI for SDGs」アワード文部科学大臣賞を受賞(JST)。"『だれでもピアノ®』の開発 ~障がい者から高齢者までへのユニバーサルな活用~"(2021/10)

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

障がいの有無や年代を超え、ピアノを弾く喜びや達成感を通して多くの人の自己肯定感や共感力を高めます。またDVD教材によって中学生のSDGs啓蒙および、音楽への関心向上に貢献します。

◆ 関連するSDGs・社会課題

自立支援


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