東京大学(ビジョン3)
フォトンテックイノベーションズ株式会社(COI発ベンチャー)
2020年9月
高速・高解像度の新方式3Dプリンティング装置の企画・開発および同プリンタ「RECILS」を使ったマイクロ流路等の高精細なプラスチック製品・部品の試作・造形サービスです。
通常のレーザー光造形(SLA)方式の3Dプリンタは、タンクに樹脂を溜め、タンクの下からガラス平板を介してレーザーを照射するものがほとんどで、樹脂をガラス板から剥離する際に造形中の微細構造が壊れてしまう欠点がありました。
「RECILS」は同じSLA方式ですが、回転する円筒ガラスが液面板と造形物の剥離を自動的に行うため、微細な造形が壊れることを防ぎ、高解像度と高速造形を両立しています。これまで造形が困難だった外寸10cm前後の手のひらサイズの三次元立体構造の造形が可能となりました。
また、造形解像度が造形サイズに影響することがないため、造形サイズが大きくなっても高い解像度を維持できます。高周波伝送用導波管などの無線通信部品、マイクロチップなどの化学・バイオ向け部品、ハイブリッドロケット燃料などの宇宙産業部品、完全中空構造の軽量構造体など、幅広い産業領域の研究・開発活動に役立つことが期待されています。
3Dプリンタを使っての造形に関心のある製造業者、サブミリ波伝送用(通信用)コンポーネント研究機関・関連メーカー
3Dプリンタによる造形サービス市場規模(国内):約100億円(2021年)
※ここ数年は年率100%近い伸びが予測される
https://www.photontech-innov.com
収益の一部が拠点に還元
これまで困難だった高解像性を必要とする三次元立体構造の造形が実現できるようになり、幅広い産業領域の研究・開発に寄与します。