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デザイン性と環境性を両立した3Dプリンティング技術を世界に発信
製品名東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の表彰台

◆ 中核機関名

慶應義塾大学(ビジョン3)

製品・サービスの概要

◆ 関連企業

慶應義塾大学COI

◆ 発売時期

2021年6月発表

◆ 製品・サービスの概要

五輪史上初のリサイクルプラスチックを素材とした表彰台です。東京2020組織委員会が実施した市民参加型「みんなの表彰台プロジェクト」の一環として製作されました。東京2020大会エンブレムのデザインをモチーフとし、全国から回収されたリサイクルプラスチックを素材として使用しました。
慶應義塾大学COIが製造設計を行い、複雑な幾何学形状を三次元立体レリーフにする3Dプリンティング技術、再生素材に適した製法を開発し、試作から量産までを一気通貫でコントロールすることで98台の表彰台が完成しました。
製作時に余った材料、ロスした材料で、コロナウイルス対策用フェイスシールドを約1万個製作し、全国のろう学校に寄贈しました。

◆ 製品・サービスの特徴

複雑な形状でも高品質に製造でき、低コストで試作可能な3Dプリンティング技術によって、より自由度の高いデザインを可能にしました。さらに、再生素材を材料とし、製造過程でゴミをほぼ出さないため、環境コストにおいても優位性が高いモノづくりを実現しました。

概要図

◆ ターゲットユーザー

高度なデザイン要件とサステナビナリティ性の両立が求められるイベントやスポーツ大会の事業者

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

◆ 関連サイト等

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2021/7/12/210712-2.pdf

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●廃プラスチックを3Dプリント可能とするために廃ガラスと組み合わせた材料改質研究
  • ●表彰台を高速かつ高品質に製造するための軌道設計(工作機械プログラミング)
    :田中浩也研究室(慶應義塾大学)

◆ その他の貢献等

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●招待講演「消費者回収材料からの3Dプリント量産プロセスの実現~東京2020オリンピック・パラリンピックの3Dプリント表彰台製作を通して~」、湯浅亮平、野老朝雄、平本知樹、江口壮哉、田中浩也、Conference on 4D and Functional Fabrication 2021、2020/11
  • ●Making the Tokyo Olympic and Paralympic 3D Printing Podium - The process of 3D printing mass products from post consumer recycled materials, Ryohei Yuasa, Soya Eguchi, TCT Conference @ Formnext Connect |16th-19th Nov 2021

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

五輪の舞台で3Dプリンティングの高い技術とサステナビリティへの貢献を広く世界へ発信し、資源循環型社会・脱炭素社会を前提とした新しい製造モデルへの転換に寄与しています。

◆ 関連するSDGs・社会課題

持続可能性
リサイクル


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