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中間粉体によりナノテクノロジーを高機能化
製品名CNFナノコンポジット作製用中間粉体

◆ 中核機関名

信州大学(ビジョン3)

製品・サービスの概要

◆ 関連企業

株式会社富山環境整備

◆ 発売時期

2021年2月

◆ 製品・サービスの概要

セルロース・ナノファイバー(CNF)を解繊・分散した中間粉体を樹脂に混練することで、従来の樹脂より非常に軽く、極めて強靭、良好な耐摩耗性などの高い機能性が発現します。高強度樹脂や高機能シール材の開発・商品化を目指し、富山環境整備の自社製品(フィルム農法用ナノコンポジットシート)などの部材で実用化をしています。
ナノカーボンとセメントとの複合材についても、CNFによる弾性の付与や高導電性付与を確認しており実用化予定です。今後はポリエチレン製品にも応用して、従来の材料よりも優れた機能・特性を有する農工業向け部品を提供していきます。

◆ 製品・サービスの特徴

これまではCNFのナノメートルサイズでの解繊は不可能とされていましたが、本製品を使用することにより固体状態でも通常の混練設備(ロール、ニーダ、二軸押出機、射出成型機など)で、容易にナノ複合材料を作製できるようになりました。またカーボンブラック補強、耐摩耗性、耐久性の問題をクリアし、これまで不可能だった物質への塗装や印刷も可能になり、着色可能なデザイン性、コスト面で大幅にレベルアップが実現します。

概要図

◆ ターゲットユーザー

農業・工業用品メーカー

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

◆ 関連サイト等

https://astamuse.com/ja/published/JP/No/2020063528
http://www.shinshu-u.ac.jp/institution/icst/nfc-conso/
https://www.shinshu-u.ac.jp/institution/rism/noguchi-labs/introduction/

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●CWSolid法(水中に分散したCNFを凝集させないで固体にして乾燥した後、弾性混錬することにより高性能ナノコンポジットを製造する技術)
    :野口徹(信州大学)

◆ その他の貢献等

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●中間体及び中間体の製造方法; 2018/10/15,特願2018-194555,信州大学
  • ●繊維材料の製造方法及び複合材料の製造方法並びに繊維材料及び複合材料; 2018/11/30, 特願2018-225436, 信州大学
  • ●繊維材料の製造方法及び複合材料の製造方法並びに繊維材料及び複合材料並びに植物栽培用シート; 2018/11/30, 特願2018-225437, 信州大学
  • ●Toru Noguchi, et al., Composites Science and Technology 210, 108815 (2021) & 207, 108734 (2021)
  • ●Toru Noguchi, et al., Macromol. Mater. Eng. 2021, 2100483

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

森林資源由来のセルロースを用いた「ナノコンポジット」の研究によって環境にやさしく、国際競争力のある次世代の主柱となる産業用新素材の開発・普及に貢献します。

◆ 関連するSDGs・社会課題

バイオマス
森林資源


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