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iPS細胞の培養工程を自動化し安定供給を実現
製品名iPS細胞自動培養装置

◆ 中核機関名

京都大学(ビジョン1)

製品・サービスの概要

◆ 関連企業

パナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社

◆ 発売時期

2017年8月

◆ 製品・サービスの概要

再生医療や創薬研究に使用するiPS細胞の培養を自動で行う装置です。細胞の増殖培養から継代(※)までを完全自動化しています。
(※)細胞の株分け・増殖した細胞を新しい培養皿に移し替えること
売上高:7,000万円(2021年度見込み)

◆ 製品・サービスの特徴

再生医療また創薬研究には、安定したiPS細胞を継続的に用いる必要がありますが、高度な培養技術の習得や頻繁な培養液の交換等は研究者、技術者への大きな負担となっていました。
このように、熟練した研究者の手作業が求められているiPS細胞の培養を自動化し、熟練者の培養手技をもとにしたロボットによる正確な作業で、スキルのばらつきや汚染リスクを低減しています。装置は実験室に設置しやすいコンパクトサイズで、ユーザーのニーズに合わせて装置をカスタマイズ可能です。

概要図

◆ ターゲットユーザー

細胞培養に関する研究を行う大学、研究所、企業

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

再生医療周辺産業のグローバル市場規模:5.2兆円(2030年予測)

◆ 関連サイト等

https://news.panasonic.com/jp/stories/2018/55493.html
http://www.coi.kyoto-u.ac.jp/report_arch/201708_03

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●幹細胞安定供給システム(熟練者の培養手技をもとに動作を決定、熟練者による培養を何度でも再現可能)
    :安達泰治、岩田博夫(京都大学)
     有馬祐介(九州大学)
     安藤健、戸島亮(パナソニック株式会社)

◆ その他の貢献等

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●Konagaya S, Iwata H, Reproducible preparation of spheroids of pancreatic hormone positive cells from human iPS cells: An in vitro study. Biochim Biophys Acta. 2016 Sep;1860(9):2008-16.
  • ●S. Konagaya et al., Long-term maintainance of human induced pluripotent stem cells by automated cell culture system, Scientific Reports, 5, 16647, 2015, doi: 10.1038/srep16647

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

iPS細胞を用いた研究・実験を展開していくための土壌を整えました。研究者自らが培養や培養技術の習得に時間を割く必要がなくなり、他の研究等に時間などのリソースを割けるようになりました。

◆ 関連するSDGs・社会課題

自動化
長時間労働


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