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歯科健診プログラムで口腔ケア・口腔状態の変化を促す
製品名SMT(多項目・短時間唾液検査システム)の集団健診への活用

◆ 中核機関名

弘前大学(ビジョン1)

製品・サービスの概要

◆ 関連企業

ライオン歯科材株式会社

◆ 発売時期

2016年

◆ 製品・サービスの概要

SMTは「歯の健康」、「歯ぐきの健康」、「口腔清潔度」に関する唾液の6項目(むし歯菌、酸性度、緩衝能、白血球、タンパク質、アンモニア)を5分間で測定する検査システムです。
SMTは主に歯科医院内で使用されていますが、短時間で口腔の健康に関する指標を測定できることから、健診当日に検査結果を受診者にフィードバックし、検査結果に基づく口腔保健指導を行い、口腔ケア行動の変容と口腔内の状態の改善を促すサービスとして開発しました。
弘前大学COIが実施するQOL健診に導入されています。

◆ 製品・サービスの特徴

本サービスは短時間で口腔の健康状態を知ることができることから、検査結果により本人の気づきに基づく歯科医院の受診促進や、口腔健康に対するリテラシー向上のきっかけとして使用できます。企業や自治体等で行われる集団健診では、検査の時間や費用等により、健康診断に歯科医師による歯科健診が含まれないことも多いため、歯科医師による従来の歯科健診ができない場合における口腔検査サービスとして有用です。

概要図

◆ ターゲットユーザー

すべての国民

ターゲットユーザー

◆ 市場規模

青森県内の特定健診受診者数30万人とし、特定健診の平均価格を12,000円と想定した場合、このうちQOL健診受診者数を10万人(単価6,000円)として6億円/年

◆ 関連サイト等


https://lion-corp.s3.amazonaws.com/uploads/tmg_block_page_image/file/6633/20191108.pdf

COIプログラムの寄与

◆ 技術面での貢献

  • ●QOL健診内でのSMT活用
    :和田啓二、德田糸代(弘前大学)
     内山千代子、青山薫英、林滉一朗、村上晃満、翠川辰行(ライオン株式会社)

◆ その他の貢献等

◆ 知財・論文・発表等の成果

  • ●厚生労働科学研究費補助金研究報告書:唾液検査・質問紙調査・口腔内カメラから成る、新たな歯科のスクリーニング手法と歯科保健サービスの開発、及び歯科保健行動に及ぼす影響に関する研究、2019/5
  • ●第79回日本公衆衛生学会・総会:職域における受診者の口腔保健行動変容と口腔健康を促す啓発一体型健診の有用性、2020/10
  • ●The 14th International Conference of Asian Academy of Preventive Dentistry (AAPD):The Usefulness of an Oral-Health Promotion Program on Japanese Working-Age Population: A Pilot Study, 2021/10

社会経済的な効果

◆ 人や社会への影響

初回と6カ月後に実施したプログラムの検査結果を比較したところ、口腔ケア行動が有意に増加し、歯肉の出血等の歯周病検査項目ならびに唾液中の白血球の改善が確認されました。

◆ 関連するSDGs・社会課題

長寿命化
ビッグデータ


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