科学技術振興機構報 第43号
平成16年3月25日
埼玉県川口市本町4−1−8
独立行政法人 科学技術振興機構
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL:http://www.jst.go.jp/

高い回生効率を実現した電力回生型充放電電源装置の開発に成功

 独立行政法人科学技術振興機構(理事長 沖村憲樹)は、委託開発事業の開発課題「電力回生型充放電電源装置」の開発結果をこのほど成功と認定しました。
 本課題は、東洋大学教授 柏木邦宏氏らの研究成果を基に、平成13年3月から平成15年9月にかけて株式会社千代田(代表取締役社長 佐藤健一、本社 埼玉県蕨市錦町1-3-11、資本金 140百万円)に委託して実用化開発(開発費約119百万円)を進めていたものです。
(開発の背景)
 充電することにより、繰り返し使用できる二次電池の製造工程や製品評価試験等で充放電試験を行うが、二次電池に充電された電力を有効に再利用するため、回生型の充放電電源装置が用いられています。従来技術では、電力の伝送は単方向であるため、充電時には充電装置が、放電時には放電装置が必要となっていました。また、放電時に二次電池電圧が低くなると電源電圧まで昇圧することが困難であり、別途バイアス電源を用いて二次電池電圧を昇圧するか、又は、熱として放電抵抗器で大気に放出させるため、無駄にエネルギーが消費されていました。そのため、低い回生効率はもとより、装置の大型化が余儀なくされ、高回生効率化、コンパクト化さらには高精度化が求められていました。
(開発の内容)
 新技術においては、電力の正逆双方向制御を可能にするPPM(パルス位相変調)方式を採用したことにより、二次電池の充電回路と放電回路の一体化を可能にしました。また、コンバータの高周波数化やPPM制御の特長を生かした±制御より、バイアス電源も不要となり、高効率化を達成しました。
 本開発は、この様な高回生効率化と高性能化をはかった電力回生型充放電電源装置に関するものです(図1図2)。
(開発の効果)
 従来技術を大幅に上回る85%以上の回生効率の向上と共に、高精度、コンパクト化がはかられ、その結果、二次電池の製造工程や評価試験で使用される充放電電源装置のみならず、高速充放電切替を達成したことにより、電気自動車用大容量型二次電池の走行シミュレーターへの利用が可能となりました。
 本新技術による電力回生型充放電電源装置(図3)は、モバイル社会、高度エネルギー社会の基盤を担う二次電池関連業界において、省エネルギー化に向け、広く利用が期待できます。
本新技術の背景、内容、効果の詳細
【用語解説】
図1 新技術の特長1
図2 新技術の特長2
図3 電力回生型充放電電源装置外観
開発を終了した課題の評価

【本件に関する問い合わせ先】
独立行政法人科学技術振興機構
      開発部開発推進課  福富博、菊地博道(TEL:03-5214-8995)
株式会社千代田
      取締役技術開発部長 村岡正一、
      技術開発部技術開発課長 本荘竜二 (TEL:048-432-5580)
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