超空間制御に基づく高度な特性を有する革新的機能素材等の創製

1.研究領域の概要

 本研究領域は、21世紀の人類社会が直面する環境・資源・エネルギー・医療・健康等の諸課題を解決するために、空間空隙を有する物質の次元、形状、大きさ、組成、規則性、結晶性、および界面を高度設計する超空間制御技術を構築し、既存材料・技術では到達困難な革新的機能素材等の創製を目的とします。
 具体的には、エネルギー(原料)や化学資源の貯蔵、輸送、分離、(触媒的)物質変換、エネルギーの高効率利用、環境汚染物質の低減・除去、生活水の獲得、さらに医療・健康に関わる素材において、実現されていない”あらまほしき高度の機能・物性”の発現を目的として、物質を構成する原子・分子の配置と結合によって生じる空間空隙構造を高度設計・制御すること、すなわち、超空間制御により、十分に差異化された革新的機能素材等の創製を目指した研究開発を推進します。
 ポーラス材料、メソポーラス材料、層状構造物質、かご状構造物質、ナノチューブ、高分子、超分子、生体分子、構造材料などの一般的な空間空隙材料に限らず、空間空隙が機能発現の場となりうる物質・材料を研究対象とします。化学、物理、生物学、工学、計算科学、計測技術等の異分野間の知見を融合したチーム体制のもと、単なる基礎研究ではなく、世界でダントツの素材・製品につながる機能・物性が発現し産業化の端緒となる研究課題を推奨します。

2.事後評価の概要

2-1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

 戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける事後評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2-2.評価対象研究代表者及び研究課題

2015年度採択研究課題(コロナ延長課題)

(1)櫻井 和朗(北九州市立大学 環境技術研究所 教授)
単分散プラトニックミセルを利用した細胞標的型DDSの基盤構築

(2)高田 十志和(広島大学 大学院先進理工系科学研究科 研究科長)
緩やかな束縛反応場を活用する高分子の連続改変系の構築と革新的機能化

(3)水口 将輝(名古屋大学 未来材料・システム研究所 教授)
ナノ超空間を利用した熱・スピン・電界交差相関による高効率エネルギー変換材料の創製

2-3.事後評価会の実施時期

2021年9月 各研究者からの研究報告書に基づき研究総括による事後評価(コロナ延長課題)

2-4.評価者

研究総括
瀬戸山 亨 三菱ケミカル(株) エグゼクティブフェロー/サイエンス&イノベーションセンター瀬戸山研究所 所長

※所属・役職は研究終了時点のものです。

プログラム

  • CREST
  • さきがけ
  • ERATO
  • ACT-X
  • ALCA
  • CRONOS
  • AIPネットワークラボ
  • 終了事業アーカイブズ
  • ご意見・ご要望