ステージゲート評価

 ALCAでは、研究開発期間中にステージゲート評価を行い、研究開発の継続/中止について厳密な評価が行われます。サイエンスとしての観点のみならず、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点からも評価されます。
 採択時には比較的少額の課題を多数選択し(スモールスタート)、ステージゲート評価を経て通過した課題は重点化によって研究規模が拡大することになります。このようなステージゲート評価による選択と集中によって、2030年の社会実装に向けた研究開発の加速を図ります。

2017年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
ホワイトバイオテクノロジー
微生物変換と触媒技術を融合した基幹化合物の原料転換 新井 隆 グリセリンからバイオ技術によって汎用的な中間原料であるエリスリトールへの変換を経て、触媒反応によりモノアルコール、ジオール、テトラヒドロフランなどの工業原料を生産する一貫工業プロセスの構築を目指した。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
バイオマスプラスチックを使いこなすための高機能バイオ界面活性剤の開発 羽部 浩 木質系バイオマスからバイオ界面活性剤(BS)を量産する技術およびBBSのバイオマスプラスチック添加剤としての利用技術の開発を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオマス由来のセルロースナノファイバーを用いた“しなやか”な高分子複合材料の創出 西野 孝 やわらかく、伸びやすく、かつ高強度な、“しなやか”なセルロースナノファイバー複合材料を開拓し、新たな用途展開を目的としてパラダイムシフトを目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
自立分散型次世代スマートコミュニティ
低炭素社会に資するグラフェンキャパシターの開発 唐 捷 グラフェンを電解液イオンサイズの間隔で積層することで電極の比表面積を増大させ、ナノボア導入によりエネルギー密度をLiイオン電池並に増大させたグラフェンキャパシターの開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
中低温イオン液体を用いたナトリウム二次電池の開発 萩原 理加 リチウム資源の偏在性、有機電解液の可燃性、金属負極のデンドライド成長や合金負極の微粉化などの諸問題を、中温度域でアルカリ金属析出が可能なイオン液体を用いることで解決し、大型化・大量生産が真に狙える革新的ナトリウム二次電池の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
有機無機ハイブリッド高効率太陽電池の開発 宮坂 力 有機無機ハイブリッド金属化合物のペロブスカイト結晶を中心とする光伝導材料と正孔輸送材を溶液塗布で接合した薄膜太陽電池において、ハイブリッド材料を用いるセル構造によって界面のエネルギー損失を低減し電圧を高める原理を追及し、変換効率20%に向けた塗布型太陽電池の高効率化基盤技術の構築を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオマスの化成品化およびポリマー化のための高効率生産プロセスの開発
固相基質分解酵素のナノバイオ設計:CO2 バイパス炭素循環 梅津 光央 環境に蓄積してしまう不溶性有機物を溶媒可溶な低分子に分解する酵素をナノ材表面に組織化することで、飛躍的に活性を向上させる技術を創出し、固相有機物から有用有機分子を低エネルギーかつ環境低負荷に生産するバイオプロセスの開発と、二酸化炭素をバイパスする炭素循環システムの構築を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
シリコン-ペロブスカイト2端子タンデム太陽電池の高効率化の研究開発 野田 武司 単結晶シリコン太陽電池とペロブスカイト太陽電池との接合層での光・電気的なロスを最小限とする設計、長波長光に対する高い透過特性と高い開放電圧を有するペロブスカイト太陽電池の開発に取り組み、単接合シリコンを超える効率の実現を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
元素戦略上優位なシリコン系ナノ材料を利用した高効率オールシリコンタンデム太陽電池の開発 黒川 康良 ①シリコン量子ドット発電層の高品質化、②シリコン量子ドットドーピング層、③高温耐性透明導電膜、をそれぞれ開発し、それら要素技術を結集することで、シリコン量子ドットセルの高効率化を実現し、既存の結晶シリコン太陽電池上にこのシリコン量子ドットセルを実装・タンデム化することで、実用化を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
太陽光励起レーザー・単色型太陽電池結合発電 元廣 友美 直径5cmの放物面鏡による小型太陽光励起レーザーを開発、太陽光を追尾し安定な発振に成功し、2次元に配列することで大出力化も可能とした。さらに、太陽光を単色レーザー光に変換してからその波長に特化した太陽電池で効率よく電気に変換し、レーザー光の伝送性と小スポット性を活かす特殊な太陽電池を管理環境下に隔離し、長寿命・高効率な光電変換の実現を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
高温超伝導機器冷却用低温液体循環ポンプの開発 柁川 一弘 高効率・省エネの高温超伝導(HTS)機器冷却に必須の低温磁気軸受と超伝導モータで構成される低温液体ポンプを開発し、既存の冷凍機や熱交換器等と共に、高効率、省エネ、低炭素排出の循環冷却システムの構築を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
インターカレーション擬似容量による高エネルギー密度キャパシタの開発 大久保 將史 インターカレーション擬似容量を利用してエネルギー密度を飛躍的に向上させ、電極の高性能化、蓄電デバイスとしての総合的性能の高度化により、再生可能エネルギーの出力変動平準化に資する実用キャパシタの開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオテクノロジー
種々の作物に持続的な耐病性を付与する技術の創成 能年 義輝 植物の免疫応答を活性化する環状ペプチド剤を独自手法で探索し、免疫活性化ペプチド剤を植物に作らせて耐病性を付与する革新技術の創出を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギー化学プロセス
水の分離コスト削減を目指したエステルの不可逆型加水分解およびアルケンの直接的変換 徳永 信 末端アルケンに酸素官能基を導入して第一級アルコールを合成するプロセスの部分的改良、あるいは根本的合成プロセスの改良を行い、エステルの加水分解の改良、あるいはアセトキシ化を経ない直接合成を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

2016年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
液晶科学に基づく革新的塗布型有機太陽電池の開発 尾﨑 雅則 液晶の自己組織性や相溶性、相分離性を活用して、構造やサイズが精緻に設計・制御されたナノ相分離構造を実現し、ワンステッププロセスにより、非真空ロールトゥロールで大面積が高速生産可能な低発電コスト有機太陽電池の実現を目指した。 学術面での貢献は一定の評価が得られたが、研究期間内に実用化レベルに達することは出来なかった。今後、更なる研究の継続と企業等との連携により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
高温フォトニクスによる高度太陽エネルギー利用 湯上 浩雄 耐熱合金表面への構造付与により材料の光学特性を制御することで、ソーラTPVや太陽熱発電などの太陽エネルギー利用システムのエネルギー利用効率の飛躍的な向上を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
光とキャリアを完全利用するナノ構造体・結晶シリコン融合太陽電池 宇佐美 徳隆 ナノフォトニック結晶と量子ドット積層構造を結晶シリコン太陽電池に融合した、革新的な「ナノ構造体・結晶シリコン融合太陽電池」を創出し、ナノ構造体を利用して太陽電池の飛躍的な高効率化の実証を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
低エネルギー情報ネットワーク用光・磁気・超伝導融合システム 藤巻 朗 新しい単一磁束量子回路を採用したマイクロプロセッサと高速メモリの開発や、磁性体を利用した新しい大容量メモリの開発を行った。さらに、超伝導単一光子検出器を利用した光入力技術を取り入れ、データセンターの核となる信号処理システムの低消費エネルギー化を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
自律分散型次世代スマートコミュニティ
液体燃料を蓄電媒体とする白金フリー燃料電池自動車 山口 進 コア技術となる新規アニオン交換膜を用いた貴金属フリー燃料電池技術の開発を目指した。グラフト重合技術を活用し、従来成し得なかった高イオン伝導性と低燃料透過性を両立させ、燃料電池の高性能、高耐久性化を図った。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業等との連携もしくは企業単独での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
革新的省・創エネルギー化学プロセス
植物バイオマス生産高度化のための合成プロモーター作出 山本 義治 育種に有効な環境・生物ストレス誘導性の合成プロモーターを幅広く開発し、動作確認されたプロモーターのリソース化により多様な育種開発のサポートを目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギーシステム・デバイス
ナノ中空粒子を用いた高効率高輝度照明の開発 藤 正督 ナノサイズ化することでさまざまな特性を発現するナノ中空粒子を用い、現行LED照明の輝度を従来より約20%向上、新規ナノ蛍光体を組み合わせることによりさらに約20%向上させることを目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

2015年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
人工光合成複合システムの構築 福住 俊一 光エネルギーを用いて水と空気中の酸素からH2O2(高エネルギー化学物質)を合成する人工光合成複合システムの構築を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られ、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後、更なる研究の継続と企業等との連携により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
マジック超構造による窒化物太陽電池スマートイノベーション 吉川 明彦 窒化物半導体の物性の特徴と太陽光スペクトルのマッチングを考慮して波長分割を最適設計した独自の「高温プロセス超構造マジック擬似混晶太陽電池」(SMART太陽電池)を提案し、窒化物太陽電池の変換波長域の長波長側への拡大と接合漏れ電流の飛躍的低減の両立を提案した。これに超薄膜1分子層技術を基盤とした光熱増感作用を加味し、効率50%実現に挑戦した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超高効率エネルギー変換スピノーダル・ナノテクノロジー 吉田 博 欠陥を自己修復しながら、ナノ超構造を自己組織化により創製し、高効率太陽エネルギー変換を可能にするデザインとその実証を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
IV族元素による環境調和型Si系クラスレート太陽電池の開発 久米 徹二 環境負荷の小さいシリコンやゲルマニウム(IV族)で構成される半導体クラスレート材料を創生し、この材料の「0.9~1.8 eVのバンドギャップ制御」、「直接遷移型」がもたらす「高い光吸収能率」を生かした次世代太陽電池の実現を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
有機薄膜太陽電池の結晶性理想構造の共蒸発分子誘起結晶化法による実現と高効率化 嘉治 寿彦 結晶状態でnm~μmの複雑な入れ子構造(理想構造)の有機半導体に高い電荷移動度と理想的な半導体特性を発揮させる技術を、真空蒸着時に液体分子を導入する共蒸発分子誘起結晶化法により確立し高効率化を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
高効率太陽光発電用レクテナの開発 野崎 眞次 周波数が150THz~1000THzと幅広い太陽光スペクトルに対応する超高周波整流器としての全空乏型ショットキーダイオードと、広帯域光アンテナからなるレクテナ素子から、太陽電池に代わる高効率太陽光発電用デバイスの開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
多層セル型太陽電池用Ⅳ族多元系混晶の結晶成長と界面構造制御 中塚 理 炭素や錫を含むⅣ族材料からなる多元混晶を用いて、結晶の格子定数とエネルギーバンド構造の独立制御を実現することで、太陽光スペクトルに最適な多層セル構造の設計とその形成技術の開発、さらに混晶を用いた結晶ひずみ制御技術の活用による結晶欠陥や界面欠陥の制御技術も併せて開発し、新しい世代の超高変換効率太陽電池の実現を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
高酸素イオン伝導体ナノ薄膜を用いる革新的金属―空気2次電池 石原 達己 ナノイオニクス効果を利用した新規な酸素イオン伝導体を用いて、金属を直接あるいは媒体を介して酸化する新しい充放電機構に基づく革新的な二次電池の創出を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
単結晶ナノキューブのボトムアップによる高性能小型デバイス開発 加藤 一実 高品質な誘電体単結晶ナノキューブの合成、配列、配置、界面の制御による超格子構造薄膜の形成により高エネルギー密度化した新スーパーキャパシタを創出し、従来の誘電体キャパシタよりエネルギー密度の2桁向上に挑戦した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
錯体水素化物系高速イオン伝導体の全固体蓄電デバイスへの実装 宇根本 篤 錯体水素化物系高速イオン伝導体の全固体型蓄電デバイスへ実装を目指した。電極活物質の適用範囲やその組み合わせ,電極層の組成や微細構造制御を通じてデバイス特性との因果関係を基礎学術的に解明し,従来のリチウムイオン二次電池を凌ぐ高エネルギー密度化達成のためのデバイス設計指針を開拓した。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業での研究の継続等により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
バイオテクノロジー
グリーンエネルギー生産技術の高度化に向けた革新的バイオフィルム制御法の開発 野村 暢彦 新規イメージング技術とマイクロデバイス技術の融合による微生物バイオフィルムのハイスループット解析技術を開発し、それにより微生物のコミュニケーションに着目した新しいバイオフィルム制御技術の確立を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
不良土壌におけるバイオマス生産拡大を目指す分子育種 西澤 直子 鉄を効果的に利用できるような作物を分子育種することによって、不良土壌の植物生産性を画期的に上昇させることを目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
汎用的高効率バイオプロセス細胞の創製 小笠原 直毅 枯草菌において増殖メカニズムの制御により細胞を素材生産期に導き維持し、同時に代謝フラックスの制御によって多様な産物を効率的に生産できる汎用性を備えたバイオプロセス技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギー化学プロセス
バイオマス超低温接触ガス化プロセスの開発 宝田 恭之 革新的バイオマス超低温ガス化プロセスを提案した。高機能かつ安価な触媒および脱塩・脱硫法の開発、プロセスならびにシステム設計等により、熱自立可能且つ高い冷ガス効率が得られる400℃程度でのバイオマスのガス化を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた優れた成果を挙げたとの評価が得られた。今後は、科学技術以外を含む実用化に向けた様々な課題の解決により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
エクセルギー再生反応・分離システムの開発 堤 敦司 化学反応と分離を抜本的に見直し、エネルギー消費量を大幅に削減する革新的な化学プロセスの開発を行うと同時に、エクセルギー再生型化学プロセスの設計手法の確立を目指した。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業等との連携もしくは企業単独での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
全触媒化バイオマスリファイナリーの開拓 岩本 正和 糖化、発酵に頼らない「全触媒化バイオマスリファイナリー」を構築し、リグノセルロース全量から機能性分子への変換を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギーシステム・デバイス
超省資源ナノチューブフレキシブルエレクトロニクス 野田 優 安価な原料から無駄なく高速にナノチューブを合成し、高性能な電極・配線を各種デバイスに合わせて印刷する技術基盤の構築を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた多くの成果を挙げたとの評価が得られた。今後、更なる研究の継続と企業等との連携により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。

2014年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
テラワットPV世代の薄膜太陽電池の開発 仁木 栄 銅・鉄系カルコゲナイド新材料を用いて、コスト競争力・資源戦略性に優れた“ロバスト”な薄膜太陽電池技術の確立を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
自然エンジンによる排熱回収システムの構築 琵琶 哲志 熱音響自励振動を利用することで固体ピストンの代わりに音波がエネルギー変換を行う熱機関「自然エンジン」を開発し、低い動作温度で排熱回収を可能にする技術の確立を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
次世代蓄電デバイス用特異構造ナノクリスタル 大原 智 セラミックス・金属・カーボン等の構造を原子レベルで精密に制御した特異構造ナノクリスタルを独自のプロセスにより合成し、自己組織化機能や先進トップダウンプロセスによりミクロ・マクロレベルへと高次構造化することで、ナノテクノロジーを基盤とした燃料電池、二次電池、キャパシター等への革新的高性能化を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ナノ物質空間制御による高容量・高速充放電Liイオン二次電池の開発 森口 勇 カーボンナノコーティング、新規ナノ構造体の創製などにより、高容量な可逆的多電子反応系活物質材料を創出し、高性能Liイオン二次電池への展開を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ナノ積層法による燃料電池・水電解セル開発 藤ヶ谷 剛彦 独自に開発した電極触媒作製手法「ナノ積層法」を展開した高性能PEFCの中温化または塩基性動作化を確立することで、従来型低温PEFCからの脱却を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
耐熱材料・鉄鋼リサイクル高性能材料
廃熱で作動する高出力固体エンジン材料の設計原理 稲邑 朋也 廃熱から効率的に力学的仕事を取り出せる新しい形状記憶合金の設計指針を確立し、廃熱に触れるだけで動く熱エンジンの実用化を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
現実的CNTアプリケーション技術による革新的超軽量強化複合材料量産化技術の開発 井上 翼 カーボンナノチューブ(CNT)を強化材とする革新的超軽量CNT複合材料(CNTRP)を創出し、量産化に向けた基礎技術開発を基にCNTアプリケーションの現実的な応用展開の開拓に挑戦した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ナノスケール構造制御による高効率シリコン熱電材料の開発 山中 伸介 ナノスケールで構造を制御したSiを創製して熱電特性の高機能化を図ることで、室温から300℃付近の温度域で性能を発揮する高効率バルクナノSi熱電材料の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオテクノロジー
デザイナー生体触媒による超高効率バイオマス糖化 神谷 典穂 バイオマス分解系において異なる役割を担う生体触媒を簡便且つ自在にアセンブルする技術を開発することで、天然には存在しない常温・常圧下、セルロース系バイオマスを効率よく分解できる新しいタイプのバイオマス分解生体触媒の創出を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
環境微生物群の潜在的代謝能に基づくテーラーメイドリグニンの創出 梶田 真也 微生物の代謝機能を利用して植物細胞壁に蓄積するリグニンの構造を改変することで、バイオ燃料やバイオ素材の生産に有用な性質を持つ木質バイオマスの創出を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
次世代バイオポリマー生産を目指すプロパノール発酵技術の開発 片岡 道彦 広く普及しているポリマー原料のプロピレンの前駆体であるプロパノールの、バイオマスからの効率的生産を実現するために、プロパノール人工生合成経路を組み込んだ組換え微生物を創成し、プロパノール発酵生産プロセスの構築を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
C1微生物-植物共生系による光エネルギー利用型CO2/C1炭素固定 阪井 康能 葉上などの植物表層に相利共生しメタノールやメタンを炭素源とするC1微生物によるバイオマス生産増強技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギー化学プロセス
中温域燃料電池の要素材料開発とそのDMFC応用 小俣 孝久 アルカリイオンを含有する酸化物材料を含水素雰囲気中で熱処理することで、材料中のアルカリイオンをプロトンに置換する新規開発手法により、酸化物材料中に高濃度にキャリアプロトンを注入し、中温域で高いプロトン伝導性を有する固体電解質ならびにこの固体電解質に適合する触媒・電極材料を開発し、メタノールを燃料とする中温作動型燃料電池の開発を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギーシステム・デバイス
大口径ダイヤモンド基板によるグリーンインバータ基礎技術 川原田 洋 単結晶及び大口径が得られる多結晶ダイヤモンドの物質的優位性を活かしたトランジスタにより、超低損失インバータの基礎技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

2013年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
Ⅲ-Ⅴ族窒化物太陽電池の高効率化と集光型デバイスへの展開 角谷 正友 III-V族窒化物の欠陥・転位評価とその制御手法、またその製膜・接合形成技術を高度化し、 III-V族窒化物による集光型太陽電池の有用性を提示することとテストデバイスによる高効率化実証を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
液体シリコン塗布プロセスによる高性能太陽電池 下田 達也 液体シリコン材料(発電層)、液体酸化物材料(透明電極)等の液体材料を用いた全塗布プロセスにより、既存のシリコン薄膜太陽電池よりも高効率で低コストな太陽電池の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ハイブリッドナノカーボン太陽電池の創成 堀 勝 全く新規な材料系からなる太陽電池として、アモルファスカーボン、ナノグラフェン、ナノダイヤモンドなどの複合体および積層構造体などで構成されたハイブリッドナノカーボン太陽電池の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
ユニバーサル透明導電性基板の開発 大友 明 ガラス板の上に固体照明、太陽電池、超伝導線材、ディスプレィなどの電子デバイスを低コストで作製でき、ナノサイズの表面加工を施した“ユニバーサル基板”の開発を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
戦略大転換で挑む薄膜合成による革新超伝導材料の開発 内藤 方夫 強い共有結合性を持つ導電物質として、(1)平面四配位酸化物(Cu,Ag,Au及びNi,Pd,Ptの酸化物)、(2)三元以上の複合窒化物を用いて最先端の薄膜合成技術、により、銅酸化物を超える物質の合成を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
高性能超伝導電力ケーブルの開発 松下 照男 平行磁界下で臨界電流密度が大幅に増える”縦磁界効果”を利用した理想的な超伝導電力ケーブルの開発を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
耐熱材料・鉄鋼リサイクル高性能材料
鉄鋼の高性能化と低炭素化を両立する複層鋼板 小関 敏彦 劣質スクラップから製造した鋼を構成層として、鉄鋼製造のCO2の大幅削減と高性能鉄鋼を両立する複層鋼板の開発を目指した。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業等との連携もしくは企業単独での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
バイオテクノロジー
非食用の多糖類を利用したバイオプラスチックの研究開発 位地 正年 セルロースなどの非食用植物資源の多糖類に、柔軟で疎水性の天然有機物(非食用油脂等)を効率的に結合させて樹脂化することで、革新的なバイオプラスチックの創製を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
有用光合成生物への窒素固定能移入が導く“窒素革命” 藤田 祐一 ニトロゲナーゼ(窒素固定酵素)発現の条件を備える光合成の場(植物・藻類の葉緑体)を活用し、遺伝子利用技術開発による窒素肥料不要作物の創出を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
セルロースからのポリマー原料の革新的製造プロセス研究 山田 勝成 セルロースからのポリマー原料製造を可能にするため、要素技術(セルラーゼの高機能化、アミノ酸生産菌の開発、アミノ酸脱炭酸酵素の高機能化、酵素リサイクルプロセス)の確立を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギー化学プロセス
革新的省・創エネルギー化学プロセスの実現に向けた万能型CO2選択透過膜の創製 松山 秀人 新規反応性イオン液体からフィルム状の薄膜を成形し、様々な温度・湿度・圧力等性状を有する種々のガスに対して世界トップレベルのCO2選択透過の実現を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ジルコニア陽極・溶融塩電解によるCO2分解 鈴木 亮輔 溶融塩に二酸化炭素ガスを吹き込み、これを電気分解して炭素と酸素に分解する手法の開発において、効率の良い二酸化炭素分解の条件、分解機構、分解速度などを検討し、低温化に挑戦した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
革新的省・創エネルギーシステム・デバイス
超高耐圧高効率小型真空パワースイッチ 竹内 大輔 真空の高耐圧とダイヤモンドの持つ固有の物性を利用した発送電領域向けの「超高耐圧高効率小型真空パワースイッチ」の開発を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

2012年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
規則構造と相界面の制御による太陽熱利用型の熱電材料創製 木村 好里 規則結晶構造および相界面をマルチスケールで制御する材料設計法を省エネルギー型作製プロセスと一緒に確立し、n型-p型の特性変換や熱電性能の飛躍的な向上に挑戦した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
高効率・低コスト色素増感太陽電池の開発 今堀 博 クリーンなエネルギー源である太陽光の有効利用を促進するため、高価な貴金属やシリコンを使用せず、光捕集能に優れた有機物質であるポルフィリンを用いて、高性能・低コスト・高耐久性のポルフィリン色素増感太陽電池の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
大規模展開を目指したソーラー水素光触媒システムの開発 堂免 一成 光触媒をベースとした極めて安価で大面積に展開可能な水分解水素製造システムの開発するため、これまでに申請者らが新規に開発した非酸化物系の光触媒をさらに高活性化する。広域可視光(λ£ 600 nm)で高効率で水を分解する光触媒系の構築を行った。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業等との連携もしくは企業単独での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
シリコン/ゲルマニュウム新型積層構造太陽電池の開発 葉 文昌 GeSixセルを2段直列してからSiセルと並列して電圧整合を取るというこれまでに無い構造を、安価で堆積速度が数十nm/sと速いスパッタエピ成長法で実現することにより、Siセルの限界効率を超えるセルの実現を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
半導体ナノ粒子を原料としたエネルギー変換量子デバイスの創成 上松 太郎 化学的に大量合成可能なコロイド状ナノ粒子を出発原料とし、自己集合特性と相分離特性を利用した新たな手法により、化合物半導体型の太陽電池に電荷分離に有利なヘテロ構造を組み込ませて発電特性の向上を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
太陽光による二酸化炭素の資源化を可能とする革新的光触媒の創製 石谷 治 高機能CO2還元金属錯体光触媒と、水の酸化を高効率で行う半導体光触媒体をハイブリッド化することで、水によるCO2還元を、2光子の順次的吸収により駆動するZスキーム型光触媒の創製を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ナノカーボンによる新規太陽電池の創製 吉武 剛 直径数nmのダイヤモンド微結晶を水素化アモルファスカーボンが取り囲む構造を持つ超ナノ微結晶ダイヤモンド/水素化アモルファスカーボン混相膜は,膜中に多量のダイヤモンド結晶の界面が内在し、それに起因すると考えられる大きな光吸収を可視域で示すことから、この光吸収で発生する光電流を太陽電池に応用することを目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
次世代低電力デバイス安定化計算機構成方式 中島 康彦 多数の演算器を接続するアクセラレータ機構に対して一時故障や永久故障を効率よく検出して補正する機構を構築し、エラーが散発して使えなくなる程度にまで消費電力を低下させても動作可能な、格段の低消費エネルギーコンピュータの実現を目指した。 学術的に優れた研究開発であるとの評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
ナノゲート原理を用いた革新的金属二次電池用負極材の開発 尹 聖昊 カーボン材製造に関する先導的なノウハウと新たな電気化学メカニズムによる“革新的な金属二次電池”を創出するために、ナノゲートによる金属イオンの選択的出入制御が可能な革新的な電気化学的充電システムの確立を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
固体金属軽量高蓄電体の研究開発 福原 幹夫 アモルファス合金を構成するクラスタ間にサブナノトンネルを作成して、fFのコンデンサを無数に連結する新構想の充放電機構に基づく革命的な金属電池の創製を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
耐熱材料・鉄鋼リサイクル高性能材料
光を使う熱電変換材料の開発 寺崎 一郎 シリコン太陽電池が光電変換に使えない光を根こそぎ使い、熱・光・電気の複合エネルギー変換を可能にする新規材料の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
フラットバンド機構による高効率熱電変換材料の開発 野原 実 化石燃料を利用する発電所や自動車、ゴミ焼却場など、ユビキタスに遍在する廃熱から、電気エネルギーを直接取り出すことを可能にする熱電発電材料の高性能化を目指した。 学術的に優れた研究開発であるとの評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオテクノロジー
セルロース系バイオマスからの化成品原料と電気の複合生産 五十嵐 圭日子 セルロース系バイオマスから化成品原料(ビルディングブロック)の高効率生産に取り組んだ。さらに、その過程で電気エネルギーを生産することで、低炭素社会につながるバイオマス変換プロセスの構築を試みた。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
コンビナトリアルバイオケミストリーによる太陽電池有機素材開発 柴田 大輔 多様な天然化合物を大規模に検索して色素増感型太陽電池に利用できる新規な化合物構造を見出すことで、太陽電池に適したバイオマス由来色素の安価な製造を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
CO2濃縮強化によるスーパー光合成の実現と物質生産 福澤 秀哉 微細藻類がもっている二酸化炭素(CO2)濃縮能力と有用炭素化合物を生産する能力を遺伝子レベルで解明し、これを利用した光合成による炭素固定能力と有用物質生産技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオプロセスによるドロップインフューエル生産の基盤技術開発 光川 典宏 大規模ゲノム再編システムによる生物機能の改良技術を基盤として、植物が持つ燃料合成遺伝子の利用技術や高効率微生物変換技術など、ドロップインフューエル生産の基盤技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

2011年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
超伝導システム
無意識に低炭素化を。創造的生き生き空間の制御技術 小柴 満美子 環境(温湿度、気圧、酸素分圧、光波長等)および接触/非接触センサーによる生体指標(身体運動、体温、生体分子等の生理情報)の短長期リズム変動を捉え、個人・集団の個性的な生理リズムと環境最低要求値を学習し環境を制御することで、心身がより強く健康になるアルゴリズムの開発を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
ノンレアアース半導体蓄電池基盤技術開発 梶山 博司 酸化物半導体(ノンレアアース)の光励起構造変化を応用して、従来電池より高エネルギー密度の二次電池の創出を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
Li-Si融液を経由する超高容量リチウムイオン電池負極材料の合成 西原 洋知 Li22Si5合金を負極に採用し、放電時にSi 周囲に必要最小限のバッファ空間が生成できるようにすることで、充放電速度が大きくサイクル性能が高い、新しい作動モードの電池を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であると一定の評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオテクノロジー
ケミカルの低炭素バイオ生産のための革新的微生物利用技術開発 加藤 純一 中温細菌宿主-好熱菌遺伝子の組み合わせで、1)自由に代謝経路を設計でき、2)副産物フリーの反応が可能、3)化学触媒並に簡便に使える、4)穏和な条件で反応が可能、5)親水性ケミカル、疎水性ケミカルとも生産ができる、6)一回のステップで多段階の反応が可能な、シンプル酵素触媒の開発を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
独立栄養微生物の代謝高性能化 石井 正治 CO2を唯一炭素源として増殖可能な水素細菌におけるCO2固定系やエネルギー獲得系の高効率化、新規手法の適用によるバイオマスや有用物質の高生産性化を検討することにより、産業的に排出が不可避なCO2を利用したオンサイトでのバイオマス、有用物質生産を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であると一定の評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
イモ革命による持続的低炭素化地球生活の実現 横田 明穂 生産機能強化遺伝子をイモ類に導入することで、ジャガイモ生産性を実験室レベルで塊茎新鮮重比で3.5倍に向上させる技術の確立と、これらの遺伝子を寒冷地から熱帯で栽培できる各種ジャガイモやサツマイモ、キャッサバに利用した際の世界規模における低炭素社会構築を目指した。 学術的に優れた研究開発であると一定の評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

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