ステージゲート評価

 ALCAでは、研究開発期間中にステージゲート評価を行い、研究開発の継続/中止について厳密な評価が行われます。サイエンスとしての観点のみならず、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点からも評価されます。
 採択時には比較的少額の課題を多数選択し(スモールスタート)、ステージゲート評価を経て通過した課題は重点化によって研究規模が拡大することになります。このようなステージゲート評価による選択と集中によって、2030年の社会実装に向けた研究開発の加速を図ります。

平成24年度評価結果

研究開発課題 研究開発代表者 研究開発概要 評価結果
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
規則構造と相界面の制御による太陽熱利用型の熱電材料創製 木村 好里 規則結晶構造および相界面をマルチスケールで制御する材料設計法を省エネルギー型作製プロセスと一緒に確立し、n型-p型の特性変換や熱電性能の飛躍的な向上に挑戦した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
高効率・低コスト色素増感太陽電池の開発 今堀 博 クリーンなエネルギー源である太陽光の有効利用を促進するため、高価な貴金属やシリコンを使用せず、光捕集能に優れた有機物質であるポルフィリンを用いて、高性能・低コスト・高耐久性のポルフィリン色素増感太陽電池の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
大規模展開を目指したソーラー水素光触媒システムの開発 堂免 一成 光触媒をベースとした極めて安価で大面積に展開可能な水分解水素製造システムの開発するため、これまでに申請者らが新規に開発した非酸化物系の光触媒をさらに高活性化する。広域可視光(λ£ 600 nm)で高効率で水を分解する光触媒系の構築を行った。 これまでの研究成果より、ステージゲート目標は達成されたとの評価が得られた。今後は実証段階に移行すべきテーマであることから、ALCAの研究支援規模を超えているため、ALCAでの研究は終了と判断された。今後は、企業等との連携もしくは企業単独での研究の継続により、ALCAとしての目的が達成されることを期待する。
シリコン/ゲルマニュウム新型積層構造太陽電池の開発 葉 文昌 GeSixセルを2段直列してからSiセルと並列して電圧整合を取るというこれまでに無い構造を、安価で堆積速度が数十nm/sと速いスパッタエピ成長法で実現することにより、Siセルの限界効率を超えるセルの実現を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
半導体ナノ粒子を原料としたエネルギー変換量子デバイスの創成 上松 太郎 化学的に大量合成可能なコロイド状ナノ粒子を出発原料とし、自己集合特性と相分離特性を利用した新たな手法により、化合物半導体型の太陽電池に電荷分離に有利なヘテロ構造を組み込ませて発電特性の向上を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
太陽光による二酸化炭素の資源化を可能とする革新的光触媒の創製 石谷 治 高機能CO2還元金属錯体光触媒と、水の酸化を高効率で行う半導体光触媒体をハイブリッド化することで、水によるCO2還元を、2光子の順次的吸収により駆動するZスキーム型光触媒の創製を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
ナノカーボンによる新規太陽電池の創製 吉武 剛 直径数nmのダイヤモンド微結晶を水素化アモルファスカーボンが取り囲む構造を持つ超ナノ微結晶ダイヤモンド/水素化アモルファスカーボン混相膜は,膜中に多量のダイヤモンド結晶の界面が内在し、それに起因すると考えられる大きな光吸収を可視域で示すことから、この光吸収で発生する光電流を太陽電池に応用することを目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
超伝導システム
次世代低電力デバイス安定化計算機構成方式 中島 康彦 多数の演算器を接続するアクセラレータ機構に対して一時故障や永久故障を効率よく検出して補正する機構を構築し、エラーが散発して使えなくなる程度にまで消費電力を低下させても動作可能な、格段の低消費エネルギーコンピュータの実現を目指した。 学術的に優れた研究開発であるとの評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
蓄電デバイス
ナノゲート原理を用いた革新的金属二次電池用負極材の開発 尹 聖昊 カーボン材製造に関する先導的なノウハウと新たな電気化学メカニズムによる“革新的な金属二次電池”を創出するために、ナノゲートによる金属イオンの選択的出入制御が可能な革新的な電気化学的充電システムの確立を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
固体金属軽量高蓄電体の研究開発 福原 幹夫 アモルファス合金を構成するクラスタ間にサブナノトンネルを作成して、fFのコンデンサを無数に連結する新構想の充放電機構に基づく革命的な金属電池の創製を目指した。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
耐熱材料・鉄鋼リサイクル高性能材料
光を使う熱電変換材料の開発 寺崎 一郎 シリコン太陽電池が光電変換に使えない光を根こそぎ使い、熱・光・電気の複合エネルギー変換を可能にする新規材料の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
フラットバンド機構による高効率熱電変換材料の開発 野原 実 化石燃料を利用する発電所や自動車、ゴミ焼却場など、ユビキタスに遍在する廃熱から、電気エネルギーを直接取り出すことを可能にする熱電発電材料の高性能化を目指した。 学術的に優れた研究開発であるとの評価が得られたが、ALCAの趣旨である「低炭素社会への貢献可能性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオテクノロジー
セルロース系バイオマスからの化成品原料と電気の複合生産 五十嵐 圭日子 セルロース系バイオマスから化成品原料(ビルディングブロック)の高効率生産に取り組んだ。さらに、その過程で電気エネルギーを生産することで、低炭素社会につながるバイオマス変換プロセスの構築を試みた。 低炭素化社会の実現に向けて極めて重要な研究であるとの評価が得られたが、ステージゲート目標の達成が十分とはいえず、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
コンビナトリアルバイオケミストリーによる太陽電池有機素材開発 柴田 大輔 多様な天然化合物を大規模に検索して色素増感型太陽電池に利用できる新規な化合物構造を見出すことで、太陽電池に適したバイオマス由来色素の安価な製造を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
CO2濃縮強化によるスーパー光合成の実現と物質生産 福澤 秀哉 微細藻類がもっている二酸化炭素(CO2)濃縮能力と有用炭素化合物を生産する能力を遺伝子レベルで解明し、これを利用した光合成による炭素固定能力と有用物質生産技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。
バイオプロセスによるドロップインフューエル生産の基盤技術開発 光川 典宏 大規模ゲノム再編システムによる生物機能の改良技術を基盤として、植物が持つ燃料合成遺伝子の利用技術や高効率微生物変換技術など、ドロップインフューエル生産の基盤技術の開発を目指した。 ゲームチェンジングテクノロジーの創出に向けた、斬新かつ挑戦的な研究であるとの評価が得られたが、ALCAの研究成果で求められる「2030年の社会実装に向けたシナリオの妥当性」という観点から、ステージゲート評価の通過は困難であると判断された。

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