《オンライン》
1026日(木)~28日(土)

《前夜祭》
1117日(金)

《実地開催》
1118日(土)~19日(日)

アクセス ACCESS

19-4D1511月19日(日)15:30-17:00

オープンスペース

砂糖アメで陽炎(かげろう/シュリーレン現象)を見る身近な実験
Schlieren phenomena ovseved in experiments by hand-made tool using sugar candy

夏目雄平
Yuhei Natsume

場所:テレコムセンタービル 4階 オープンスペースD

企画概要

写真名前

小中学生注目!液体の輝く「ゆらめき」を手作り実験で探ろう!

透明な水の中を、透明な砂糖水が落ちていくようすが、スクリーンに大きく映し出されます。流れのスジは0.05mm程度ですが、はっきりわかります。二つの液体の屈折率が異なることが重要です。これは、春先などに現れる陽炎(かげろう)とおなじ現象です。ここでは参加者一人一人が自分でスクリーンを作り、照明装置を組み立て、試料を用意します。スクリーンは画用紙を使います。照明装置はLED(高輝度の砲弾型で赤色)をボタン電池に(木製などの絶縁体の)洗濯ハサミで挟んでセットします。試料は砂糖アメを使い、ビニール付き針金で水面の上に、アメの下端が水の中に入るように吊るします。像を見ながらの装置全体の調整も楽しいです。

The behavior of transparent sugar water falling through clear water is projected clearly on a screen. Though the width of flow lines is about 0.05mm, they are clearly visible. This is the same phenomenon as heat haze that appears in early spring.

Here, each participant will observe this behavior making his own screen and lighting equipment. In addition, he will prepare samples. The screen is made by construction paper. For lighting, we set the LED to a button battery using laundry scissors. The sample used here is sugar candy.

登壇者プロフィール

写真名前

夏目 雄平 Natsume Yuhei

千葉大学名誉教授(理学系)専門は物性物理学。各地でサイエンスイベントを開催。主な著書に「やさしい化学物理~化学と物理の境界をめぐる」(朝倉書店)「やさしく物理~力・熱・電気・光・波」(朝倉書店)など。共著の「計算物理」シリーズ(朝倉書店)は総計24刷のロングセラーになっている。鉄道ファン的文系著書「小さい駅の小さな旅案内」(洋泉社新書)もある。NHK総合「世界オモシロ学者のスゴ動画祭」に2回出演。

プログラム

15:30
挨拶。全体の説明。参加者に画用紙、LEDライト、電池、洗濯はさみ、容器、アメ、割りばし、ビニール付き針金を配布します。
15:40
画用紙(B4サイズ)を切って、スクリーン(映す面が縦20cm横24cm)を組み立てます。砂糖アメをビニールひもで割りばしの中央につるし、容器の上に差し渡して置きます。
15:50
LEDを電池につなぎ、洗濯はさみでセットして光らせます。それを机に置いて、光の方向が調整できることを確かめます。
16:00
スクリーン、容器に乗せた砂糖アメの試料、セットしたLEDライトを各々20cm程度の間隔をあけて実験装置全体の調整をします。スクリーンに砂糖アメの下端あたりが大きく映っているようにします。
16:10
容器に水をアメの下の部分までそそぎます。アメが溶け出すのを1分ほど待ちます。
16:20
スクリーンに映った砂糖水の落下による縞模様を見ながら、はっきり見えるように調節します。縞模様の変化の仕方を観察します。この際、部屋の照明をやや暗くします。
16:30
この現象の説明をスライドを使って行います。会場のスクリーンを見て下さい。シュリーレン現象は、楽しくて美しい実験というだけでなく、応用上も重要なものであることを例をあげて示します。
16:45
参加者からの質問を受け、それにお答えしながら議論を深めます。

出展レポート

企画の概要

スクリーンを各自で自作し、そこへLEDの光をあてる。試料はアメ玉をつるし水をアメ玉の下端までそそぐ。とけて重い砂糖水が水の中を落ちてゆくのをLEDの光をあてて観察する。

企画概要の補足

さとうの溶け方と食塩の溶け方のちがい。

話し合った未来像

物理・化学の基本を知ることは(AIが発達しても)どんな時代でも重要である。

セッションでの意見、論点

さとうはぶらさげておくととけやすいのに水の中におとすととけにくい理由。これは反応速度論でもある。

セッションで出たキーワード

陽炎(かげろう)、シュリーレン現象、LED、白熱電球、食塩、ミョウバン、溶解

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