JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

養殖技術で「海を耕す!」─近畿大学水産研究所

2020年09月17日

シナリオを実現する

  • 主催:

    近畿大学水産研究所 教授 家戸敬太郎氏

解くべき課題

◆人口の増加による世界的なタンパク質不足
◆水産資源の枯渇
◆気候変動による漁獲高の減少

取組のポイント

◆食料不足を解決するための養殖技術の研究開発
・天然の卵や稚魚に頼ることのない持続的な養殖。
◆効率的な魚の品種改良
◆ゲノム編集の食品としての安全確認と消費者理解
◆天然の海洋資源に頼らない水産業目指し、生餌から配合飼料に転換

取組内容

◆食料不足を解決するための養殖技術の研究開発
・成魚から得た卵と精子による人工ふ化により完全養殖を実現。
・1973年にはマダイの稚魚を養殖業者に販売する事業を開始。
◆ゲノム編集を用いた効率的な魚の品種改良
・筋肉の発達を抑制するミオスタチン遺伝子の機能を失わせ、筋肉量が2割増加した「肉厚マダイ」を開発。
◆ゲノム編集による品種改良の科学的な安全性の確認
・DNA配列がよく似た別の遺伝子を壊していないことを確認。
・国内外のアレルゲンデータベースに照合して、アレルギーの原因物質ができる可能性がないことを確認。
◆ゲノム編集に対する消費者理解の促進
・肉厚マダイ開発にゲノム編集技術を利用したことを自主的に表示する予定。
◆海の豊かさを守るために、魚に与える餌にもサステナビリティ(持続可能性)を追求
・完全養殖しているクロマグロの餌を、これまでのサバなどの生餌(なまえ)から、イワシなどの魚粉を使った配合飼料に転換。
・今後は魚粉から植物性タンパク質への転換を図る予定。

関連リンク

関連情報

「完全養殖」に関する情報
「ゲノム編集 水産」に関する情報
「近畿大学水産研究所」に関する情報

お問い合わせ先

https://www.flku.jp/q/index.html

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