JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

ロボットの多様性から科学と社会のこれからを考える

2019年10月21日

シナリオを描く

  • 主催:

    福岡市科学館および佐世保工業高等専門学校

  • 開催日:2018年2月 3日 ~2018年2月 3日

解くべき課題

◆ロボットとロボット研究が持つ多様性の認知向上

取組のポイント

◆「このロボットがすごい!フォーラム」と題し、第一線の若手研究者と高校生らが参加する対話型イベント企画。
◆「認知ロボティクス研究」の第一人者である大阪大学教授 浅田稔氏による特別講演や講演を聞いた高校生と教授とのフリートーク、研究分野が異なる8人の研究者がペアを組む「クロストーク」などが行われた。会場には一般市民ら約200人が来場。
◆「このロボットがすごい!展」は福岡市科学館の3階にある企画展示室で行われ、2700名近くが来場。
◆狙いは、ロボットとロボット研究の多様性を知ってもらい、「人間とロボットはどう関わっていったらいいのか」を考えること。

取組内容

◆特別講演は「AI×ロボットの未来社会はどうなる?」と題し、大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授 浅田稔氏が登壇。
・AI研究で注目されている「深層学習」の可能性や課題に言及し、「ロボット、人工システムと人間が共生することが一番重要だ。」と締めくくった。

◆文部科学省が指定する「スーパー・サイエンス・ハイスクール」でもある福岡県立城南高等学校の男女生徒4人が登壇。
・生徒からの質問に、浅田氏は、「人間のことを知りたい」思いがロボット研究のベースにあるとし、「ロボットのマイナス面をいかにプラスに持って行くかは人間の知恵だ」と答えた。

◆異分野研究者2×4でクロストーク
・「karakuri products」代表取締役でエンジニアの松村礼央氏×大牟田市動物園の獣医師森田藍氏→森田氏の仕事は野生である動物と人との接点を設計する仕事で、松村氏のコミュニケーションロボットの設計と共通点があるという。

・新しい発想と技術で義足の研究開発をしているXiborg代表取締役社長の遠藤謙氏×バーチャルリアリティ(VR)の専門家である九州大学大学院芸術工学研究院コンテンツ・クリエーティブデザイン部門准教授の上岡玲子氏→「テクノロジーがどんなに進歩しても、人間は精神性(を持つ存在)だけでは生きていけない」を共有。

・産業用ロボットの研究者である三菱電機(株)先端技術総合研究所研究員の児島諒氏×生物の視覚や多様性の研究者である、九州大学大学院芸術工学研究院デザイン人間科学部門助教の平松千尋氏→2人の共通点は、「個性」ではないか。児島氏は、「ロボットの個性と人の個性を理解して、お互いが補いあえるような最適なものを作っていきたい。」と述べた。

・ロボット工学研究者である東北大学大学院情報科学研究科准教授の多田隈建二郎氏×理科教育専門家の宮崎国際大学教育学部児童教育学科助教、坂倉真衣氏→2人の研究者に共通するキーワードは「体感的理解」。体感的に理解し、それを『可視化』することを重視している。

◆「このロボットがすごい!展」は福岡市科学館の3階にある企画展示室で行われ、13種類のロボットが出展された。

議論の参加者

・毎日新聞社科学環境部長 元村有希子氏
・大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 教授/創発ロボティクス研究室 浅田稔氏
・福岡県立城南高等学校の男女生徒4人
・karakuri products 松村礼央氏
・大牟田市動物園 獣医師 森田藍氏
・株式会社 Xiborg / サイボーグ 代表取締役社長 遠藤謙氏
・九州大学 芸術工学研究院 准教授 上岡玲子氏
・三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 研究員 児島諒氏
・九州大学 芸術工学研究院 助教 平松千尋氏
・東北大学大学院 情報科学研究科 応用情報科学専攻 准教授 多田隈建二郎氏
・宮崎国際大学 教員 坂倉真衣氏
(所属・役職は2018年2月時点)

関連情報

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