マネジメントの現場から
2010年11月22日 サイトビジット報告(企画調査 佐藤俊郎グループ)
領域総括が、北九州市で実施している本企画調査のサイトビジットを行いました。
まず、車で北九州市の斜面地や中心市街地等を視察しました。原付バイクで上がることができないような勾配の急な道路の上にも住宅が立ち並び、また車が通ることができず階段を一段ずつ上らなければたどり着かない家々に、高齢者の方々が多く住んでいらっしゃる状況を拝見しました。冬季には降雪により、斜面地を降りることも危険が伴い、日常の買い物、移動、通院、災害時の避難などに不安と不便を感じることが多いだろうと推察しました。
北九州市に限らず、斜面地に家が立ち並ぶ地域は日本の他の地域にもあり、ここでの調査結果は、類似の課題を抱える他の地域でも参考になることが多いと思われました。
次に九州国際大学の会議室にて、企画調査実施メンバーから企画調査の進捗状況の報告を受け、その後質疑応答を行いました。また、領域総括により、公募説明会の資料を基にした本領域の説明を行い、本企画調査に参加しているメンバー全員が、高齢社会の現状と本領域の研究開発で求められている要素の理解を図りました。最後に、全体で意見交換をしました。
領域総括は、住環境・まちづくりは、個人のレベルで状況を変化させることは難しい問題であり、このため行政の施策としての介入の可能性を図るとともに、住民目線での斜面地からの転居を可能にする条件や阻害する条件をさまざまな角度から明らかにすることを求めました。
2011年3月末に企画調査実施報告書が提出されます。どのような研究結果が出てくるか、楽しみです。
斜面地の住宅についての説明を受ける
意見交換の様子