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ASPIREイベント開催報告 ~量子分野のキックオフ・ミーティングで、トップと次世代の研究者が交流~
先端国際共同研究推進事業
国際部先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)では、令和5年度に採択された量子分野8課題(*)のキックオフ・ミーティングを、JST東京本部別館を会場としたハイブリッド会議(対面会場23名、オンライン20名)により、令和6年5月13日(月)に開催しました。
(*) トップのためのASPIRE 4課題 (海外出張中のため1名欠席)、次世代のためのASPIRE 4課題
支援課題情報:
https://www.jst.go.jp/aspire/assignment.html
キックオフ・ミーティングは、量子分野研究主幹の川上 則雄先生(立命館大学)、JST国際部小林部長の挨拶で始まり、まずは「トップのためのASPIRE」に採択された4名の研究代表者(浅井課題、中辻課題、初田課題、水上課題)から、共同研究計画の概要と国際頭脳循環の構想について発表がありました。
発表後の質疑応答においては、アドバイザーの先生方や次世代の研究者を中心として活発な意見交換がなされました。その後、「次世代のためのASPIRE」に採択された4名の研究代表者(雨宮課題、好田課題、鹿野課題、村手課題)から発表が行われ、トップの研究者やオンライン参加のアドバイザーの先生方からも質問や助言などをいただきました。採択後初めてのイベントということもあり、初対面となる先生方が多く、緊張感の中で始まった会議でしたが、休憩時間などでは徐々に会場に集まった研究者間での情報交換も生まれ、トップ・次世代の研究者間での効果的な交流もなされました。
キックオフの中では、ASPIREが国際頭脳循環を促進することを狙っていることから、実際に若手研究者を渡航・招へいする上で困っていることやJSTへの改善要望など含め、参加者全員による「国際頭脳循環の促進についての意見交換」を行いました。意見交換は、会議参加者への事前ヒアリングにより、「次世代の研究者が今後国際頭脳循環のネットワークを広げていくためには?」「ASPIRE共同公募の拡充とASPIRE予算の効果的な活用」の2つのテーマで実施しました。
1つ目のテーマでは、次世代の研究者が困っていることに対して、すでに国際的に活躍されているトップの研究者からの経験共有などがなされました。2つ目のテーマでは、今回の研究採択者が、ASPIRE単独公募(既に相手側資金配分機関などから支援を受けている又は支援を受けることが決まっている相手側研究者との国際共同研究を日本側研究者に対して公募するもの)での採択者であることから、直接研究予算配分のない相手側研究者からどのように効果的な協力を得ることができるか、といった意見交換やそれについて相手側研究者にも予算を追加で配賦するように相手国側資金配分機関へ交渉をして欲しいといったJSTへの要望、共同公募拡充についての提言なども寄せられました。
最後は、ASPIRE事業の運営統括である宮野 健次郎先生と川上研究主幹のご挨拶により、閉会しました。
ASPIREの量子分野では、今回のキックオフ・ミーティングで得られた知見を踏まえて、トップ、次世代間の効果的な交流による研究課題の推進を進めて参ります。
(国際部 先端国際共同研究推進室 松本、橋本)

会場参加者による集合写真

研究概要・国際頭脳循環構想の発表
掲載日:2024年05月29日