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研究者の皆様へ
~研究力復活へ、それぞれができることから取り組もう~

2024年05月07日

平素はJSTの活動に格別のご高配、ご助力を賜り誠にありがとうございます。

JSTでは、先日「緊急シンポジウム ~激論 なぜ、我が国の論文の注目度は下がりつつあるのか、我々は何をすべきか?~」(ご参考:開催報告)と題するシンポジウムを開催いたしました。シンポジウム中では、政府・政策立案者、資金配分機関、研究機関(大学等)、研究者・研究コミュニティのそれぞれが日本の研究力の向上のために取り組むべきことについて様々な意見が交わされました。

JSTでは各ステークホルダーがそれぞれ自分たちのできることに取り組むことが最も重要であると考え、今回の議論を参考にした取り組みを率先して行って参ります。JSTでできることについては、検討し直ちに実施します。また、関係府省に対しても必要な申し入れを行うとともに、大学等研究機関、研究者コミュニティ、研究者個々人に取り組んでいただきたいことについてもJSTから積極的に発信してまいります。

この一環として、本ページではシンポジウム中でとりわけ「研究者」「研究コミュニティ」に対する意見として挙がったものについて、以下の通り紹介いたします。

ご高覧いただき日本の研究力復活に向けた研究者の皆様の今後の取り組みの参考にしていただければ幸いと存じます。

※ 以下に紹介している各ご意見は発言者・投稿者個人の見解に基づいており、所属機関を代表するものではなく、また本シンポジウムの結論を示すものではありません。

※ その他のご意見についてはシンポジウムの開催報告をご参照ください。

研究・論文の質の向上、研究ビジョンの設計・共有

  • ・世界へのビジビリティを意識した論文誌の選定
  • ・ストラテジーを持った研究テーマ設定
  • ・研究立案力、論理・ストーリー構成力強化のための意識改革、若手指導
  • ・研究者間(学会等のコミュニティ内、大学の同僚、学生など)で積極的にディスカッションを行う風土の醸成
  • ・研究ビジョンの議論を行う時間・環境の確保
  • ・プロポーザル作成の議論を通じた研究テーマの共有、構築

研究活動の国際化の一層の推進

  • ・『内向き志向』の脱却、積極的な国際交流の実施
  • ・最先端のネットワークに入るための質の確かな研究成果創出
  • ・学生、若手研究者が国際交流を行う機会の確保

次世代人材育成

  • ・次世代研究者への研究の楽しさ・魅力の発信、鼓舞する指導
  • ・国外経験を積む機会の提供

研究費の確保(社会への理解増進を含む)

  • ・社会に還元するインパクト、提供できる価値の検討
  • ・科学技術の重要性に関する共感形成方法の洗練(研究者のみならず関係者全体として)

以 上