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日本-ASEAN共同オンラインワークショップ”The current situation and challenges concerning the development of research environments for advanced research equipment between Japan and ASEAN countries"開催報告

アジア・太平洋総合研究センター

https://www.jst.go.jp/aprc/index.html

2023年2月24日、アジア・太平洋総合研究センター(APRC)は、日本ASEAN友好協力50周年に関連して文部科学省(MEXT)科学技術・学術政策局参事官(国際戦略担当)付、JST国際部が実施しているASEAN-Innovation Yearの公式サイドイベントとして、MEXT、タイ高等教育科学研究イノベーション省(MHESI)、アセアン事務局との共催により日本―ASEAN共同オンラインワークショップ”The current situation and challenges concerning the development of research environments for advanced research equipment between Japan and ASEAN countries"を開催しました。本ワークショップでは日本・ASEANを中心に11カ国から約240名が参加し、同地域の先端研究機器利用環境に関する各国の取り組み、課題や現状について、最新情報を共有しました。

Satvinder Singh ASEAN事務局次長および、阿蘇隆行MEXT科学技術政策局審議官の開会挨拶の後、基調講演では、ASEAN事務局科学技術部のZurina Moktar部長より、ASEAN事務局による施策例として、ASEANハイパーコンピューティングと研究機器の共有化を促進する地域研究インフラ(RRI)について、MEXT研究環境課の林周平課長補佐より、日本の研究施設の共用化に関する取り組み事例について紹介がなされました。

プレゼンテーションセッションでは、セッション冒頭にAPRCの小林義英主査が本ワークショップを実施するきっかけとなったAPRCの調査報告書「ASEAN 諸国の先端研究機器・共同研究利用拠点整備に関する動向」について紹介したのち、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアの政策担当者より各国の先端研究機器の整備に関する現状と施策について紹介がなされた。セッションの最後にはASEAN日本政府代表部山崎久路一等書記官より、ASEANの研究環境改善にも資する可能性のある日本政府が実施する取組として、日本・ASEAN統合基金(JAIF)が紹介された。

後半のパネルディスカッションでは、金沢大学古内正美教授のモデレータの下、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアの研究者・政策担当者がディスカッサントとなり、研究現場からみた各国の先端研究機器利用環境に関する現状と課題について情報提供し、課題の対応案について意見交換を行った。

本ワークショップでは、地域の先端研究機器利用環境に関する情報共有と、改善に向けた様々なアイデアが共有され、ワークショップ終了後のアンケートでは、60%の参加者がワークショップの内容・運営について「素晴らしい」と回答し、また「研究環境の改善に向けてアイデアが見つかった」と多くの回答がありました。今回のワークショップをきっかけに、地域の先端研究機器利用促進を通じて、ひいては日本―ASEANの共同研究の強化が期待されます。

閉会の挨拶では、黒木慎一APRC副センター長より、今回のワークショップに携わった方々への感謝の意と、この成果を通じた今後の日ASEAN協力促進への期待が示された。

活動報告の詳細ページURL:
日本-ASEAN共同オンラインワークショップ”The current situation and challenges concerning the development of research environments for advanced research equipment between Japan and ASEAN countries"

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