トピックス

第11回ファンディング機関長会合開催報告

9月14日(火)に、ドイツ研究振興協会(DFG)との共催で、第11回ファンディング機関長会合(FAPM)を開催いたしました。本会合は、科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)年次総会の機会を利用し2010年より毎年開催しているものです。今年はCOVID-19感染拡大により、オンラインでの開催となりました。

本年のFAPMには、「次の緊急事態への備え」、「新興技術の社会受容」という2つのテーマのもと、33の国・地域から49機関の代表が参加しました。会の冒頭では、STSの小宮山宏理事長と濵口道成理事長が開会挨拶を行いました。濵口理事長は開会挨拶において、我々がCOVID-19へどう対応したかという知見こそが、レリジエントな社会構築への鍵になると述べました。

次に、DFGのカーチャ・ベッカー会長とルクセンブルグ国立研究財団(FNR)事務総長、サイエンス・ヨーロッパ理事長マーク・シルツ氏が「次の緊急事態への備え」について、米国国立科学財団(NSF)のセスラマン・パンチャナサン長官が「新興技術の社会受容」について基調講演を行いました。

続く、テーブルディスカッションでは、前述の2つのテーマについて活発な議論が交わされ、下記の重要性について提言がなされました。

次の世界的な緊急事態への備えとして

  • ・平時からファンディングのより柔軟な仕組みを作っておく。
  • ・緊急時には特に、基礎研究と戦略的研究のバランスを取りながら対応する。
  • ・高精度なリアルタイムデータを収集し、人類共通の知見として共有する。

新興技術への社会の信頼を生み出すために

  • ・市民との共創が重要な役割を果たす。
  • ・人文社会科学分野がより積極的に関与し、テクノロジーの変化に伴う社会の変容について議論していく。
サマリーはこちらをご覧ください。
https://www.jst.go.jp/inter/others/symposium/symposium_inter/fapm/fapm_2021.pdf
FAPMについてはこちらをご覧ください。
https://www.jst.go.jp/inter/others/symposium/fapm/fapm.html
  • オンライン会議の様子

    オンライン会議の様子

  • 閉会挨拶をするDFGベッカー会長

    閉会挨拶をするDFGベッカー会長

  • 閉会挨拶をするJST濵口理事長

    閉会挨拶をするJST濵口理事長