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第3回「若手トップサイエンティストと考える新しい社会のデザイン-さきがけコンバージェンス・キャンプ」開催報告

戦略的創造研究推進事業(さきがけ)

https://www.jst.go.jp/kisoken/presto/

未来社会デザイン・オープンプラットフォーム(CHANCE)

https://chance-network.jp/

若手の基礎研究を支援するファンディングプログラム「さきがけ」では、研究者の分野を超えた連携によりスケールの大きな社会的課題に挑む「コンバージェンス研究」の創出を目指し、「若手トップサイエンティストと考える新しい社会のデザイン-さきがけコンバージェンス・キャンプ」を開催しています。第3回目(2019年12月14日開催)となる今回も、産官学民が連携する「未来社会デザイン・オープンプラットフォーム(CHANCE)構想」と連動し、12の企業・団体から17人が参加。さきがけ研究が社会にもたらす「新しい価値」について、オープンに議論しました。

※さきがけコンバージェンス・キャンプの詳細や、第1回・第2回のレポートは以下のリンクからご覧ください。

第1回(2018年12月1日):
https://scienceportal.jst.go.jp/reports/other/20190122_01.html
第2回(2019年5月11日):
https://chance-network.jp/doc/2nd_sakigake-cc_report.pdf

当日は、5人のさきがけ研究者によるプレゼンテーションからスタート。「AI/IoTで未来の発作・疾患を予防する」「脳の病気を光で治す」などの、さまざまな研究が紹介されました。その後、参加者は関心を抱いた研究者のテーブルに集まり、研究がもたらす未来について、75分間×2ラウンドにわたり異業種、異分野のさまざまな視点から語り合いました。この日の議論をきっかけとした、コンバージェンス研究への発展が期待されます。

●研究者の感想
  • 専門家以外とはイメージの乖離しがちな自分の研究分野について、様々なバックグラウンドの人に、理解してもらうきっかけとなった。社会的な課題に、自分の研究から発想や手法を提供できる可能性を感じることができ、今後より連携にフォーカスしていけると嬉しい。
  • 研究者を縛りがちな、専門分野に特有の問題意識に縛られることなく、全く異なった方向からアイデアが得られたことは大きかった。
  • 今まで自然科学の方面ばかりを意識していたが、自分の専門から遠い分野であっても、将来、研究がつながる可能性に気づくことができた。
●企業からの参加者の感想
  • 研究者は社会・生活の問題から遠いと思っていたが、この日のような場が設定されれば、有意義な議論ができるとわかって良かった。
  • 研究を実益に活かすための、思考の重要性を実感できる大変有意義なイベントでした。研究者の能力と実業を結び付け、力に変えていきたいと思います。
  • 左上)鍛冶静雄さん(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 准教授)
    中上)藤原幸一さん(名古屋大学大学院工学研究科 准教授)
    右上)松宮一道さん(東北大学大学院情報科学研究科 教授)
    左下)横山知郎さん(京都教育大学教育学部数学科 准教授)
    下中)吉田史章さん(さきがけ専任研究者(兼)佐賀大学医学部 特別研究員)
    右下)ファシリテーターを務めた村田博信さん(一般社団法人Future Center Alliance Japan理事 兼 事務局長)
    ※所属は開催時のものです。

  • ワークショップの模様。どのテーブルも、模造紙1枚では足りないほどの、たくさんのアイデアが生まれました。

    ワークショップの模様。どのテーブルも、模造紙1枚では足りないほどの、たくさんのアイデアが生まれました。