JSTnews
JSTnews 2021年5月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。
P.02巻頭特集― 新たな社会を見据えた3領域が発足 未来社会創造事業、提案の公募開始

社会・産業が望む未来社会の実現を目指し、社会的にインパクトのあるターゲットを明確に見据えた研究開発を支援する未来社会創造事業。既存の5領域に加え、2021年度からは新たに3つの領域がスタートする。研究開発提案の公募にあたり、各領域の運営統括に話を伺った。
P.05特集1― ゲノム情報が広げる穀物生産の可能性
世界のオオムギ集め多様性を生かす デジタル育種で低炭素社会の実現へ

遺伝子配列やゲノム配列といったデジタル情報は、生物そのものと同様に重要な資源として取り扱われるようになってきた。世界中で50万系統ともいわれる多様性を生かし、オオムギの有用品種を効率的に作る「デジタル育種」の確立に取り組むのは岡山大学資源植物科学研究所の佐藤和広教授だ。有用な遺伝子が見つかる日まで、デジタル情報と種子を一体化して管理保存し、未来につなげる。
P.08特集1― ゲノム情報が広げる穀物生産の可能性
人口100億人時代にも豊かな食卓を 気候変動に強いコムギの開発を促進

コムギはトウモロコシ、イネと並ぶ世界三大穀物の1つで、日本でもコメに次いで消費量が多い。世界人口の増加で高まる需要に対応した安定供給を目指すのは、横浜市立大学木原生物学研究所の清水健太郎客員教授だ。作物の多くは複数のゲノムDNAが融合した「倍数体」であることに着目し、環境ストレスに強い因子を探し続ける。
P.10特集2― 微生物集団の振る舞いを解明 革新的な制御技術開発に挑む

私たちの生活に密接に関わる微生物には、まだ多くの謎が残されている。その1つが、単細胞である微生物が集団になると、互いにコミュニケーションを取って多細胞生物のような振る舞いを見せることだ。この振る舞いを解明したのが、筑波大学生命環境系の野村暢彦教授率いるERATO野村集団微生物制御プロジェクトだ。微生物とその周囲の環境や他の生物との関係性を明らかにし、革新的な集団微生物の制御技術を生み出すことを目指している。
P.14NEWS & TOPICS

- 研究成果
- スマホゲームで手首の神経疾患を検査 親指の動きから推定、早期受診につなぐ
- 研究成果
- 脱毛因子の働きを抑制する人工RNAを開発 新たな育毛剤や関連するがん疾患治療薬へ道
- 話題
- 「J-STAGE Data」の本格運用を開始 論文データを見つけやすく、使いやすく
- 話題
- 研究者の成長を支援する 「研究者のための+αシリーズ」 開講
ISSN 2433-7927
編集発行/ 国立研究開発法人科学技術振興機構 総務部広報課
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