JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2017年度>2017年11月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
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科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
JSTでは長年にわたり、次世代の科学技術を担う人材の育成に取り組んできた。事業は大きく科学技術コンテストへの支援と、初等・中等教育段階での才能の発掘・育成に分けられる。科学技術コンテスト支援事業では、「国際科学オリンピック」などの国際大会へ日本代表生徒を派遣するための費用支援や、大会のブランド力向上をめざした広報活動を行っている。後者の主な事業としては、「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業」や、「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」が挙げられる。今年度からは新たに小学5年生から中学生を対象とした「ジュニアドクター育成塾」も始まった。11月号では、国際科学オリンピックと新たな試みであるジュニアドクター育成塾にスポットを当てて紹介する。
P.04科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
国際科学オリンピック 日本で続々と開催
2020年東京オリンピックの開催は万人の知るところであろうが、「知のオリンピック」といわれる「国際科学オリンピック」の日本開催を知る人はどれくらいいるのだろうか? 2018年からこの先6年の間に、5教科の国際大会が日本で開催され、科学の未来を担う多くの若い才能が日本を訪れる。国際科学オリンピック出場のチャンスは全ての生徒に開かれている。挑戦が新たな才能を開花させるかもしれない。2018年9月につくば市で開かれる国際情報オリンピック日本大会の準備を進める日本情報オリンピック委員会理事長の筧捷彦さんに、科学オリンピックの魅力を聞いた。
P.06科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
各教科の紹介と2017年度国際大会報告
2017年度も科学オリンピックの各教科で日本代表選手たちが大活躍した。上位約1割の選手が獲得する金メダルに加え、数学と物理では日本人選手が総合成績で世界1位の栄冠に輝いた。筆記に加え、実技やフィールドワークを行う教科もあり、国内予選の内容や国際大会での出題形式も教科によってさまざまだ。各教科の特徴や魅力、歴史と、今年度の成果について、選手たちの生の声と共に紹介しよう。
P.08科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
考える楽しさを教えてくれた数学オリンピック
国際科学オリンピックで活躍した元日本代表の生徒たちは、研究者だけでなく多様な進路で活躍している。3年連続出場した国際数学オリンピックで銀メダル1個、銅メダル2個を獲得し、現在は千代田女学園高等学校に勤務する近藤宏樹教諭に、国際大会の魅力や企業での経験と現在の仕事、数学との関わりについて聞いた。
P.09科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
科学技術立国を支える優秀な人材育成に一役
富士通は数学オリンピックと情報オリンピックの2大会の協賛をしている。人材開発担当役員として、この活動を支援している常務理事/人事本部副本部長の梶原ゆみ子さんに、支援の意義や、若い人たちへの期待について話を聞いた。
P.10科学技術イノベーションの創出に向けて 世界にはばたく才能を育てる
小中学生の科学の芽を伸ばす ジュニアドクター育成塾
JSTでは今年度から、教育プログラム「ジュニアドクター育成塾」を開始した。第4次産業革命を見据え、未来を創造する人材の早期育成が重要である一方で、小中学生に対する取り組みが十分ではないとの認識から生まれたプログラムだ。小学5年生から中学3年生までを対象とするプログラムの内容と、実施機関に採択された筑波大学の取り組みを一例として紹介しよう。
P.12第 6 回 戦略的創造研究推進事業 さきがけ
世界一高精度な光学顕微鏡で細胞の内部を見たい
細胞は多数の分子でできているが、細胞の成り立ちや生理機能を分子レベルで画像化した人はいない。この前人未到の撮影に挑戦しているのが東京工業大学理学院物理学系の藤芳暁助教たちである。その足がかりとして、生体分子の3次元位置を1分子ずつ1ナノメートル(10億分の1メートル)精度で観察できるクライオ蛍光顕微鏡が完成した。その基本的な仕組みと足掛け14年に及ぶ開発の足跡を紹介しよう。
P.14JSTの最近のニュースから
NEWS & TOPICS
【イベント】世代や分野を越えた社会との対話で 未来共創イノベーションへの貢献をめざす 【研究成果】SNS上で人気度を向上させるタグ推薦技術を発明 【開催報告】SATREPS「科学と開発をつなぐブリッジ・ワークショップ」を開催
P.16イノベーションハブ構築支援事業/戦略的創造研究推進事業 さきがけ
AIにより人間のひらめきを引き出す
北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 准教授ダム ヒョウ チ
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左上から反時計回りに、今年の国際科学オリンピックに出場した5教科(数学、生物学、化学、物理、情報)の日本代表、地理の日本代表チーム、地学の日本代表チーム、今年度から始まった「ジュニアドクター育成塾」の実施機関の1つ、筑波大学による「つくばSKIPアカデミー」のサイエンスキャンプで光の性質を調べる実習をする受講生、化石や石炭の地層を見学する受講生。JSTはこれらの次世代人材育成事業を推進している。