JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2016年度>2016年5月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03濵口理事長インタビュー
変革への挑戦
JSTの将来像を打ち出し、日本の研究開発の活性化をめざす「濵口プラン」がまとまった。理事長の名前を冠したこの改革プランの狙いと、思いを聞いた。
P.05越境する数学
「錯視」をコントロールし、暮らしに生かす
「錯覚」はよく聞く言葉だが、「錯視」とは何だろうか。錯視は目で見た時に起きる錯覚をいう。印刷された図柄がゆらゆら動いて見えるなど、トリックアートやだまし絵が知られている。 錯視は、普段の生活の場にも散見される。車を運転中に錯視によって思わぬ事故につながることもある。なぜ、錯視は起きるのか。明治大学研究・知財戦略機構の杉原厚吉特任教授が率いる研究チームは、その謎に数学で迫った。
P.08越境する数学
数学で豊かな映像表現を創る
マンガ、アニメ、コンピューターゲームは、クールジャパンの代表として世界から注目を集めている。しかし、ハリウッドなども豊富な資金と最先端のCG(コンピューター・グラフィクス)技術を投入して超大作を制作しており、日本の地位は決して安泰とはいえない。数学を使って豊かな映像表現を生み出し、しかも制作者が使いやすいツールをつくることで、日本のお家芸であるアニメやゲームがさらなる進化を遂げようとしている。
P.11越境する数学
分野の垣根を越え、社会の要請に応える
2007年に発足した「数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索」研究領域は、諸分野の研究者、企業などの理解を得て順調に成果を挙げ、2016年3月で区切りを迎えた。 西浦廉政研究総括に足掛け9年にわたる取り組みについて聞いた。
P.12~シリーズ1 低炭素社会の実現へ 第1回~
最大熱効率50%、 二酸化炭素30%削減をめざす
地球温暖化、超高齢社会、社会インフラの劣化、巨大災害の頻発――。 現代社会が抱えるさまざまな課題を、科学技術の力で解決したい。今月号からスタートする 「社会への架け橋」は、未来社会に向けて挑戦するJSTの研究開発活動を紹介する。
P.14JSTの最近のニュースから…
NEWS & TOPICS
【研究成果】 フラーレンC70に水分子を閉じ込める 生命現象の解明や医薬品開発に 【研究成果】取り除いてたんぱく質の働きを知る 人間の細胞のたんぱく質を短時間で分解除去 【開催報告・募集】若手研究者のアイデアを新しいビジネスにつなげる 「3週間たっても新鮮なイチゴ」「狭い配管も突き進むヘビ型ロボット」 【話題】 「Top25 グローバル・イノベーター:国立研究機関」 JSTが第3位
P.16「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」領域 研究開発プロジェクト「養育者支援によって子どもの虐待を低減するシステムの構築」
現代の子育てを脳科学で支えたい
理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー 黒田 公美
ページトップへ
「変身するガレージ模型」を手にするCREST研究代表者の杉原厚吉さん。カマボコ型の屋根が、鏡に映るとジャバラ型に変身する。数学を使って目の錯覚である「錯視」の謎に迫った。錯視をコントロールすることで、不思議な「錯視作品」を次々と生み出すとともに、錯視が原因となる交通事故の防止など安全な社会づくりにも貢献している。