JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2012年度>2013年3月号
JSTnewsは、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03 世界をリードする免疫研究より
免疫の仕組みを理解する新しいアプローチ
花粉症をはじめとするアレルギー疾患や自己免疫疾患には、日常の生活を不快にさせるものから重篤な場合は死に至らしめるものまである。こうした疾患を予防・診断・治療することを目的に、免疫システムを適正に機能させようと基礎技術の構築を目指す研究がJSTのCREST型研究で進められている。どのような可能性が生まれようとしているのか―革新的な研究の最前線を追った。
P.08 最先端技術を結集して復興・再生へ
信頼できる「放射線計測」を実現
東京電力福島第一原子力発電所の事故によって、放射性物質が広範囲に拡散し、大きな影響が出ている。除染や食の安全確保など課題は山積しているが、解決の前提となるのは、放射線を正確に計測する技術・機器の開発だ。JSTは「放射線計測」を重点開発領域に掲げ、産学官が連携しての研究開発の支援に取り組んでいる。
P.12 ロボットの眼を実現する「アクティブ両眼視覚センサー」
眼に優しい3D映像を自動撮影
映画館などで気軽に楽しめるようになった3D映像。しかし、立体映像の製作には大変な作業が伴う。人間の眼を再現するように2台のカメラを使い、それぞれの角度を微妙に調整しながら撮影する。その後、2台のカメラで録った映像の歪みを一つ一つ手作業で編集しなければいけない。この歪みやズレが補正されないと、3D映像を見たときに目の疲れを感じる原因にもなる。そこで人の目の仕組みに着目し、自動で映像の歪みを補正する、世界初の3D自動撮影システムが誕生した。開発した東京工業大学発ベンチャーのBi2-Vision株式会社を訪ねた。
P.14 科学技術振興機構の最近のニュースから…… News Clip
P.16 戦略的創造研究推進事業さきがけ「炎症の慢性化機構の解明と制御」領域研究課題「上皮のがん原性炎症が駆動する非遺伝的腫瘍悪性化の分子基盤」
細胞間コミュニケーションでがん治療の新たな道を拓く
京都大学 大学院生命科学研究科 システム機能学分野 井垣 達吏 教授
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東京医科歯科大学 烏山一教授らの研究グループは、花粉症をはじめとするアレルギー疾患や自己免疫疾患の発症機構の解明に取り組んでいる。写真は、研究員として参加する同大学医学部の学生(4年)。いくつかの新しいアプローチにより、免疫の仕組みが明らかになってきた。